世界経済フォーラム パブリック・エンゲージメント・リード 栃林直子
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2019年9月25日、米国ニューヨーク - 世界経済フォーラムは、オープンソースの新しいデジタル・プラットホー ム、アップリンクの立ち上げを発表。国連持続可能な開発目標(SDGs)を達成するため、起業家やさまざまなコ ミュニティ、その他関係者および個人など、幅広い参加を促すことを目指します。
アップリンクは、世界経済フォーラムと、本プラットホームの立ち上げに携わるパートナーのデロイト、マイクロソフト、セールスフォースとの一年に及ぶ提携の成果です。クラウド・エンゲージメントのツールとして開発された アップリンクは、企業家や専門家、その他の市民に、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を推進する手段を提供。 これには、Z世代やミレニアル世代など、世界経済フォーラムとの接点が少ない世代も含まれます。
アップリンクのオープンソース方式は、国連事務総長が2018年に招集したデジタル協力におけるハイレベルパネルの提案を実現させたもので、持続可能な開発目標(SDGs)実行上の大きな課題と障壁について、国際機関のリー ダーや政府、研究機関、その他の専門家の意見をオープンにし共有。本プラットホームによってオンラインでの広範な参加が可能となり、ソリューションを引き出します。
パートナーは、クラウドソーシングにより持続可能な開発目標(SDGs)を推進するアイデアとイノベーションを募るためのプラットホームを提供。また、最適なアイデアとイノベーションのための資金を調達する基金の設立も、検討されています。
世界経済フォーラムの創設者・会長であるクラウス・シュワブ教授は「あらゆる分野のリーダーを集めることのできる世界経済フォーラムのネットワーク力と、アップリンクが持つオープンソースへの幅広い参加の可能性を組み合わせることで、開発をめぐる世界最大の課題の解決に必要な知識やアイデア、行動を触発する独自のフォーミュラを作りました」と述べ、またデロイト・グローバルのCEOプニット・レンジェン氏は、「世界にポジティブなインパクトを与える事に尽力している当社としては、これまでにない、また持続可能な揮発目標(SDGs)の達成を加速させるためのプラットホームとなる世界経済フォーラムのアップリンクの立ち上げに関わる事ができ、大変光栄に思っています。当社は、テクノロジーの専門性を活かし、起業家、専門家、メンター、そして投資家を繋げ共に地球規模の課題に取り組む事に注力して参ります」と、コメントしています。
また、セールスフォースの CEO、マーク・ベニオフ氏は、「地球を守るために行動している次世代のリーダー達、 起業家、そして活動家から、大きな刺激を受けています。持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指すリーダー達へのエンパワメントとして、世界経済フォーラムとパートナーシップを組む事ができた事を、誇りに思っています」と述べました。マイクロソフト・フィランソロピーのバイスプレジデントであり、リードのケイト・ベンケン氏は、「アップリンクの立ち上げに伴う当社と世界経済フォーラムのパートナーシップは起業家、専門家、そして世界の次世代のリーダーに対し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成のための可能性を広げました」とコメントしました。
アップリンクの正式な立ち上げは、来年1月21〜24 日にスイスのダボス・クロスタースで開催される2020年の世界経済フォーラム年次総会となる予定。17の持続可能な開発目標(SDGs)のうち、まずは海洋資源に関わる目標に重点的に取り組みます。プラットホームの範囲は2020年9月までに6の持続可能な開発目標(SDGs)に拡大され、2021年1月には17すべての目標が対象になる見通しです。
持続可能な開発インパクトサミット2019は、9月23〜24日にニューヨークで開催。今年のサミットには、政界、実業界、市民社会、学会から地域のリーダーと国際的リーダー800人ほどが集結。気候変動対策の推進、持続可能な開発への資金供給、包摂的な社会構築のための活動の促進、市場改革の4つのテーマを軸に議論しました。
持続可能な開発インパクトサミット2019の共同議長はIngkaグループ(イケア・リテール<IKEA Retail>、Ingkaセンターズ<Ingka Centres>、Ingkaインベストメンツ<Ingka Investments>)のイェスパー・ブロディーン社長兼最高経営責任者、チリのセバスティアン・ピニェラ・エチェニケ大統領、オランダのマルク・ルッテ首相、バイバ イ・プラスチックバッグスの共同創業者メラティ・ワイゼン氏。