世界経済フォーラム コミュニケーションズ・リード 栃林直子 naoko.tochibayashi@weforum.org
2024年1月9日、スイス、ダボス - クロスタース - 世界経済フォーラムが発表した新たなイニシアチブは、ヘルスケアにおけるデジタルツールやAI（人工知能）など新テクノロジーによる変革の可能性と、そのグローバルな普及を推進する上での官民連携の重要性を明らかにするものです。
ボストン コンサルティング グループ（BCG）の協力のもとに立ち上げた「デジタル・ヘルスケア・トランスフォーメーション・イニシアチブ」は、デジタルソリューションの未開発のパワーを活用し、グローバルな医療システムを圧迫している多くの差し迫った相互に関連する課題への対処を支援します。この取り組みにより、AIなどの有望な新しいデジタルツールに関する国際的な協力が促進され、患者のケアを再構築し、世界中のシステムの非効率性を改善することができます。
「デジタルトランスフォーメーションは、世界中の患者や人々が直面している深刻な課題を克服できる可能性を秘めています」と、世界経済フォーラムのヘルスとヘルスケア部門リーダーであり、シャイアム・ビシェンは述べています。「このような複雑な課題に対処するためには、官民連携による協力体制の強化が急務です。私たちは点と点を結びつけ、世界のヘルスケアに変革をもたらす重要な組織の革新的な取り組みを加速し、スケーラブルかつ適応可能で協力的なプラットフォームを提供することを約束します」。
BCGの協力を得て世界経済フォーラムが発表したレポート「Transforming Healthcare: Navigating Digital Health with a Value-Driven Approach（ヘルスケアの変革：価値主導型アプローチによるデジタルヘルスの推進）」も、今日の医療システムを圧迫している相互に関連する3つの課題、不十分な財源と人的資源、慢性疾患による負担の増大、不公平な治療アウトカムとケアへのアクセスに対するデジタルソリューションの拡大に向けた協調的な取り組みの緊急の必要性を強調しています。
BCGヘルスケア・プラクティスのグローバルリーダーであり、本レポートの共著者であるトルベン・デンジャー氏は「今回のイニシアチブは、デジタルソリューションとAIの力を活用することで、健康に関するアウトカムを向上させ、効率を高め、極めて多くの国に存在するヘルスケアへのアクセスとケアの格差を埋めるための重要な一歩となります」と述べています。「今こそ、各国政府と医療システムのリーダーたちが行動を起こす時です。そして、その取り組みを企業が強化し、適切な条件を確立することで、デジタル、データ、AIのソリューションを可能にするだけでなく、それらが様々な場所で活用され、倫理的で安全な方法でグローバルな医療を変革できるようになるのです」。
レポートでは戦略的枠組みとして医療システムのサステナブルな変革を促進し、世界中の患者に最大限の効果をもたらす次のような5つの包括的デジタルイネーブラーについて概説しています。
世界経済フォーラム2024年年次総会について
世界経済フォーラムは「信頼の再構築」をテーマに、世界有数のリーダーを招集して世界経済フォーラム年次総会2024を開催します。詳細はこちら。
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