<報告書発表> 女性の健康分野への投資拡大に向けた より強力なエビデンスと透明性を要請

発行済み
2026年01月22日
2026
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  • 世界経済フォーラムの『2026年版ウィメンズ・ヘルス・インベストメント・アウトルック』によると、女性がグローバル人口のほぼ半数を占めるにも関わらず、女性の健康分野への民間医療投資はわずか6%にとどまっています。
  • 限られた資金は主に女性のがん、生殖健康、妊産婦の健康に割り当てられ、女性に影響を与える多くの高負担疾患は依然として資金不足の状態です。
  • 同報告書は、投資の勢いが増していることを示す一方、心血管疾患、骨粗鬆症、更年期障害、アルツハイマー病など、大きな経済的価値の源泉でありながら未開拓の分野への注目が欠けていることを指摘しています。
  • 報告書の詳細はこちら。年次総会の詳細はこちら。ソーシャルメディア上のハッシュタグは、 #WEF26 。

2026120日スイス、ジュネーブ – 世界経済フォーラムの新たな報告書によると、女性の人口が世界のほぼ半数を占めるにも関わらず、女性の健康分野への民間医療投資はわずか6%にとどまっています。この限られた資金の90%は、女性のがん、生殖健康、妊産婦の健康という3分野のみに集中。女性に特有の影響を与える、あるいは不均衡な影響を与えるその他の高負担、高有病率の疾患には、資金が十分に投入されていない状況です。低、中所得国はこの資金格差の影響を特に大きく受けています。

この投資不足は女性の健康を脅かすだけでなく、大きな経済的価値を未開拓のまま残しています。これらは、初の『Womens Health Investment Outlook(ウィメンズ・ヘルス・インベストメント・アウトルック)』の主な調査結果です。同報告書では、現在の投資状況を検証し、女性の健康分野への資金流入を加速させる機会を特定しています。

世界経済フォーラムのヘルス、ヘルスケア部門長、シャム・ビシェン氏は次のように述べています。「男性の健康は、研究や製品開発における長年の基準であり、臨床基準、試験設計、イノベーションのパイプラインは、しばしば男性の生理機能やニーズに合わせて調整されてきました。このアプローチは、女性に特有の影響を与える、または男性とは異なる影響を与える、もしくは不均衡な影響を与える疾患を体系的に軽視しており、このことが重要な分野の資金不足、研究不足、サービス不足につながっています」。

1,000億ドル規模の機会を掘り起こす

平均寿命が男性よりも長い女性は、人生の約25%を健康状態の悪化や障害を抱えて過ごしています。この格差は、生物学的差異、疾患の症状や進行の差異、あるいは高い罹患率を通じて女性に不均衡に影響する疾患の累積的負担を反映しており、女性のウェルビーイング(幸福)と労働力参加率の両方を低下させています。

女性の健康という課題への投資が絞られてきた結果、女性に影響を与え、医療システムに大きな負担をかけるその他の高頻度疾患は、長年にわたり資金不足に陥ってきました。これらの4分野のみでも、標準的な医療がすべての女性に提供されることを前提とした場合、2030年までに米国だけで1,000億ドルを超える潜在的な市場機会があると推定されています。

また、子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、月経健康など、女性に特有の影響を与えるその他の過小評価されている分野は、数千万人の女性に影響を及ぼしているにも関わらず、女性の健康への投資の2%未満しか受けていないことが報告書で明らかになりました。

女性の健康分野への投資機運の高まり

同報告書ではさらに、現在の活動状況と成長条件から投資適応性が認められる分野を特定。それらは、女性がん治療薬、遠隔妊産婦ケアやメンタルヘルス・プラットフォームを含む女性向けデジタルヘルスケア、中年期・更年期女性向けクリニック、PCOSや妊娠糖尿病などの代謝健康状態をモニタリングするウェアラブルデバイスなどです。

ボストンコンサルティンググループのマネージング・ディレクター兼シニア・パートナーであるトリッシュ・ストロマン氏は、次のように述べています。「朗報は、投資のモメンタムが高まっていることです。投資家は今や女性の健康をニッチ市場ではなく成長分野と見なしています。体外受精市場はその好例であり、科学技術の進歩と高まる需要、そして償還の確実性を結び付けることで、高成長産業を開拓できることを示しています」。

こうした成功事例を増やすため、同報告書では、女性の健康分野におけるエビデンス基盤の拡大と、治療成果および経済的リターンの透明性向上に向けた協働の取り組みを推奨。また、公・民・慈善資金を組み合わせたブレンデッド・ファイナンスによる投資リスクの軽減を提言すると同時に、関連する分野の企業に女性の健康分野への進出を促しています。さらに、治療に対する償還範囲の拡大と規制枠組みの近代化により、新規事業の参入障壁を低減できると指摘しています。

『ウィメンズ・ヘルス・インベストメント・アウトルック』について

『ウィメンズ・ヘルス・インベストメント・アウトルック』は、女性の健康への投資がもたらす経済的・社会的価値を強調。グローバルな医療分野における投資家、政策立案者、官民組織に対し、女性の健康分野における規模と機会を解き放つための的を絞った行動を呼びかけています。同報告書は、世界経済フォーラムのヘルス、ヘルスケア部門とボストンコンサルティンググループ、および女性の健康責任投資コンソーシアム(Women’s Health Responsible Investing Consortium)が主導。同コンソーシアムは、グローバルな投資家とイノベーターを結び付け、女性の健康分野における責任ある投資を促進、実現することを目的としています。

世界経済フォーラム年次総会2026について

第56回世界経済フォーラム年次総会は、2026年1月19日から23日までスイスのダボス・クロスタースにて開催。「対話の力(A Spirit of Dialogue)」をテーマに、各国政府、企業、国際機関、市民社会、アカデミアのリーダーたちが一堂に会します。詳細はこちら

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