COP24気候サミットで注目すべき3つの主要課題

A general view shows solar panels to produce renewable energy at the Urbasolar photovoltaic park in Gardanne, France, June 25, 2018. REUTERS/Jean-Paul Pelissier - RC1C346E9F20
A field of solar panels in Gardanne, France.Image: REUTERS/Jean-Paul Pelissier
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来月、ポーランドのカトヴィツェで開催される国連気候サミット(COP24)は、2015年に196か国が、画期的なパリ協定を採択し、炭素排出ゼロの未来像を描いて以来、最も重要な気候交渉と多くの人にみなされている。今年のサミットは、この未来像を現実にするためのルールで各国が合意し、より強力な気候対策を始動させる重要な節目となる。

パリ協定を前進させることの重要性は、かつてないほど高まっている。COP24は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の「1.5℃特別報告書」の発表を受けて開催される。同報告書は、パリ協定で定められた水準まで世界の気温上昇を抑えるには、今後10年間に複数の分野で抜本的な変革が必要だという明確なメッセージを発した。カリフォルニアの悲惨な山火事から太平洋の猛烈な台風まで、気候変動の影響を示す兆候が増えているとの認識も高まっており、これを受けて各国の指導者は断固たる行動を強化すべきだ。後退は許されず、行動しなければ甚大なコストが生じる。

Image: 気候変動に関する政府間パネル

幸いなことに、IPCC報告書は、開発の促進にもつながる気候対策の多くの機会も示した。これらのメッセージは、気候対策によって2030年までに世界全体で2018年の「新気候経済」報告書が示した知見を裏付けている。報告書によれば、気候対策は26兆ドルの経済的便益をもたらし得る。経済成長か気候対策かを選ぶ時代ではない。両方を実現できる。

COP24で各国は、パリ協定のビジョンを実現する決意を、次の3点を示すことで表明できる。1)「パリ・ルールブック」と呼ばれる、協定の実施方法に関する詳細な指針、2)各国が2020年までに気候変動対策へのコミットメントを強化するという明確なシグナル、3)炭素排出ゼロで気候変動に強い移行を支える十分な資金が確保されるという確信。

1. パリ・ルールブック

これは、ルールを設けること自体が目的のルールではない。パリ協定を完全に実現し、急速な気候変革への道筋を定めるため、各国はパリ協定に基づくコミットメントとその先の取り組みを実施する際に、すべての国が従う共通の指針を採択する必要がある。

パリ・ルールブックは、現場での行動を促し、各国が個別および全体としてのコミットメント達成に向けて順調に進んでいることを確かめるうえで不可欠だ。各国が気候計画をどのように伝達し、それぞれの取り組みを定期的に追跡・報告し、進捗を評価し、時間の経過とともに行動を強化して投資を拡大するかを定める。透明性など、すべての国に共通するアプローチと、各国の裁量、そして能力に限りのある開発途上国に必要な柔軟性との適切なバランスを見いだす必要がある。

パリ・ルールブックについて詳しくは、こちら。

2. 意欲の向上

パリ協定は、各国が5年ごとに気候変動対策計画を強化するプロセスを定めた。現在は、その最初の5年間のサイクルの途中にある。COP24では、各国が2020年までに国としての気候変動対策のコミットメントを強化することを再確認する、明確なシグナルを発する必要がある。

COP24で各国が合意する最終決定、いわゆる「COP決定」は、新たな国別気候変動対策コミットメント(NDC)の提出に関して、パリで採択された2020年の期限が重要であることを再確認すべきだ。更新されたコミットメントは、IPCC報告書が強調した緊急性と、パリ協定の下で進捗を初めて全体的に評価したタラノア対話の成果を踏まえる必要がある。

COP決定はまた、各国に気候計画に関する国内協議の実施または強化を促し、より高い目標を追求するうえで資金が重要であることを強調し、2019年9月の国連事務総長気候サミットを、各国が気候対策強化の計画を発表できる重要な機会として位置づけることもできる。先進的な国々もCOP24を機に、個別または共同でNDCを見直し、強化する計画を発表する可能性がある。

意欲の向上について詳しくは、こちら。

3. 資金

パリ協定の目標達成には、引き続き資金の確保が不可欠だ。資金があれば現場で変化を実現できる。COP24では、開発途上国、とりわけ脅威に最も脆弱な国々が、気候変動対策に投資し、その影響に適応するために必要な支援を受けられるという確信を高める必要がある。

こうした資金支援を振り向ける最も重要な仕組みの一つが、緑の気候基金(GCFである。2018年10月の理事会では、信頼感が高まり、新規プロジェクトに10億ドルを承認するとともに、残額が減り始めている基金の資金を補充する1年間のプロセスを開始した。カトヴィツェでは、先進国が開発途上国を支援する意思を明確に示す必要がある。その一環として、意欲的なGCF増資に合意し、重要な気候基金である適応基金や後発開発途上国基金などにも追加拠出を表明することが求められる。

各国はまた、最新の2020年までに年間1,000億ドルを動員する目標に関する進捗について、気候資金に関する隔年評価報告書に基づいて協議する。12月10日の気候資金に関するハイレベル閣僚対話は、進捗を確認し、各国が新たな資金拠出を表明する機会となる。

資金について詳しくは、こちら

交渉の枠を超えて

もちろん、COP24で行われることのすべてが各国政府だけに関わるわけではない。タラノア対話のプロセスでは、閣僚、CEO、地方・地域の指導者らが一堂に会し、さまざまな分野で取り組む具体的な解決策を話し合う。気候変革において幅広い関係者が果たせる役割にも光を当てる。COP期間中には、都市、州、企業の取り組みに加え、エネルギー、都市、運輸、土地利用、産業の各分野における行動事例を紹介するイベントが数多く開かれる。COP開幕時には、ポーランド政府が「公正な移行」に関するハイレベル宣言を発表し、気候対策と、労働者や地域社会にとって公正な低炭素化への移行を確保する取り組みを一体で進めるという目標を推進する。

現在、炭素排出ゼロの経済への移行の勢いは目覚ましいが、気候変動の影響はますます危険かつ高コストとなり、その勢いを上回っている。COP24は、パリ協定を実現し、世界の気候対策を加速させるルールと手段を整える重要な機会だ。

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