「グレート・リセット(The Great Reset)」ツイン・サミット形式で2021年に始動

発行済み
2020年06月01日
2020
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世界経済フォーラム パブリック・エンゲージメント・リード 栃林直子
Tel.: 03-5771-0067 Naoko.Tochibayashi@weforum.org

  • 「グレート・リセット」は2021年1月に世界経済フォーラムが開催するユニークなツイン・サミット形式の会合のテーマです。
  • 「グレート・リセット」とは、協力を通じより公正で持続可能かつレジリエンス (適応、回復する力)のある未来のために、経済・社会システムの基盤を緊急に構築するというコミットメントです。
  • 「グレート・リセット」には、社会の進展が経済の発展に取り残されることのない、人間の尊厳と社会正義を中心とした、新しいソーシャル・コントラクト(社会契約)が必要です。
  • グローバル・ヘルスの危機は、長年にわたる経済と社会のひずみを露呈させ、その結果、働きがいのある人間らしい、かつ有意義な雇用の創出が緊急の課題となる、 社会的危機をも生みました。
  • 「ツイン・サミット」は対面とバーチャルの両方で行われ、スイスのダボスで参加する政府や経済界のグローバルリーダーを、世界400都市のマルチステークホルダ ー・ネットワークとつなぎ、より若い世代を中心とした前向きな対話をめざします。
  • 「グレート・リセット」は、チャールズ皇太子殿下とクラウス・シュワブ教授がバーチャル会議にて発表。(日本時間、6月3日(水)午後9時30分)

2020年6月3日、スイス、ジュネーブ – 世界経済フォーラムは、2021年の年次総会を、「グレート・リセット」をテーマに、ツイン・サミット形式で開催すると発表。第51回となる同年次総会では、政府、企業、市民社会のグローバル・リーダーと世界中のステークホルダーが、対面とバーチャルの両方で対話を行うユニークな環境で集結します。

「私たちの地球はひとつしかありませんし、次は気候変動が世界規模の厄災をもたらし、人類にもっとはるかに甚大な結果をもたらすかもしれません。私たちはそれでも短いあいだに経済を脱炭素化して、思考と行動を今一度自然と調和させる必要があります」。世界経済フ ォーラムの創設者・会長のクラウス・シュワブ教授は述べます。

チャールズ皇太子は、「私たちの未来を確実なものとし、繁栄させるためには、経済モデルを進化させ、人と地球をグローバルな価値創造の中心に据える必要があります。我々が直面している危機から学ぶべき重要な教訓が一つあるとすれば、それは、自然を事業活動の中心に据える必要があるということ。これ以上時間を無駄にすることはできません」と述べています。

また、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、「グレート・リセットは、我々が直面している人類の悲劇は、我々に警鐘を鳴らしている事を認識させてくれるでしょう。私たちは、パンデミックや気候変動、他の多くの地球規模の変化に直面しても、より平等で包括的かつ持続可能な経済と社会を構築しなければなりません」と述べています。

シュワブ教授は続けます。「グレート・リセットは、人類の尊厳を中心に添えた新たなソーシャル・コントラクト(社会契約)を構築するために不可欠です。グローバル・ヘルスの危機は、社会的結束、機会均等、包摂性の欠如といった、古いシステムの非持続性を露呈しました。また、人種差別や差別の弊害から目を背けることもできません。私たちは、新しい社会的契約を世代間の責任に組み込み、若い世代の期待に応えられるようにする必要があります」

「新型コロナウイルス感染拡大の危機は、第四次世界産業革命の時代への移行を加速させています。私たちはデジタル、生物学的、物理的な世界における新しいテクノロジーが、人間中心であり続けるようにしなければなりません。そして、包括的に社会に奉仕し、だれもが公正なアクセスを持てるようにしなければなりません」

「世界規模のパンデミックはさらに、私たちがいかにお互いに繋がりあっているかをあらためて証明しました。私たちは今後50年の課題に対処できるよう構造化された、スマートかつグローバルに協力できる機能的システムを回復しなければなりません。グレート・リセットは今後、グローバル社会のすべてのステークホルダーが関心、目的、行動を共有するコミュニティにまとめることを必要とします。私たちは思考や態度を短期的なものから長期的なものに変え、株主中心の資本主義からステークホルダー責任主義に移行しなければなりませ ん。環境、社会、強いガバナンスが、企業そして政府の責任の一部として評価されなければならないのです」と加えました。

この革新的なサミットは、グレート・リセットの精神を反映し、これまでの年次総会とは大きく異なるものとなります。2021年1月、政府やビジネス界のグローバル・リーダー達がダボスに集結し、ユニークな機会をもたらすと同時に、若い世代を中心としたグローバルなマルチステークホルダー・サミットの枠組から外れることなく、グレート・リセットの対話が従来の考え方の壁を破る、真に前向き志向の機会でもあります。

これを実現するため、世界経済フォーラムは世界400を超える都市で若い世代(グローバ ル・シェイパーズ・コミュニティ)に呼びかけ、パワフルなバーチャル・ネットワーク経由で、ダボスのリーダーたちと交流します。さらには、グローバルメディアおよびソーシャルメディア・ネットワークから数百万の人々を動員し、意見の共有を可能にすることで、ダボスでのディスカッションへのアクセスを可能にします。

グレート・リセットの発表は、バーチャル会議形式で、ウェールズ皇太子殿下とシュワブ教授によって行われ、その後、アントニオ・グテーレス国連事務総長と国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事が声明を発表します。尚、声明は以下に記すグロー バルソサエティのすべてのステークホルダー・グループの皆さまによって支持されています。

Victoria Alonsoperez, Founder and Chief Executive Officer, Chipsafer, Uruguay, and a Young Global Leader; Caroline Anstey, President and Chief Executive Officer, Pact, USA; Ajay S. Banga, Chief Executive Officer, Mastercard, USA; Sharan Burrow, General Secretary, International Trade Union Confederation (ITUC), Brussels; Ma Jun, Chairman, Green Finance Committee, China Society for Finance and Banking, and a Member of the Monetary Policy Committee of the People’s Bank of China; Bernard Looney, Chief Executive Officer, bp, United Kingdom; Juliana Rotich, Venture Partner, Atlantica Ventures, Kenya; Bradford L. Smith, President, Microsoft, USA; and Nick Stern, Chair, Grantham Research Institute on Climate Change and the Environment, United Kingdom.

年次総会の準備期間において、世界経済フォーラムはバーチャルシリーズ「グレート・リセット・ダイアローグ」を開催します。本ダイアローグは世界経済フォーラムとチャールズ皇太子殿下の共同イニシアティブによるものです。また、持続可能な開発目標(SDGs)に向けたイノベーションをクラウドソーシングするための世界経済フォーラムのデジタル・プラットフォーム、アップリンクを通じて、グレート・リセットへの貢献を募集します。

以下の地図は、世界経済グローバル・シェイパーズ・コミュニティのハブの位置を示しています。現在、ハブは420以上。グローバル・シェイパーと同窓生は11,000人。

すべての意見は、著者によるものです。世界経済フォーラムは、独立かつ中立なプラットホームとして、​グーロバル、地域、産業のアジェンダを形成する話題に関わる議論の場を提供しています。