新たな調査によると、世界経済の不確実性が、雇用の安定性に対する労働者の意識に大きな影を落としています。
ランドスタッドの最新の「ワークモニター」報告書は、15カ国の従業員35,000人を対象に調査しました。
調査によると、現在の経済状況への懸念がある中でも、良好な仕事と生活のバランスを楽しむ傾向は多くの人にとって依然として重要です。
「世界中の労働者は、予期せぬさまざまな課題に直面しています。新型コロナウイルス感染症のパンデミックに続いて、急速な景気後退と急激なインフレが起こり、不確実で変動の激しい労働環境が生まれました」と、ランドスタッドのCEO、サンダー・ファン・ト・ノールデンデ氏は述べています。
世界的な人材サービス企業による第20回「ワークモニター」報告書は、今日の経済的不確実性によって、労働者の期待や優先事項が高まっていることを明らかにしています。同種の調査として最大規模の一つである2023年版は、世界中の従業員35,000人の意見を集約しました。
ランドスタッドによると、労働者はより公平な職場を重視するようになり、仕事と生活のバランスをより重視しています。しかし、2023年を迎えるにあたり、報告書は「世界的な景気後退の可能性が迫り、生活費が急速に上昇する中、労働者は今や、安全で経済的に安定した雇用にも大きな価値を置いている」と述べています。
「ワークモニター2023」調査の主なポイントは次の5つです。
1. 雇用の安定
世界的な景気後退の可能性を多くの従業員が懸念しています。調査によると、労働者の37%が失職を心配していました。また、半数以上が経済的不確実性を理由に雇用の安定性を懸念していました。
一方、大多数は「何らかの意味で」雇用は安定していると感じていると回答し、4分の1は調査前の6カ月間に個人的な状況が改善したと答えました。それでも、生活費の高騰に対処するため、回答者の23%は労働時間を増やそうとしていました。
雇用の安定性を最も懸念していたのはラテンアメリカの労働者で、60%が失職を心配していました。北西ヨーロッパの労働者は最も懸念が少なく、回答者の24%にとどまりました。
2. 仕事と生活のバランス
調査によると、現在の経済的不確実性は、より良い仕事と生活のバランスを求める人々の意欲に影響していません。回答者の半数を大きく超える61%は、仕事と生活のバランスが損なわれるならその仕事を引き受けないと答えました。特に18~34歳の若年労働者でその傾向が顕著でした。
また、報告書によると、34%は有害な職場環境を理由に仕事を辞めると答え、ほぼ半数の48%は「人生を楽しむことを妨げる」仕事なら辞めると回答しました。
近年話題の「静かな退職」も調査に表れています。回答者の30%超が、仕事で最低限のことしかしていないと答えました。
3. 退職後の再就職
調査データによると、経済的要因から、多くの高齢者が仕事に復帰する一方、退職計画を先送りする人もいます。65歳より前に退職する予定の人は大幅に減り、2022年の61%から今年は51%になったと報告書は述べています。
ランドスタッドによると、英国の労働市場の分析では、仕事を探す65歳以上の人が過去最多となっています。一方、調査対象者の32%は、人生に仕事が必要だと答えました。
「目的や生きがい、社会との交流、あるいは仕事に伴う課題を経験するためなど、多くの人にとって雇用は単なる給料以上のものです。人々を社会とつなぎ、帰属意識をもたらします」と報告書は述べています。
4. 期待
調査結果によると、生活費の急騰を受けて多くの労働者が雇用主に経済的支援を求めており、39%は通常の給与見直し時期以外に昇給を求めていました。
ほぼ30%が、光熱費、通勤費、その他の支出について支援が必要だと答えました。一方、回答者の約半数は、すでに会社から何らかの経済的支援を受けていると述べました。
経済的な安定に加え、仕事の柔軟性も多くの労働者にとって特に重要です。報告書によると、回答者の45%は融通の利く勤務時間の仕事だけを希望し、40%はリモートまたはハイブリッド勤務を必要としています。また、柔軟性が十分でない職を辞めた人も27%いました。
労働者の大半(83%)は柔軟な勤務時間を希望し、71%は勤務地の柔軟性が重要だと答えました。主な介護の担い手となることが多い女性は、勤務時間(85%対81%)でも勤務地(72%対69%)でも、男性より柔軟性を重視していました。
5. 帰属意識
「過去3年間の出来事を受けて、多くの人が自分の人生における仕事の価値や目的を見直し、何を求めているかを明確にしています。チームや勤務先の組織全体の一員として、職場で帰属意識を得たいという願いが、多くの人のキャリア選択を動かしています」とランドスタッドは述べています。
調査回答者の54%は、会社に自分の居場所がないと感じたら仕事を辞めると答えました。また、大半の人は雇用主の価値観が自分の価値観と一致することを重要だと考えており、42%は一致しない場合、その仕事を引き受けないと述べました。
雇用主の価値観については、77%が持続可能性、多様性、透明性を重視すると答えました。ただし、持続可能性をめぐっては世代間の差があります。若年層(Z世代)の回答者はほぼ半数が、「より持続可能になるために積極的な取り組みをしない」雇用主のもとでは働かないと答えました。最年長層では、同じ考えを示した人はわずか35%でした。
ランドスタッドのファン・ト・ノールデンデ氏は、企業が成功を目指すなら、調査結果を真剣に受け止めるべきだと考えています。
「すべての企業は、人々が自分の居場所だと感じられる、幸福で包摂的かつ刺激的な職場をつくることを究極の目標とすべきです。そのためには、労働者の意見に耳を傾け、その価値観を尊重する必要があります」と同氏は述べました。
「これと並行して、労働者に安全で安定し、柔軟で経済的にも安定した雇用を提供しなければなりません。厳しい経済状況の中で従業員を支える企業は、状況が好転したときに人材の定着という形でその恩恵を受けるでしょう。」







