イスラム国は、私たちが制御できるよりも速く転移している、世界規模の癌です。誰に対しても憎悪を向けるISISは、とりわけキリスト教徒とヤジディ教徒を憎んでいます。私たちはこの数カ月の間に二人ともイラクを訪れ、彼らの苦難を目の当たりにしました。その苦難に応えるには、今すぐ包括的な計画が必要です。
第一に、ISISを壊滅させる連合は、イスラム教徒が多数を占める地域から主導されるべきです。米国は、少なくとも兵站、情報、空爆、部隊に同行する特殊部隊など、重要な支援を提供する必要があります。
さらに、クルド人のペシュメルガ部隊は、訓練や装備が不足しているにもかかわらず、クルド人が故郷と見なす地域で、すでにISISと直接対峙しています。
まず米国は、クルド人へのあらゆる軍事支援をバグダッド経由で送ることを求める現行政策を見直さなければなりません。この方針は外交上の計算に基づくものですが、戦略的に妥当ではありません。
第二に、地域版「マーシャル・プラン」を策定し、その大部分を前述の連合が資金提供すべきです。ISISが敗北した際に備え、地域の関係者を協議の場に招く、具体的な国際的支援を伴う本格的かつ統合的な地域経済計画を整えておく必要があります。米国は、この取り組みに実質的にも象徴的にも貢献するための資金を提供すべきであり、世界各国の政府も同様です。
第三に、帰還を促すため、保護された(準)自治州を設置すべきです。これらの少数派の人々には、独自の統合保護部隊が必要です。部隊は人権と信教の自由について訓練を受け、エルビルを拠点とする可能性が高い緊急展開部隊の支援を受けるべきです。
第四に、ISISの台頭は、地域の民族的・宗教的集団間にすでに深く存在していた分断を悪化させ、わずかに残っていた信頼をも損ないました。信頼を再構築する場の一つとなり得るのがイラク・クルディスタンです。ここでは、ISISから逃れてきたあらゆる信仰の人々160万人を、以前から根付いていた「共存の文化」がすでに寛大に受け入れています。
第五に、昨年設置されたものの、まだ任命者がいない宗教的少数派担当の米国特使に、避難を余儀なくされた住民が帰還するための、非常に具体的で秩序あるプロセスを促進する役割を一部担わせることができます。このプロセスは、クルディスタンで実践されているような地域評議会の設置にも役立ち、すでに築かれた信頼を土台とすることになります。
キリスト教徒、ヤジディ教徒、イスラム教徒は、ISISのもとで恐ろしい迫害を受けてきました。迫害された人々を救い、生活を立て直し、深い違いを抱えたまま共に暮らせる故郷へ帰還させる計画は、正しい行いであるだけでなく、究極的には、中東とその先に広がるISISという癌を治す唯一の方法です。
この記事は、 Ocean County Registerとの協力のもと掲載しています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味しません。
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著者:Chris Seipleは、Institute for Global Engagementの会長であり、キリスト教徒やその他の宗教的少数派を支援する取り組みである同団体のCradle Fundを率いています。元下院議員のFrank R. Wolfは、21st Century Wilberforce Initiativeの上級特別フェローを務めています。
画像:シリア東部の半砂漠地帯で、日の出とともに羊の群れを導く男性。REUTERS/ Khaled al-Hariri

