• リンクトイン・ラーニングは、第5回「ワークプレイス・ラーニングレポート」を発表しました。
  • このレポートは、1,200人以上の学習・開発担当者と約900人の学習者を対象に、職場での学習がどのように変化しているかを調査しました。
  • 2021年に求められるスキルとして上位に挙げられているものから、スキルアップのための「秘密兵器」まで、レポートが明らかにした6つのポイントをご紹介します。

近年、仕事の世界が大きく変化していることはご存知でしょう。新時代を見据え、ハイブリッドワークプレイス(ハイブリッドな職場)という考え方が主流になりつつある今、どのようなスキルが最も必要とされ、企業はそれをどう育成すればよいのでしょうか。

この最新のレポートは、これらの疑問に答えようとするものです。

オンライン教育プラットフォームのリンクトイン・ラーニングは、第5回「ワークプレイス・ラーニングレポート」で、1,200人以上の学習・開発(L&D)担当者と約900人の学習者を対象に調査を行いました。また、人々がどのようにプラットフォームを利用しているかについての行動学的な洞察や、リーダーへのインタビューも行いました。

本レポートは、組織内においてL&Dがどのように変化しているか、また、企業が今後1年間の学習戦略にどのように取り組んでいるかを明らかにすることを目的とし、調査により明らかになった6つの重要な発見をご紹介します。

1. 2021年に必要とされる上位のスキル

調査対象となったすべての国で、L&D担当者が今年最も重要となるスキルとして挙げたのは、レジリエンス(強靭性)と、デジタル化が進む世界で効果的に活動するために必要なテクノロジースキルである「デジタルフルエンシー」でした。

過去1年間に仕事の世界で起こったことを考えてみると、納得がいくのではないでしょうか。リモートや分散型チームのコミュニケーション、エモーショナル・インテリジェンス(感情的知能)、そして部門横断的なコラボレーションが上位5位に入っています。

a list of the skills that L&D pros globally cited as being the most important this year, in rank order
2021年で最も重要とされるアセットはレジリエンスと適応力
イメージ: LinkedIn Learning

2. 最重要分野はアップスキリング(技能向上)とリスキリング(新たな学び・研修)

世界経済フォーラムが昨年発表した「仕事の未来レポート」では、パンデミック(世界的大流行)により、これまで「仕事の未来」と考えられてきたものが既に現実になっていることが示されています。自動化や人間と機械の新たな分業により、2025年には世界で8,500万人の仕事が打撃を受けると予測されています。

しかし、経済や雇用市場の発展に伴い新たに生み出される仕事は9,700万人分。マネジメント、意思決定、コミュニケーション、相互作用などのタスクにおいて、機械に対して人が優位に立つことになるでしょう。また、今後5年間に現在のポジションに留まることができている労働者のうち、50%はリスキリングを必要とすると考えられます。

仕事の未来レポートによると、ほとんどの企業が人材のリスキリングを実施する価値を認識しており、これはワークプレイス・ラーニングレポートの調査結果とも一致しています。L&D担当者の59%がアップスキリングとリスキリングを2021年の最優先事項としており、リーダーシップ、マネジメント、バーチャルオンボーディング(新入社員サポートプログラム)が上位3位を占めています。

a list showing the top 3 areas of focus for L&D programmes in 2021 in rank order
アップスキリングとリスキリングは2020年6月から15%増加
イメージ: LinkedIn Learning

3. スキルアップの「秘密兵器」はマネージャー

L&D担当者の約半数が、人材開発マネージャーと協力して従業員のスキルアップを支援していることがワークプレイス・ラーニングレポートで明らかになりました。その一環として、企業は、マネージャーが直属の部下とキャリアについて有意義な話ができるようにスキルアップを図っています。

L&D担当者が学習者のスキル構築を支援する方法としては、データを利用してスキルギャップを特定すること、フィードバックを用いて学習者がどのスキルを習得すべきか理解を促すこと、組織の経営陣と緊密に連携してスキルアッププログラムをビジネス戦略と整合させることなどが挙げられます。

4. チーム学習はエンゲージメントを高める

レポートによると、コミュニティベースの学習はエンゲージメント(企業への愛着心)を大幅に向上させることが明らかになりました。Q&Aや学習グループなどのソーシャル機能を利用している学習者は、利用していない学習者に比べて30倍もの時間、学習コンテンツを視聴していることが分かりました。

また、L&D担当者の91%は、新しいスキルを一緒に学ぶチームはより成功すると答えています。そして、コミュニティベースの学習は、組織への帰属意識の醸成に役立つという意見が圧倒的多数を占めました。

5. L&Dの重要性を認識する経営者が増加

本レポートは、企業トップの経営陣が学習に力を入れると、学習者の本気度が高まり、プログラムは大きな効果を発揮するとしています。しかし、2020年ワークプレイス・ラーニングレポートでは、L&D担当者のうち、会社のCEOが積極的に学習を推進していると答えた回答者はわずか27%でした。

他の多くの分野と同じく、パンデミックはこの状況を劇的に変えました。L&D担当者たちは、従業員が生産性を維持しながらテレワークへうまく移行できるよう迅速に対策を取りました。そして、2021年3月の調査では、CEOが学習を積極的に推進していると回答したL&D担当者は62%にまで増えました。

一方、調査対象者の64%は、2021年にL&Dは「あるといい」から「なくてはならない」ものになったと回答しています。

a chart showing that CEOs are continuing to prioritize learning in their organizations
会社のCEOが学習を積極的に推進していると回答したL&D担当者は62%に上る
イメージ: LinkedIn Learning

6. Z世代は学習意欲が非常に高い

ワークプレイス・ラーニングレポートは、「若い社員のモチベーションを高めたいのであれば、キャリアの成長に焦点を当てるべきである」と述べています。Z世代にあたる18~24歳の学習者の大多数(76%)は、学習がキャリア成功の鍵と考えています。パンデミックにより、若い学習者はこれまで以上に学習に力を入れているのです。

2020年にリンクトイン・ラーニングで視聴した学習者1人あたりの学習コンテンツの時間は、2019年と比較して50%増加しました。また、3分の2以上の人が、学習の時間をこれまでより多く確保していると回答しています。

こうした若い学習者は「根っからのキャリア志向」であり、現在の仕事で活躍する、あるいは異なる職能で働く、または社内の新しい職務で働くためのスキルを身につける目的であれば、他のどの世代よりも学習に時間をかけるだろうと、本レポートは洞察しています。