世界経済フォーラム パブリック・エンゲージメント・リード 栃林直子
Tel.: 03-5771-0067 Naoko.Tochibayashi@weforum.org
2020年3月11日、スイス、ジュネーブ – コロナウイルス感染が拡大する中、世界中で生命、人々の生活、コミュニティ、事業に多大な影響を与えています。世界中のステークホルダーが、個々にさまざまなアクションを起こしていますが、それらを合わせても十分な対応ができているとは言えません。この未曾有の世界的な衛生上の緊急事態のリスクと影響を緩和できるのは、グローバルなマルチステークホルダーの協力と連携した、企業による協調的なアクションのみです。
この緊急事態を受け、WHOのパートナーでもある世界経済フォーラムは、COVIDアクション・プラットホームを立ち上げました。本プラットホームは、企業による、コロナウイルス感染拡大に対する世界的な衛生対策へのサポートを、生命と生活を守るために必要な規模とスピードで促進し、この世界的な緊急事態をできるだけ早く終息させる方法を見つけることを目的としています。
COVIDアクション・プラットホームは、優先事項として以下の3点に注力します:
1.グローバルビジネスコミュニティの連携のとれた協力体制を活性化
2.人々の生活を守り、同時に事業継続の円滑化
3.コロナウイルス感染拡大対策のための協力とビジネスへのサポートの促進
COVIDアクション・プラットホームは、すべてのグローバル企業、業界、そして企業と力を合わせて対応していきたいと考えている、行政を含むその他のステークホルダーたちにアクセスが可能となります。このプラットホームは、CEO、組織のリーダーおよび企業のコロナウイルス感染拡大対応の担当者がサポートを提供し、具体的なプロジェクトを形成。アクションを起こし、ベストプラクティスを共有するためのネットワークです。
「コロナウイルス感染拡大は、今や単体のステークホルダーでは対応しきれない衛生上の緊急事態と経済的混乱を引き起こしています」と、クラウス・シュワブ(世界経済フォーラムの創設者・会長)は述べています。「私たちがこのウイルスと戦う最良で唯一の方法は、共同でアクションを起こすことです。COVIDアクション・プラットホームは私たちのミッションの中心となる場であり、その成功はすべてのメンバー、パートナー、コミュニティとその手腕にかかっています」。
「企業には、その専門知識、イノベーション、リソースを通してこの公衆衛生上の危機との闘いにおいて果たしてもらいたい欠くことのできない役割があります」と、世界保健機関のテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は述べています。「私たちは、コロナウイルス感染拡大に対する世界的な公衆衛生対応をサポートするものとして、世界中の企業および組織にこのプラットホームを最大限活用してほしいと考えています」。
COVIDアクション・プラットホームは、世界中から200以上の企業のリーダーが参加した電話会議を経て発案。同様の取り組みとしては初となるこのプラットホームは、世界保健機関およびウェルカム・トラストのサポートを受け、世界規模で運営されます。世界経済フォーラムは、このプラットホームの取り組みをサポートする特別チームも立ち上げました。
立ち上げ時からプラットホームに盛り込まれているプロジェクトのひとつであるパンデミックサプライチェーンネットワークとの連携により、コロナウイルス感染拡大対策に不可欠な衛生製品が人々に行きわたるよう、入手しやすく、価格も手頃で、そして品質も確保するよう、サプライチェーンの強化にも取り組んでいきます。その他、状況を、公衆衛生対応への企業の寄付をサポートする仕組みや、人々に行きわたるような入手しやすいワクチン・診断器具・治療法・防護具の開発、ウイルスの経済的影響のトラッキングなどのアクションを起こし、様々な渉外を取り除く協力体制を築いていきます。
COVIDアクション・プラットホームへの企業の登録は以下ウェブサイトより:
http://wef.ch/COVIDActionPlatform
世界経済フォーラムのCOVID-19への取り組みに関してはこちら:
https://www.weforum.org/focus/coronavirus-covid-19