Energy Transition

鉱業セクターのネットゼロ移行 - 実現に向けて求められる進化

Concept of renewable energy storage at bright clean blue sky environment. Modern black photovoltacis, modular battery energy storage system and a wind turbine system in the background, all products that rely on mining. 3d rendering.

エネルギー転換の一環として、鉱業セクターには説明すべきことが多くあります。 Image: Getty Images/iStockphoto

Katie Fedosenko
Director, ESG Engagement, Teck Resources
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エネルギー転換

  • 鉱業から生み出される製品は、世界がネットゼロを達成するために不可欠な要素です。
  • 鉱業セクターは、その影響を管理する責任があることを認識しています。
  • 鉱業が、過去と現在の課題をどのように解決してきたかを説明するのは容易ではありませんが、より効果的にコミュニケーションがそれを可能にするでしょう。

何年も前、ある家庭の台所で撮影されたテレビ広告がありました。最初はごく普通の台所だった画面から、まずオーブンが消え、冷蔵庫とやかんが消えます。そして、テーブルのカトラリーが消え、鉄製のテーブルの脚も一緒に消えました。すべての金属がひとつひとつ取り除かれ、キッチンはその役目を果たすことができない姿に。こうして、見る人に鉱業製品の価値が伝えられたのです。

今日、鉱業から生み出されるものの多くは、目につかないものです。地上から風力タービンの一番上まで延びる電線に含まれる銅、電気自動車のバッテリーに含まれるリチウム、ソーラーパネルに含まれるシリコンなど。こうしたいわゆる「重要鉱物」は、エネルギー転換に不可欠なものとして認知されつつありますが、私たちがこれらの鉱物とその採掘について語る方法にはまだ進化が必要です。

事実を誠実に伝えること

鉱山などの採鉱企業が社会に大きく貢献をしていることは間違いありません。ただ、その過去と現在の課題を知っておくことは極めて重要です。コミュニケーションがその鍵となり、このセクターが社会とつながる助けとなるでしょう。鉱業セクターは、行動を発信し、課題の解決に向けた進捗状況を開示して、様々なコミュニティとの対話と交流において真摯に耳を傾ける姿勢を育む必要があります。

コミュニケーション手法の変革

コミュニケーションは、エネルギー転換を進める上で大きなチャンスであると同時に、大きな課題でもあります。今、鉱業セクターはこれまで以上に、コミュニケーションに変革的なアプローチを取り入れなければなりません。金属・鉱物のバリューチェーンがエネルギー転換を可能にする上でいかに大切かを示し、それによって社会とのつながりを積極的に模索する必要があります。失敗すれば、現在進行中の脱炭素化の中で鉱業の存続が危ぶまれる可能性すらあるでしょう。

コミュニケーション能力がどれほど優れていようとも、好意的に受け止められるには土台として真の関係性と信頼が不可欠です。鉱業が直面する課題を克服する上で、このことは極めて重要になります。例えば、採鉱企業が悪者に見られがちなのは、その行動と社会からの期待との間に顕著な乖離があるためです。

メディアはメッセンジャーではない

鉱業界にはコミュニケーションスキルが欠けているというレッテルを貼りたくなるかもしれませんが、そのような決めつけは状況を単純化し、課題の根本解決にはなりません。また、メッセンジャーであるメディアに問題を押し付けるのは責任逃れであり、根本的な課題に向き合い、解決する必要性を薄れさせてしまいます。『情報発信者(メッセンジャー)の武器:なぜ、人は引き寄せられるのか』の著者であるスティーブ・マーティン氏は「信頼とは格闘技である」と述べています。つまり、自らの手で取り組むことが大切なのです。

責任の共有

私たちの生活において鉱業が不可欠な役割を担っていることを認識することで、見方が変わります。地球上のすべてのものは、栽培か採掘のいずれかによって得られます。私たちの生活は、鉱業なしには成り立たないのです。この事実をコミュニケーションの中で強調することで、鉱業の重要な貢献が浮き彫りになります。それにより、産業、政府、社会といったすべてのステークホルダーが連携して懸念に対処し、サステナブルな慣行を確保する責任を共有する必要性が伝わるでしょう。

こうしたホリスティック(全体論的)なアプローチは、鉱業における変革的マインドセットの必要性を強化し、より積極的で互恵的な関係を地域社会と築いていくための舞台となります。調査・コンサルタント会社のグローブスキャンによる鉱業に対する認識に関する最新の調査でも、次のように述べられています。「鉱業セクターは、公正でサステナブルな世界への移行をどのように加速させるか、また、鉱業拡大の必要性について提起されている不安や懸念をどのように緩和するかについて、信頼できる発言をする必要があります。エネルギー転換の実現に金属と鉱物が必須であるという事実があるからといって、産業としての鉱業と金属が今のままでよいことにはなりません」。

鉱業がエネルギー転換に極めて重要な役割を果たすという認識は、シームレスかつ効果的にサステナブルな慣行へ移行する上で極めて重要です。実際に、鉱業部門は、再生可能エネルギー技術、電気自動車、エネルギー貯蔵システムの生産に不可欠な原材料を提供しているのです。

エネルギー転換への影響

鉱業の重要性を認識しなければ、危機的な資源不足を招き、クリーンエネルギー・インフラの開発と普及が妨げられる可能性があります。また、採掘の慣行をサステナブルなものにすることも極めて重要です。このことを見落とせば、採掘による環境への影響を増大させ、より環境に優しいエネルギーの未来という目標に逆行する可能性があるからです。よりクリーンでサステナブルなエネルギーへの移行は、原材料によって支えられるでしょう。原材料の安定した責任あるサプライチェーンを確保する上で、経済的にも戦略的にも、鉱業セクターは責任ある役割を受け入れる必要があります。

鉱業界のコミュニケーション改善とエンゲージメント強化が急がれる理由は、エネルギー転換という特に差し迫った課題に取り組む中で、鉱業界の慣行と社会の期待とのギャップを埋める必要があるためです。懸念に積極的に対処し、ステークホルダーとの有意義なつながりを育むことで、鉱山会社はサステナブルな未来の形成において重要な役割を果たすことができます。そして同時に、同業界に不可欠な社会の継続的な受け入れと支援を確保することができるのです。

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Hidemitsu Kibe

2024年5月16日

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