ポーランドの二重労働市場から学ぶ

ポーランドの二重労働市場から学ぶ
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現在、ポーランドで100万~140万人の労働者の雇用を規制している民法契約(CLC)を「ジャンク契約」と名付けたジャーナリストは、国民感情を捉える術を心得ていたに違いない。大不況を巧みに回避し、安定した成長を続けているこの国では、CLCの下で働く人々と労働力のその他の人々との雇用条件の格差が、激しい議論の的となっている。

二重労働市場、すなわち雇用形態が異なり、「良質な」雇用部門へのアクセスが限られている市場に取り組んでいるのは、ポーランドだけではない。たとえばスペインとイタリアでは、特に解雇に関して厳格に規制されていた労働市場に活力を注入しようと、1990年代初頭の改革で採用条件が自由化された。社会的パートナーの反対があったため、これらの改革は、すでに職を得ていた人々(しばしば「インサイダー」と呼ばれる)の既得権にはほとんど手を付けなかった一方、社会保障へのアクセスが限られ、契約期間が定められた新たな雇用契約をさまざまに導入した。その結果、二層構造の二重労働市場が生まれた。典型的には働き盛りの男性賃金労働者であるインサイダーは、保護された、しばしば生涯にわたる雇用を引き続き期待できる一方、若者、女性、失業者などのアウトサイダーは、一連の短期契約を通じて労働市場に参入し、期間の定めのない、より安定した雇用へ移行するまでに時間を要する。

賃金労働者の25%が有期雇用であるポーランドは、臨時雇用の割合でOECD諸国の先頭に立つ。しかし、同国が直面している二重構造は独自の形をとる。有期雇用と期間の定めのない雇用との格差というより、通常の労働契約(有期・無期を問わない)とジャンク契約、すなわち民法契約(CLC)との格差である。

CLCは、期間が限定され、労働者が特定の職場で職務を遂行する必要がなく、上司への報告ではなく成果によって定義できる雇用を想定した契約である。有期であることに加え、CLCには最低賃金規制が適用されず、年次休暇、産休、病気休暇も想定されていない。社会保障拠出は不要、または限定的であり、場合によっては書面にする必要さえなく、労働裁判所の管轄外である。

こうした契約は、驚くなかれ、雇用主にかなり人気がある。コスト削減が可能で、使い方も簡単であり、いわば後腐れがないからだ。一方、高齢労働者(CLCの柔軟性を評価する)と、一部の高学歴労働者(主に芸術分野やハイテク職種)を除けば、従業員の圧倒的多数は無期雇用を明確に好む。

ジャンク契約の利用は、ポーランドにとって問題なのだろうか。

定量データとフォーカスグループの証拠の双方に基づく、世界銀行の最近の政策ノートは、臨時雇用からより良い仕事への移行が少ないこと、期間の定めのない契約で働く人は、同様の技能を持つ臨時雇用者よりも大幅に高い賃金を得ていること、そしてCLCの濫用が増加していることを示している。CLCが最も多いのは、警備、清掃、ケータリングなどの低技能職である。これは、非典型的な契約を技術革命や高度な技能を要するIT職と結び付ける、文献で一般的な説明とは大きく異なる。ポーランドでは、公共部門の調達慣行にも一因がある労働コスト競争が重要な要素であるようだ。そこはまさに、労働力を買う側の市場なのである。

総じて、CLCで働く人々は労働条件がより悪く、景気変動の影響を受けやすい。銀行もそれを承知しているため、彼らへの住宅ローンの貸し出しに消極的だ(若者の成人期への移行や家族形成にさまざまな影響をもたらす)。さらに、こうした労働者は年金受給権を積み上げられない。同時に、CLCには有益な機能もある。生産性が低く、地域差を適切に反映した最低賃金制度がない地域では、CLCによって低技能労働者のフォーマルな雇用が可能になる。また、高齢労働者を労働力に呼び戻すうえでも効果的だ。50歳以上の就業率が依然として低いこの国では、これは小さな成果ではない。しかし、現行の制度設計のCLCが広範に濫用されていることは疑いない。

CLCを再設計した場合に起こりそうなことの多くは、何を適切な反実仮想とするかにかかっている。こうした契約の利用を制限すれば、より良い雇用につながるのか、それともインフォーマル雇用が増え、失業が拡大する可能性があるのか。

CLCと労働契約の格差を縮小することを目指す戦略――CLCのコストを引き上げ、労働契約に伴うコストと複雑さを軽減すること――を、適切に設計された税制措置や積極的労働市場政策と組み合わせれば、二重構造の緩和と雇用への潜在的な悪影響の抑制に大きく寄与できる。社会保障拠出を労働契約に段階的に近づけ、職務の特性から正当化される場合に利用を限定する執行を強化すれば、CLCの濫用を減らし、老後のリスクを世代間でより公平に分担できる。労働規制(現在、非常に複雑である)を簡素化して認知度を高めること、特に中小企業でその理解を促すこと、そして解雇にかかる手続き費用(司法審査に伴う予想費用を含む)を引き下げることは、雇用主にとって労働契約をより受け入れやすくするだろう。最後に、労働所得の非課税控除額を引き上げれば、税の免除によって手取りの最低賃金を安定させながら、企業の総労働コストを過度に増やすことなく、民法契約で働く現職者を雇う企業にとって労働契約がより利用しやすくなる可能性がある。

最近の措置は期待を抱かせる。一部の民法契約で社会保障拠出が引き上げられたほか、個人所得税の児童税額控除について、子どもの多い家庭への支援を拡大する変更が最近承認された。しかし、最重要課題は現行労働法典がもたらす数々の複雑さと就労意欲をそぐ要因への対処である。労働法典の改革は本当に難しい。それでも、ポーランドが他の複雑な改革に効果的に取り組んできたことを踏まえれば、実現するかもしれない。

本記事は、 世界銀行の「Voices Blog」との共同企画として掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。

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著者:ロベルタ・ガッティは現在、ワルシャワを拠点に、欧州・中央アジアにおける世界銀行のロマ包摂アジェンダのコーディネーターを務めている。

画像:2013年1月16日、ワルシャワの失業者向けセンターで、求職者が施設を利用している。ロイター/ピーター・アンドリュース。

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