• 世界はテレワークの新時代を迎えていますが、アフリカにおいてはまだ障壁があります。
  • テレワークは、若い労働力と高い失業率を抱えるアフリカの国々に大きな利益をもたらす可能性があります。
  • このチャンスを生かすために、アフリカの各国政府は電力供給とインターネット・コネクティビティに取り組むことが必要です。

パンデミック(世界的大流行)が始まって以来、在宅勤務は世界中で広く受け入れられています。ギャラップ社(Gallup)の調査によると、2020年10月から2021年4月の間に、米国では全労働者の52%、オフィスワーカーの72%が労働時間の全部または一部を在宅勤務にあて、欧州ではテレワーク勤務者が5%から12.3%に増加しました。

アフリカにおいても、組織や企業はテレワークに対応できるよう勤務体系を見直す必要があったものの、その対応スピードは緩やかでした。パンデミックの初期に行われた調査では、2021年6月までに南アフリカ人の半数がフルタイムで在宅勤務するようになると試算されていました。現在、アフリカの被雇用者/従業員の42%が週に1日以上テレワークを行っています。ナイジェリアでは、2020年から2021年にかけて、テレワークの求人が着実に増加しました

現在、アフリカの人口は13億7,000万人で、2050年にはほぼ倍増すると予測されています。また、アフリカは世界最大かつ最も若い労働力(人口の約6割が25歳未満)を有していますが、若者のうち2億5千万人以上が失業状態にあるのです。今後の雇用は、デジタル・テクノロジーに大きく依存すると見込まれており、世界では、2030年までに75%の職種で高度なデジタル技術が必要になると予測されています。また、国際金融公社(IFC)は報告書の中で、2030年までにサハラ以南のアフリカでは2億3,000万の仕事においてデジタル・スキルが必要となり、その結果、将来の労働力を養成する1,300億ドル規模の投資・事業チャンスが投資家と教育事業者にもたらされると試算。一方、アフリカのヘルス・テック産業は、2025年までに23.08%の収益成長率と110億米ドル以上の市場規模に達すると予想されています。

アフリカでテレワークをさらに普及させるために必要なこと

アフリカで人々がテレワークを行うには、多くの障壁があります。アフリカ諸国が将来のチャンスをつかむためには、次の3つの分野に取り組まなければなりません。

1.力供給
現在、アフリカの46%の人々が未だに電気を利用できない状況にあります。このような電力インフラのギャップを解消することが各国政府の急務となっています。その実現のためには、中立的なプラットホームを通じたサステナブルなエネルギー投資の促進とサステナブルなエネルギー企業市場の加速化に加え、すべての人が電気を利用できるよう、そしてすでに電気が供給されている家庭へのサービスの質を向上するようコミュニケーションを促進することが望まれます。

2.インターネットアクセス
パンデミックによってアフリカのインターネット・アクセスが制限されたわけではないものの、アフリカがもともと抱えていた大きな課題はさらに悪化。2019年12月時点でアフリカの総人口のうちインターネットにアクセスできるのは39%に過ぎず、最近では接続料金も値上げされています。広帯域のインターネット・コネクティビティ環境も整っていません。専門家は、地域や国レベルでの規制戦略を促すためには、通信会社や政府の通信部門が決定的な役割を果たさねばならないと強調しています。アフリカがインターネット接続の維持という目標を達成するためには、ブロードバンド産業における競争を激化させる必要があるのです。

2019年12月時点でアフリカの総人口のうち、インターネットにアクセスできるのは39%に過ぎず、最近ではインターネット接続料金も値上げされています。
2019年12月時点でアフリカの総人口のうち、インターネットにアクセスできるのは39%に過ぎず、最近ではインターネット接続料金も値上げされています。
イメージ: The World Bank

3.デジタル・スキル

テレワーク時代に開けたチャンスを掴むために、アフリカ諸国は、デジタル・アクセスを改善するだけでなく、デジタル・リテラシーや金融スキル、ソフトスキルなどの国民のスキル開発に投資するべきです。世界で最も若く、最も急速に成長しているアフリカ大陸では、何百万人もの若者が将来の仕事に備えており、アジア、ヨーロッパ、米国から仕事を呼び込む環境の整備を請け合える戦略が求められているのです。