循環経済の実現には、既存のシステムの変革が必要です。世界経済フォーラムが主催する「循環経済ラウンドテーブル」のオープニングでは、2人のリーダーが、変化を起こすために政府が果たす役割について、意見を共有しました。

新しいシステムの形成
「循環経済に向けた人々の意識と行動のパラダイムシフトを牽引していきたいと思います」小泉進次郎環境大臣は、日本が脱炭素化を優先し、より循環型で分散型の世界を目指す中で、このプロセスが重要である事を強調。日本は、サステナブルな金融に関するガイダンスや、プラスチック材料の流通促進を目的とした新法案などの新たな政策など、さまざまな手段を生み出してきました。

また、小泉大臣は「私が循環経済に向けて提案するアクションは、リデザインです。脱炭素化はエネルギーの仕組みを変えるだけではなく、私たちの社会経済システムをより循環経済にしていかないと達成できません」と述べました。

新たな協力関係の構築

小泉大臣は、協力関係も鍵を握ると強調。日本政府は、「循環経済ラウンドテーブル」で「循環経済パートナーシップ」を発表しました。このパートナーシップは、国内外のベストプラクティスを集約。循環経済への移行に向けた重点分野、障壁、次の行動を特定するための、官民間の対話を促します。

「特に官民のパートナーシップは重要。私たちが団結すれば、未来は変えられます」と小泉大臣は加えました。

オランダも、循環経済には協力が不可欠であるという考えを示しました。オランダ環境大臣のスティンチェ・ファン・フェルトホーフェン氏は、「コラボレーションはセクターや国境を越えて行われなければならない」と述べています。

「行動することが全てです。循環経済なしに、カーボンニュートラルはありえません」

—オランダ環境大臣、スティンチェ・ファン・フェルトホーフェン氏

インセンティブの創出
政府は、ファシリテーターとしての役割を果たし、マーケティングを刺激し、循環型社会へのインセンティブを生み出すことで、これらのコラボレーションにおいて重要な役割を果たしています。オランダ政府は、主要な建設業のクライアントとして、循環経済の実践に対する期待をすることができる、とオランダ環境大臣は説明。例えば、持続可能なデザインの制服を職員に調達することで、政府は繊維製品のサーキュラー原則の促進も可能にします。

その他にも、循環型オフィス家具を推進するなどの取り組みは、ニーズの変化に対応し、オランダ国内約10万の職場に可能な限りの再利用を促すのに役立ちます。

さらにオランダでは、政府全体の循環経済プログラムが2030年までに天然資源の使用量を半減させることを目指していると、同大臣は述べています。

「行動することがすべてです。循環経済なしにカーボンニュートラルを実現する方法はありません」とファン・フェルトホーフェン大臣は強調しています。

ビジネス界のコミットメント

日本のビジネス界からは、マテリアル・イノベーション、リソース・サーキュレーションへのコミットメントなどが共有され、日本のビジネス界がけん引し、今後の展開に注力する事も宣言されました。

「循環経済ラウンドテーブル」について

同ラウンドテーブルは、世界経済フォーラムの「サーキュラー・エコノミー・イニシアティブ」が主催。日本の環境省と共同で開催されました。3月2日(火)~3日(水)に開催されたこの会合では、循環経済の野望を実現するためのトレンド、政策、先進的な実践方法などを探るハイレベルな議論が2日間にわたって行われました。

同ラウンドテーブルは、公開ライブストリームセッションで開幕。日本国環境大臣の小泉進次郎氏、オランダ国環境大臣のスティンチェ・ファン・フェルトホーフェン氏、東京大学 理事・グローバル・コモンズ・センター ダイレクターの石井菜穂子氏、三菱ケミカル株式会社代表取締役社長の和賀昌之氏、経団連副会長の杉森務氏、世界経済フォーラム会長兼CEOのボルゲ・ブレンデが登壇しました。