世界経済フォーラム、2025年クリスタル・アワード受賞者を発表

発行済み
2025年01月09日
2025
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世界経済フォーラム 広報統括(日本)栃林直子 naoko.tochibayashi@weforum.org

  • 2025年クリスタル・アワードの受賞者に、山本理顕氏、ダイアン・フォン・ファステンバーグ氏、デビッド・ベッカム氏が選ばれました。
  • クリスタル・アワードは、社会、環境、創造性の面で世界の進歩に多大な貢献を果たした文化リーダーの功績を称える賞です。
  • 今年の受賞者は建築、ファッション、スポーツなど多様な分野にわたり、コミュニティ再生、ジェンダー平等、子どもの権利などに関する顕著な功績が認められました。
  • 年次総会におけるアートとカルチャーに関する情報は、こちら。年次総会の詳細はこちら。ソーシャルメディア上のハッシュタグは、#WEF25。

2025年1月9日、スイス、ジュネーブ - 第31回クリスタル・アワードの受賞者は、著名な建築家であり2024年のプリツカー賞受賞者である山本理顕氏、名高いファッションデザイナーであり慈善家、そして女性の権利の擁護者であるダイアン・フォン・ファステンバーグ氏そしてユニセフ親善大使であり、子どもの権利の世界的擁護者であるデビッド・ベッカム氏です。

受賞者は、2025年1月にスイスのダボス・クロスタースで開催される世界経済フォーラム年次総会で表彰されます。クリスタル・アワードは、世界経済フォーラムにおけるワールド・アート・フォーラムの共同創設者であり、会長を務めるヒルデ・シュワブにより毎年贈呈されます。2025年のクリスタル・アワード受賞者は、先見の明を有するだけでなく、意義ある変化の推進者でもあります。

同フォーラムのアートとカルチャー部門長、ジョセフ・ファウラーは「彼らの創造性と洞察力により、私たちは団結し、人間経験に対する理解を深め、大胆な変革ビジョンを提示することで、短期的思考や視野の狭さを乗り越えることができます」と述べています。「彼らの作品は、より深いつながりを育み、深い考察を促し、より包括的で先見性のある未来の創造を推進します。それは、社会をより良く変える力を持っています」。

2025年の受賞者

山本理顕氏は、建築と社会への顕著な貢献により、2025年のクリスタル・アワードを受賞しました。地域再生への献身、持続可能性における画期的な取り組み、そして思慮深い建築設計哲学は、日本国内および海外のコミュニティに多大な影響を与えています。同氏の作品は、建築の未来に影響を与え、人々の生活の向上と環境の保全における建築の重要な役割を強調するものです。

熊本県営保田窪第一団地、埼玉県立大学、北京の建外SOHO、横須賀美術館など、彼の影響力あるデザインは、建築が人と人とのつながりや社会の進歩を促す触媒であるという信念を反映しています。2011年の東日本大震災後には、地域再生を支援する「地域社会圏研究所」を設立し、癒しの場としての建築への取り組みを強化しました。

同氏はその功績が認められ、2001年に日本芸術院賞、2024年には建築界のノーベル賞とも呼ばれるプリツカー賞を受賞しました。プリツカー賞の審査員団は、彼の作品を「人類への貢献」と称賛し、ハイアット財団会長のトム・プリツカー氏は、彼の建築哲学の繊細で思慮深い性質を認めて「世界的な哲学者」だと述べています。

また、著名なファッションデザイナー、慈善家、作家であるダイアン・フォン・ファステンバーグ氏は、慈善活動、指導、社会的責任を通じて女性の地位向上に多大な貢献をしたとして、2025年のクリスタル・アワードを受賞。自身の名を冠したブランドの創設者であり、象徴的なラップドレスの生みの親である同氏は、ジェンダー平等と女性の権利の運動において、女性の自立と強さを一貫して支持する主導的な存在として活躍してきました。

ファッション業界への貢献にとどまらず、女性たちの熱心な擁護者でもあります。2010年には、ディラー・フォン・ファステンバーグ・ファミリー財団とともに、DVFアワードを創設し、他の女性の生活を向上させるために献身的に活動する素晴らしい女性たちの功績を称え、支援し、その声を広める活動を行っています。毎年、5人の受賞者が選出され、その重要な活動をさらに推進するための助成金が授与されます。

また、1997年に設立された非営利団体、バイタル・ボイス・グローバル・パートナーシップの理事も務めています。女性リーダーたちの強力なグローバルネットワークである同組織の会員は、より公平な未来を思い描く勇気を持った185カ国、2万人以上の変革者たちです。また、同氏はアメリカ・ファッション・デザイナー協議会(CFDA)の会長を13年間にわたって務めた後、現在は理事会のメンバーとなっています。

その慈善活動は、CFDAのライフタイム・アチーブメント・アワードや全米女性殿堂入りなど、数々の賞を受賞。2020年にはフランスよりレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを、2021年には母国ベルギーより王冠勲章コマンドール章を受章しました。女性支援への尽力に加え、ニューヨークのリバティーアイランドに新しい自由の女神博物館を建設するための資金調達と設立も主導しました。

デビッド・ベッカム氏は、長年にわたる人道支援活動と、世界中の子どもたちの生活改善に対する揺るぎない献身が評価され、2025年のクリスタル・アワードを受賞しました。子どもたちの教育、保護、ウェルビーイングのために献身的に尽力してきた同氏は、自身の立場とリソースを活用し、永続的かつ前向きな変化を生み出すことで、世界中の弱い立場にある子どもたちの権利を擁護する強力なグローバルリーダーとして頭角を現しました。

同氏は今年、ユニセフ親善大使として20年を迎えます。同氏は、紛争や危機の最前線にいる子どもたちのニーズに光を当てるため、危機に見舞われた地域を含む広範囲にわたって精力的に活動してきました。その活動は緊急対応にとどまらず、健康、教育、権利、ジェンダー平等に投資する対象を絞ったプログラムを支援し、若い女性や思春期の少女たちの熱心な擁護者でもあります。ユニセフでの活動を通じて、予防接種の重要性を啓発し、マラリア予防のキャンペーンを長年展開しています。

2009年には、マラリア撲滅運動「Malaria No More」の創設メンバーとなり、以来、英国を拠点とするこの慈善団体のアンバサダーを務めています。2018年には、英連邦首脳会議に先立ち10億人にリーチした受賞歴のあるマラリア撲滅キャンペーン「Malaria Must Die」を主導し、マラリアのない世界を実現するための大胆な行動を呼びかけました。

また、スポーツが持つ変革力を信じ、人々を良い方向に導く力として、人種差別、メンタルヘルス、機会均等の課題に取り組む草の根のイニシアチブを推進する多くの若者向けプログラムを支援。サッカー界の若い才能を支援するという個人的な取り組みは、米国サッカー界のアカデミー制度の発展に貢献し、誰もが参加できる環境を確保することにつながりました。

世界的に有名なアスリートであり、子どもの権利の熱心な擁護者でもある同氏の功績は、社会変革を推進する上で彼が持つ文化的な影響力と影響力を象徴しています。世界中の人々の生活の改善に献身的に取り組む姿勢は、より良い社会を実現するために影響力と影響力をもたらす彼のプラットフォームの力を示しており、グローバルな影響力とポジティブな成果をもたらしています。

クリスタル・アワード受賞者は、ダボスで開催される年次総会において文化リーダーが参集する一大コミュニティの一員となります。年次総会2025におけるアート&カルチャープログラムの詳細については、こちら

クリスタル・アワードについて

クリスタル・アワードは、芸術、文化、社会の架け橋となり、ポジティブな変化を促し、重要なグローバル課題の解決を推進する優れた文化リーダーを表彰するものです。ダボスで開催される世界経済フォーラム年次総会の期間中に発表されるこの賞は、世界が直面する最も差し迫った課題に対処するための創造力とリーダーシップの力を体現する個人を称え、授与されます。

年次総会2025について

2025年1月20日から24日までスイスのダボス・クロスタースで開催される世界経済フォーラム年次総会は、「インテリジェント時代における連携」をテーマに世界有数のリーダーたちを招集して行われます。本会合では、テクノロジーが急速に進歩する時代における5つのサブテーマ「成長の再構築」、「インテリジェント時代における産業」、「人材投資」、「地球環境保全」、「信頼の再構築」に焦点を合わせ、より持続可能かつ包摂的な未来を形作るための新たなパートナーシップと洞察を促進します。詳細はこちら

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