リーダーの説明責任を高める4つのステップ

A businessman is seen in silhouette as he crosses the Solferino Bridge, over the Seine river, after the close of businesses in Paris, France, May 20, 2015.
What does it take to be an accountable leader?Image: REUTERS/Christian Hartmann
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世界のリーダーたちが前例のない変化と混乱に直面し続けるなか、これまで以上に強いリーダーシップが必要であることは明らかです。これは、あらゆる種類の組織に当てはまります。しかし、真に説明責任を果たすリーダーとは、どのような人でしょうか。強いリーダーシップの説明責任と、組織の業績には何らかの関係があるのでしょうか。

人材開発と転職支援を手掛けるリー・ヘクト・ハリソン(LHH)は2016年、リーダーシップの説明責任の欠如が多くの企業の足かせになっていることを裏付ける調査を実施しました。LHHは20カ国で人事部門の上級責任者と企業幹部1,900人超を対象に、各組織におけるリーダーシップの現状を尋ねました。

世界全体では、回答者の71%が、リーダーシップの説明責任は重要でありながら見過ごされがちな経営課題だと考えていることが、調査で明らかになりました。また、リーダーが示す説明責任の度合いに満足している人はわずか31%でした。

特に興味深いのは、下の図が示すように、調査全体の結果が世界各地でほぼ一貫していることです。

さらに、多くの企業における今日のリーダーシップの状況を懸念させる結果も明らかになりました。

  • 世界の回答者のうち、自社がリーダーに明確な期待を示していると答えたのはわずか45%でした。そのため、多くのリーダーは指針やベストプラクティスがないまま、自分でリーダーとしての振る舞いを模索しています。

  • リーダーが自らの役割に全面的に取り組んでいると答えた組織は、わずか45%でした。

  • 組織には凡庸なリーダーシップに対処する勇気があると答えた回答者は、わずか20%でした。つまり、説明責任を果たさないリーダーが誰かを把握していながら、その役職から外すことを拒んでいるのです。

  • 強いリーダーシップ文化があると答えた人は、わずか20%でした。強いリーダーシップ文化は成功に不可欠です。自社の文化が弱ければ、業界での競争に苦戦することになります。

  • 調査からは、リーダーシップの階層を下るほど、説明責任が薄れる傾向も明らかになりました。回答者の52%は上級幹部が示す説明責任に満足していましたが、中間管理職の業績に満足していたのはわずか31%、第一線の管理職ではわずか30%でした。

リーダーシップの説明責任を高めるには、どうすればよいでしょうか。

リーダーに最も強い力を発揮してほしい今、これらの調査結果は、自らの責務を大きく果たせていない人がますます増えていることを示しています。LHHの世界規模の調査によると、この課題の根底には、リーダーシップの説明責任の大きな欠如があります。

解決策は、リーダーとその組織が責任を引き受け、個人としても集団としても強い説明責任を示すことです。そのために、「リーダーシップ契約」への取り組みから始めることができます。この契約は、私たちが「4つの条件」と呼ぶ要素で構成されています。

第一の条件は、リーダーシップとは自ら選択するものだということです。リーダーと呼ばれる存在になりたいのか、一人ひとりが確信を持つ必要があります。

第二の条件は、リーダーシップは重大な責務だということです。組織をより強くするために、すべてのリーダーは率先して行動し、その責務を日々果たさなければなりません。

第三の条件は、リーダーシップは骨の折れる仕事であり、取り組むには気概が必要だということです。あまりにも多くのリーダーが、リーダーとしての仕事のうち、簡単なことにしか取り組もうとしません。実際、リーダーには、不評を買う決断を下し、同僚に率直なフィードバックを伝え、非生産的な行動を指摘することが求められます。これらは難しいことですが、組織が成功するために必要です。

最後の条件は、リーダーシップは仲間とのつながりの中にあるということです。ほかのリーダーたちとつながる必要があります。あまりにも多くのリーダーが孤立し、互いに関わりを持てていません。効果的なリーダーになるには、関係を築き、ネットワークを広げて、アイデアや解決策を共有しなければなりません。

組織としての対応

すでに述べたように、リーダーシップ契約の第一の条件は、リーダーシップとは自ら選択するものだということです。組織もまた、決断を下す必要があります。それは、リーダーシップの説明責任を経営上の優先課題とすることです。つまり、企業全体で強いリーダーシップの説明責任を促すうえでの組織の責任について、取締役会、CEO、経営幹部チーム、人事部門の間で共通認識を持つということです。

リーダーシップの説明責任を重要な経営上の優先課題とする決断を組織が下したら、次に自らの責務を明確にする必要があります。それは、リーダーに対する明確な期待を定め、伝えることです。その最善の方法は、組織のためのリーダーシップ契約を作成することです。

リーダーシップの説明責任を築くには、凡庸なリーダーや説明責任を果たさないリーダーへの対処など、組織が難しい課題に取り組む必要もあります。

私たちの調査が示すとおり、これは多くの組織にとって現実的な課題です。説明責任を果たす心構えのないリーダーに対して行動を起こせず、強いリーダーシップの説明責任を築く取り組みが損なわれることがあまりにも多くあります。こうしたリーダーをその役職にとどめれば、影響が生じます。それは、組織内の凡庸さを容認する用意があるというメッセージを、ほかのリーダーや従業員に送ることになります。また、真に説明責任を果たす優秀な人材の貢献が軽視され、意欲を失わせることにもなります。

組織に強いリーダーシップ文化を築くことが、これほど重要な時はありません。その実現には、リーダー同士が関係を築けるようにし、互いに説明責任を求め合うよう促し、組織の成功に向けて協力して取り組めるよう支援することが必要です。

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