3つのステップで世界を変える方法を示す若い活動家
「あなたが何歳でも、どこの出身であっても、常に模範となることはできるのです。」 Image: REUTERS/Arnd Wiegmann
- 2人の若い変革者が、出身地であるバリ島のプラスチック廃棄物に対する果断な行動を起こしました。
- 彼らは、島で使い捨てプラスチックを禁止するためのキャンペーン「バイバイ・プラスチックバッグ」を立ち上げました。
- 2019年には、使い捨てプラスチック袋、ストロー、発砲スチロール製品が禁止されました。
- 現在、彼らは世界中の未来の活動家に対し、活動家として成功するためのアドバイスを行っています。
世界中で、メラティ・ワイゼンとその妹イザベルのような若者たちが立ち上がり、自らと地球の未来を守るための変革に向けた活動を行っています。
彼女たちが育ったインドネシアのバリ島では、太陽の光がさんさんと降り注ぐビーチに波が運んできたプラスチック廃棄物が散乱するようになっていました。2013年に、当時12歳と10歳であった姉妹は、何か行動を起こすべきだと決意しました。
メラティは、良い変化を起こすために誰もが活用できる3つのステップを提言しています。
ステップ 1 自分自身を知る
「自分が大きな情熱を注げるもの、四六時中そのことを考えてしまうようなものを見つけることが重要。ひとつの事に集中することで、変化をもたらす具体的な方法を見つけることができるからです。」ー メラティ・ワイゼン、バイバイ・プラスチックバッグ創設者
ゴミに覆われるビーチにうんざりしていた彼女たちは、2013年に、バリ島で使い捨てプラスチック製品を禁止するキャンペーン、バイバイ・プラスチックバッグ (BBPB)を立ち上げました。
キャンペーンのスタート時、バリ島では1日に14階建ての建物を埋め尽くすほどのプラスチック製品が生産されていました。そして、95%のプラスチック袋は1度使用されただけで捨てられていました。
BBPBの活動は島の若者たちを動かし、彼らのこの問題に対する意識を高め、当局に対して行動を起こすよう圧力がかかるようになりました。
ステップ 2 目標達成の方法を知る
「タイムラインで考えましょう。ステップ1、ステップ2、それぞれ何をするか?その内容は、一人ひとり異なるため、必ずしも簡単ではないこともあります」と、メラティは語ります。
「バイバイ・プラスチックバッグの目標は、プラスチック袋を禁止すること。しかし、そのために私たちは、ビーチの清掃や教育的ワークショップ、他の多くの活動家たちと対話をするというところから始めました。これらは目標達成のための様々な方法の一例です。」
姉妹は、ビーチの清掃を企画し、学校やお祭り、市場でスピーチを行いました。彼女たちは自らの信念に注目してもらうため、ハンガーストライキを行ったり、バリ島知事への面会を求めたりもしました。
6年にわたるたゆまぬ努力の末、バリ島ではついに2019年に、袋、ストロー、カップや食品容器などの発泡スチロール製品を含む、使い捨てプラスチック製品が禁止されました。
ステップ 3 一人でやろうとしない
「アイディアを実現するためには、チームを作り、同じ考えを持つ人たちと力を合わせる必要があります。チームに参加してくれる人はどこにいるのでしょうか?私たちは、親しい友人と力を合わせるところから始めました。友人や先生、両親、地域社会に声をかけてみましょう。心から話をすれば、人は理解し、力を貸してくれます。」と、メラティは伝えます。
始まりはとてもつつましいものでしたが、バイバイ・プラスチックバッグキャンペーンは世界中に広がっていきました。現在では、29か国で50のチームが活動しており、6万人以上の学生に対する呼び掛けを行ってきました。
「時間は押し迫っています。まさに今、問題は起こっており、私たちはそれを目の当たりにしています。科学や事実はそこにあり、若者たちは変化を推し進める自らの力に気づき始めています。」ー メラティ・ワイゼン、バイバイ・プラスチックバッグ創設者
若者たちが、今後も変化を実現することができる自らの力を信じていけるよう、メラティは若者たちが行動を起こすための「YOUTHTOPIA」というプラットホームを立ち上げています。
この新しい取り組みでは、ワークショップや集会、オンラインクラスを通して、パブリックスピーキング、キャンペーンの立ち上げ方法、リーダーシップ、政府への提言など、あらゆる分野のスキルを未来の活動家たちに教えています。
「あなたが何歳でも、どこの出身であっても、常に模範となることはできるのです。誰かに許可をもらう必要はありません。誰かが道を作るまでただ年を重ねて待つのはやめましょう。自分自身で道を作り、進んでいくのです。」ー メラティ・ワイゼン、バイバイ・プラスチックバッグ創設者
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