更年期を当たり前に~理解とサポートが女性のウェルビーイングの鍵に〜
更年期について語ることは、気まずいことでも、タブーでも、恥じることでもありません。 Image: Pexels/RDNE Stock project
協力:ヘルス・アウェアネス誌とガーディアン紙
- 世界の人口のほぼ半数が経験するにもかかわらず、更年期は依然として誤解に包まれた、避けられがちな話題であり、しばしばタブー視されています。
- 「閉経期」について理解し、体調を管理できれば、更年期への移行をスムーズにすることができます。
- リーダーたちが更年期をオープンに受け入れることによって、女性がリーダーシップを発揮し、自信を持って先頭に立つことができると感じられる世界を築くことができます。
スウェーデンのパーソナルケア用品メーカー、エシティが実施した更年期に関する国際的な意識調査において、更年期についてよく知っていると感じる女性はわずか20%。61%は更年期に関するキャンペーンを目にしたことがないと回答しています。
更年期は女性と月経のある人々にとって重要な節目ですが、中でも最終月経前の数年間と最終月経後の1年を指す「閉経期」が、その後の多くの変化や症状の基礎となります。そのため、この期間の重要性を認識する必要があります。
同調査によると、「閉経期」とは何かを知っている女性はわずか27%。回答者の45%は、言葉は聞いたことがあるものの、その意味は正確には分からないと回答しています。
更年期について語ることは、気まずいことでも、タブーでも、恥じることでもありません
”更年期のサポートを変革するリーダーシップ
更年期に関するオープンな話し合いの必要性は明らかです。女性ホルモンの濃度が変動し、最も多くの症状が出やすい閉経期について理解し、体調を管理することにより、更年期への移行がスムーズになり、この変化の時期における身体的・精神的なウェルビーイングの向上につながります。
ここでリーダーシップが重要な役割を果たします。更年期の女性を職場内でサポートし、認め、受け入れることが、偏見をなくし、社会を変える大きな機会となるからです。
更年期に関する話し合いや方針、柔軟性が当たり前となり、従業員がこの自然なライフステージにおいてサポートされ、尊重されていると感じられる職場を想像してみてください。
このような環境は、更年期の症状を理由に退職を考える何百万人もの女性労働者の離職防止に役立つでしょう。特に、この時期は労働市場において最も価値のある期間であり、リーダーや経営幹部としての役割を担う時期でもあるのです。
更年期を当たり前の対話に、包摂性のある社会へ
更年期障害を経験しながらリーダーシップや影響力のある地位に就く女性が増えるにつれ、彼女たちが更年期障害というものに対するイメージを再構築し、より包摂的かつ思いやりのある職場環境への道筋を整えることができる可能性は大きくなります。
更年期について語ることは、気まずいことでも、タブーでも、恥じることでもありません。
この課題をオープンに扱うリーダーたちは、より幅広い文化や社会の変革を促すことができます。更年期に関する会話を当たり前のものにすることにより、女性たちが周囲の評価や差別を恐れることなく、自分のニーズについて話し合える環境を作り出すことができるでしょう。
更年期をオープンに受け入れることにより、リーダーたちは、女性たちがリーダーとしての役割を果たし続ける環境を整えられるだけではなく、自信を持ってリードし、サポートするための力を持っているのだと感じられる世界を作り出すことができます。
このアプローチは、更年期を直接経験する人々だけでなく、すべての人にとってより公平かつ包摂的な環境を育むことにもつながるのです。