都市は通常、何もないところから突然生まれるわけではない。何世紀もの間、人口が増え、経済環境が着実に改善するにつれて、都市部は少しずつ成長してきた。だが、それは変わりつつある。
投機的都市化とは、需要に応じてではなく、需要を見越して開発が急速に進む現象を指す。中国やインドのような国々では、郊外の住宅団地、見栄えを狙ったインフラ事業、オフィスパークが、経済的利益を生み出し、都市住民を呼び込み、影響力と競争力を誇示するために建設されている。
この10年、建築家で都市デザイナーのクリストファー・マルチンコスキーは、投機的都市化を引き起こす文化的・経済的要因を調査してきた。彼の著書『存在しなかった都市』は、都市開発業者が現実から乖離すると何が起きるかを示している。
投機的都市化とは、要するに「建てれば人が来る」という考え方を体現したものだ。これを成長に向けた先見性のある取り組みだと思うかもしれない。
しかし、投機的都市化は危険な手段だ。都市が、決して使われないインフラに数百万ドルを投じることもある。
事業の規模や形態はさまざまだ。スペインのマドリードからトレドまで延びる有料道路、アウトピスタAP-41は、2006年に開通し、2012年には経営破綻した。
建設計画ではAP-41を毎日2万5,000台が通行する想定だったが、2015年の通行台数は1日700台未満だった。こうした光景は珍しくない。
スペインのシウダ・レアルにある空港は、建設からわずか3年で空港としての利用が途絶えた。建設費は4億ユーロで、利用者数は予想を1,000万人下回った。
「今日の政府は、都市化を目的達成の手段と見ています」とマルチンコスキーはBusiness Insiderに語った。
彼は調査の中で、放棄された、未完成の、あるいは一部しか利用されていないこうした開発に共通する要因を見いだした。多くは金融危機をきっかけに生まれている。
マルチンコスキーによると、スペインは1980年から2009年にかけて「欧州の周縁的な存在」から世界第9位の経済大国へと躍進した。当時、先行きは明るく見えていた。
経済ブームの間に、スペインでは700万戸の住宅が建設された。見込まれる大勢の人々を受け入れるため、公共施設や観光施設も次々と建てられた。
しかし、政府が予測した人口増加も経済成長も実現しなかった。「スペインの問題は、少数の強欲な開発業者の問題ではありません」とマルチンコスキーは語った。
「長年にわたる国の経済的・社会的な弊害を解決する万能薬として、都市化事業が広く支持されたことが問題なのです」と彼は付け加えた。
マルチンコスキーは、スペインをはじめ世界各地で、未完成または未利用の開発案件を50件以上調査してきた。彼の著書には、このような空撮画像が数多く掲載されている。
こうした画像は、新しい複合施設のマーケティング資料で見かける完成予想図を模している。「プロジェクトの規模や野心はぼんやりと伝わりますが、その場所の実際の細部や質感はほとんど感じられません」と彼は語った。
彼は、自身の調査が都市計画担当者や政府への警鐘となることを願っている。
「大規模な投機的事業が財政、社会、環境などに予期せぬ結果をもたらすたびに、人々は『二度と繰り返すまい』という共通認識を抱きます。ところが数年後、また同じような事業が提案されると、『今回は違う』と言われるのです」とマルチンコスキーはBusiness Insiderに語った。
都市がどのように拡大するのか、デザイナーや選挙で選ばれた公職者が考え直す時期なのかもしれない。
















