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米インフレ率が3%を下回る。その他経済の最新動向

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米国のインフレ率が鈍化し、連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げを行う可能性が高まっています。 Image: REUTERS/Sarah Silbiger

Rebecca Geldard
Senior Writer, Forum Agenda
  • このラウンドアップでは、経済・金融界の最新動向をまとめます。主な経済動向:米インフレ率が過去3年半で最低水準に。
  • 英国が2024年上半期に最速の経済成長を遂げ、G7をリード。中国で工場生産高が減速。

1. 米国のインフレ率が鈍化、3%を下回る

7月に米国の消費者物価はわずかに上昇し、年間インフレ率は2.9%と約3年半ぶりの低水準となりました。これを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げに踏み切る可能性が高まっています。

労働省の最新報告書によると、消費者物価は3カ月連続で安定し、生産者物価は小幅上昇。また、インフレ率は下降傾向にあることが示唆されています。

BMOキャピタル・マーケッツのチーフ・エコノミスト、スコット・アンダーソン氏はロイターに対し、「今回の報告書は、FRBのインフレ目標に向けた継続的な進展を示しています」と指摘。

「FRBが9月に利下げに踏み切らないことはないでしょうが、市場が期待する大幅な利下げはまだ先になりそうです」。

Annual change in US Consumer Price Index, 2020-2024.
消費者物価の年間上昇率はかなり緩やかになっています。 Image: REUTERS

低下しているとはいえ、賃料の上昇と2%目標を上回るインフレが続いていることから、9月の大幅利下げの見通しは依然として不透明です。7月の消費者物価指数は、住居費が0.4%上昇したことが主な要因となって全体で0.2%上昇しています。

2. 英国は2024年上半期、G7で最も経済成長率の高い国に

英国経済は今年上半期、G7諸国の中で最速の成長を記録する見通しです。インディペンデント紙によると、2023年後半の景気後退の後、2024年の4月から6月にかけて国内総生産(GDP)が0.6%、前半の6カ月全体では1.3%増加しました。

国家統計局の発表によれば、この3カ月間の成長を牽引したのはサービス部門、特に科学研究、IT、法律サービスでした。

選挙前のデータではありますが、成長を優先する一方で、今後は厳しい決断と増税の可能性を予測しているキア・スターマー首相とレイチェル・リーブス財務相にとっては追い風となりました。

一方で専門家は、この成長を維持するのは難しい可能性があると警告しており、イングランド銀行(英中央銀行)が追加利下げを延期する可能性を示唆しています。6月の経済成長は、製造業では改善したもののサービス業の低迷により失速しており、5月の経済成長率は0.4%でした。

3. ニュースの概要:世界の経済動向

ロイター通信によると、7月の中国の工場生産高は3カ月連続で減速し、世界第2位の経済大国の回復が鈍化していることを示しています。工業生産高は前年同月比5.1%増と予想を下回る一方、小売売上高は7月に2.7%増と予想を上回り、混迷する経済シグナルと政策決定者への懸念が続いていることを浮き彫りにしました。

ブルームバーグによると、過去1年間で1,000億ドル以上のFRBによる利払いが、米国全体の金利負担を押し上げています。これは、NASA、連邦緊急事態管理庁、中小企業庁の合計支出額を上回る額です。

8月8日から13日にかけて行われたロイターの世論調査では、回答したエコノミストの80%以上が、欧州中央銀行が9月と12月に25ベーシスポイントの追加利下げを行い、預金金利を3.25%に引き下げるだろうと予測。これは同社が行った過去2回の調査とほぼ一致しています。

ニュージーランド中央銀行は4年ぶりの利下げを実施。ニュージーランド準備銀行は、基準金利を25ベーシスポイント引き下げ5.25%とし、インフレ率が目標の1~3%に近づく中、さらなる引き下げを示唆しました。このハト派的な変化は市場を驚かせ、ニュージーランドドルの売りにつながって、2025年までさらなる緩和策が実施されるとの見方が強まりました。

フィリピンもまた、経済成長を持続させるために、約4年ぶりに金利を引き下げ、目標金利を25ベーシスポイント下げて6.25%としました。インフレ率が下振れする中、フィリピン中央銀行は更なる利下げの可能性を示唆しました。

ガーナ統計局によると、7月の消費者物価上昇率は4カ月連続で鈍化し、前年同月比で6月の22.8%から20.9%へと低下しました。

ノルウェー中央銀行は主要預金金利を8ヶ月連続で4.5%に据え置き。この動きはブルームバーグの最近の世論調査ですべてのエコノミストが予測していた通りでした。金利引き下げの開始時期については言及せず、クローネ安とインフレへの影響に対する懸念を強調しました。

スイス経済省経済事務局によると、輸出の低迷をサービス業の好調な生産が相殺し、GDP成長率は、第1四半期の0.3%から第2四半期は0.5%に上昇しました。

4. 金融と経済に関する課題

アフリカは、国内資源を活用した開発資金調達において目覚ましい進歩を遂げていますが、拡大する資金ギャップを埋めるには至っていません。ジンバブエのムトゥリ・ヌーベ財務・経済開発大臣は、豊かで包摂的なアフリカのために、気候危機に対処し、サステナブルな開発を進める方法を探求しています。

金融包摂については、世界の14億人が金融資源にアクセスできておらず、大きな格差が浮き彫りになっています。フィンテック企業がモバイルマネーやマイクロファイナンスのような手ごろなデジタルサービスを提供することで、経済成長の促進と貧困削減につながる可能性があります。

一方、データセキュリティにおいて、量子コンピューティングが従来の暗号資産の仕組みに破壊的影響を与える恐れがあると、IBMの2人の研究者が説明しています。北米とアジアではソリューションの開発が進んでいますが、ヨーロッパは遅れをとっており、金融業界にとって重大な懸念事項になっています。

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