世界経済フォーラム コミュニケーションズ・リード 栃林直子 naoko.tochibayashi@weforum.org
中華人民共和国、大連、2024年6月18日 - 世界経済フォーラムは、2024年6月25日（火）から27（木）日まで、中華人民共和国の大連で第15回ニュー・チャンピオン年次総会を開催します。同会合には、企業、各国政府、市民社会、国際機関、アカデミアから1,600人を超えるリーダーが集い、グローバル経済の回復を促進するパートナーシップと革新的でインパクト重視のソリューションを築き上げます。
本年のテーマ「Next Frontiers of Growth（成長のための次なるフロンティア）」は、急速に変化する世界情勢がもたらす課題と機会に取り組むことを目的としています。参加者は、協力関係を促進し、成長のための新たな道を探ることを目的としたハイレベルなディスカッションやワークショップに出席。また、この会議では、中国経済の見通しと、世界の成長の3分の2を牽引し続けるアジア全体の見通しについて、タイムリーな最新情報を提供します。
世界経済フォーラムの創設者・会長であるクラウス・シュワブは、「前例のないグローバルな課題に直面する中、協力とイノベーションの力は、いくら強調してもし過ぎることはありません。ニュー・チャンピオン年次総会は、リーダーたちが一堂に会し、洞察を共有し、世界経済の未来を形作る先進的な解決策を推進するための他に類を見ないプラットフォームを提供します」と述べています。
国家発展改革委員会国際協力局局長のPan Jiang氏は、次のように述べています。「2024年ニュー・チャンピオン年次総会は、『成長のための次なるフロンティア』をテーマに、各国政府、企業、アカデミア、メディアなど、様々な分野からグローバルリーダーたちを招集し、グローバル経済発展の革新的な原動力と道筋を共に掘り下げようとするものです。会合では確固たる対話とコラボレーションを通じて開発への統一したビジョンづくりを推進します。中国の目覚ましい経済的・社会的進歩とハイレベルな開放へのコミットメントを強調することが期待され、また、中国の近代化に向けた歩みによって生じる機会を国際社会に示す機会となるでしょう」。
プログラムは次の6つの柱で構成されます。
ニュー・グローバル・エコノミー –2024年の世界経済の成長率は3.1%と予測されており、過去のモデルへの回帰ではなく、新たな常態への移行を示唆しています。各国政府は競争力を確保するためにテクノロジーとグリーン産業に注力していますが、一方で地理的な経済競争が貿易を減衰させています。会合では、協調的な金融政策を通じてインフレを管理し、サステナブルかつインクルーシブな成長を促進するためのリーダーたちのあり方について議論されます。中国と世界– 構造的な課題はありつつも、中国は、2024年に世界の成長率の4分の1以上を占めると予想されています。クリーンエネルギー部門と研究開発投資が、その主要な原動力です。本会合では、地政学的緊張の中で、中国の潜在力を世界の成長に活用し、協力を促進する方法を探ります。AI時代のアントレプレナーシップ –生成AIへの投資は急増しており、ビジネス投資は2025年までに2,000億ドルに達する可能性があります。バイオテクノロジーや量子コンピューティングの進歩とともに、この成長を牽引するのはスタートアップ企業です。本会合では、リーダーたちが将来の技術進歩を予測し、より効果的に応用する方法に焦点を当てます。産業の新たなフロンティア-テクノロジーは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック（世界的大流行）後の変革における主要な原動力となっていますが、その急速な進化には、多くの人が準備不足だと感じています。また、ネットゼロ経済への移行も極めて重要であり、産業界は早急な対応を迫られています。本会合では、新たな成長源をグローバルに解き放つことを支援する産業のトランスフォーメーション戦略について議論します。人的資源への投資 – 今後5年間で、地理経済学、テクノロジー、グリーン転換により、雇用の4分の1近くと労働者のスキルの44%が混乱に直面すると言われています。これに対処するには、労働力の再教育とアップスキリング（技能向上）のための協調的な取り組みが必要です。本会合では、スキル需要の変化を管理し、レジリエンス（強靭性）のある労働力を確保するための革新的なアプローチを探ります。気候、自然、エネルギーを結びつける– 気候変動は重大なリスクをもたらしており、特に2兆2,000億ドルの投資ギャップに直面する新興市場において、よりクリーンなエネルギーへの投資拡大が求められています。本会合では、カーボンニュートラルでネイチャーポジティブな世界を実現するため、ホリスティック（全体論的）なアプローチを採用します。
世界経済フォーラム中国オフィス代表のLiming Chen陳黎明は、「科学技術の進歩は経済発展の重要な原動力です。グローバルな成長エンジンであり、最大の貢献国である中国を擁するアジアで開催される第15回会合は、イノベーションのダイナミックな可能性の追及を共に推し進め、地域内外でサステナブルな経済のモメンタムを生み出す舞台を整えるタイムリーな機会となるでしょう」と述べています。
同会合には、およそ30の国と地域から政治家のトップ100人以上が参加します。各国政府、企業、国際機関から以下の10名のグローバルリーダーたちが共同議長を務め、対話をリードします。Bonnie Chan Yiting陳翊庭（香港証券取引所最高経営責任者）、Shin Hak Cheol辛学喆（LG化学最高経営責任者）、アンドレ・ホフマン（Massellaz会長、ロシュ副会長）、ポーラ・インガビレ（ルワンダICTイノベーション大臣）、Jeffrey Lu Minfang卢敏放（中国蒙牛乳業副会長）、ブジ・マブザ（南アフリカ、産業開発コーポレーション会長）、アミーナ・モハメッド（国連副事務総長）、ラフィジ・ラムリ（マレーシア経済大臣）、ポール・シンプソン（ジャマイカ、コーナーストーン・ユナイテッド・ホールディングス創業者兼最高経営責任者）、Wen Shugang曹培璽（中国華能集団会長）。
また、開幕のプレナリー・セッション、「China Economic Outlook（中国経済アウトルック）」、「Cooperation in a Competitive World（競争的世界における協力）」などのトピックを扱う50以上のセッションがライブストリーミングで一般公開されます。
Chen Shaowang陳紹旺大連市長は、「大連市は、開放性と包摂性をもってフォーラムの影響力を高め、経済・貿易交流で波及効果を増幅し、技術力で時代の特徴を浮き彫りにし、省エネルギーと二酸化炭素削減でグリーン転換を促進します。また、文化交流を深め、きめ細かなサービスで都市のクオリティを反映させていきます」と述べています。
＜ご参考＞
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