環境問題への不安を共有し、仲間を作ろう。誰でも開催できる「気候カフェ」
環境問題への不安を共有し、仲間を作ろう。誰でも開催できる「気候カフェ」 Image: Unsplash/Brook Cagle
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気候変動
「今年の夏は暑すぎたな」「ニュースで自然災害を見る機会が増えた気がする」……など、普段から社会問題にあまり関心のない人も、身近な「気候」に関しては変化を感じやすいのではないか。
特にこうした問題にアンテナを張っている人たちは、日本だけでなく世界中の報道を見て「このままで大丈夫なのだろうか」と心配になることも多いはず。
このように環境問題や気候変動について抱える不安な感情を、「気候不安(Climate Anxiety)」や「エコ不安」という。気候不安は特に若い世代に多いとされ、「身近に不安を共有できる仲間がいない」「家族や友人にはなかなか理解してもらえない」といった孤独を感じることも少なくない。
そんななか、世界中に気候不安を感じる人同士が話せる「気候カフェ(クライメートカフェ)」が誕生した。コンセプトは、「人々の不安な気持ちをアクションに変えるような場づくり」。
このカフェは、若者たちを中心とした世界50か国以上の人々が参画する非営利団体「Force of Nature」による企画だ。2022年に行われたCOP27に合わせてロンドンを皮切りに作られ、期間限定で町のカフェや公園、オフィスなどさまざまな場所で開催されたという。
ロンドンでは、2022年11月8日~11日に同団体と「Natural History Museum」が共同で気候カフェを開催。若者の活動家による講演や博物館の研究者らが、研究内容や気候危機に対する考えを話す「サイエンスコーナー」などが用意され、あらゆる世代や背景の人々が参加できるものとなった。
イギリスの他にも、フィンランド、メキシコ、ウガンダ、ケニア、マレーシア、インドネシアなど世界中で開催されているクライメートカフェだが、日本にはまだない。「Force of Nature」は、ホームページで「気候カフェ」を開催するためのツールキットを公開しており、申し込み行えば誰でも自分のまちでこのカフェを主催できるようにしている。カフェを主催する際に金銭的なハードルがある場合は、少額の資金提供も行っているという。
すでに環境問題についてどこかに所属している人は、団体などで「気候カフェ」を開催してみたら面白いだろう。きっと気候不安で孤独を感じている人の力になれるはずだ。
厳しい現実に直面すると、前向きな気持ちで取り組み続けることが難しい環境問題。そんなときは、同じ思いを持った人たちとつながってみる。そうすることで新たなアクションが生まれるはずだ。
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