多様性が職場の競争力を高める。その理由とは

Individuals who work in open, diverse and inclusive environments are usually able to perform better
Individuals who work in open, diverse and inclusive environments are usually able to perform betterImage: Rawpixel.com
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多くの企業は、多様性を重視することが正しいからという理由だけで取り組みを強化していますが、包摂的で多様な人材を育むことで、経済面でもさまざまな恩恵を得ています。多様性と包摂性は、新たなスキルやアイデア、視点をもたらします。

これは、世界経済フォーラムの『グローバル競争力レポート2018』にも反映されています。同レポートは今週発表されました。今年のレポートには、10年ぶりとなる手法の変更が盛り込まれています。性別、民族、性的指向、宗教によって測る労働力の多様性が、新たな指標となりました。この変更が理にかなっていることは、証拠が示しています。

開放的で包摂的かつ多様な社会は、経済成長に直接寄与することが研究で示されています。したがって、たとえば性的指向や性自認に基づく差別は、長期的な経済の見通しに悪影響を及ぼしかねません。

多様性が企業にもたらすプラスの影響は多岐にわたります。たとえば、人材の獲得と定着を目指すLGBT+包摂的な企業では、イノベーションの水準や、顧客ロイヤルティとブランド力を築く能力が高まる可能性があります。現在の世界経済フォーラムのレポートは、シンガポールが最も「未来への備えができた」経済である一方、デジタル技能を備えた労働力の面ではスウェーデンに後れを取っているとしています。この差を縮める方法の一つは、多様性と包摂性をさらに進展させ、イノベーションの水準を一段と高めることです

多様性は、企業の枠を超えたより広い規模でも重要です。たとえば、LGBT+の包摂は、都市レベルでのビジネスの成功度の高さと結び付いています。LGBT+を包摂する都市は、世界経済における競争力を高めるうえで最も有利な立場にあります。「Open For Business」レポートは、アクセンチュアの協賛のもと、世界の都市がどの程度開放的で、進歩的かつ競争力があるかを調査しました。この調査では、世界規模でLGBT+の包摂と経済競争力との関連が明らかになりました。都市の評価からは、強い世界経済上の存在感を持つ主要都市に共通して、LGBT+の包摂が見られることが分かります。

その理由の一つは、開放的で多様性と包摂性のある環境で働く人は、通常、より高い成果を上げられることです。一人ひとりが職場でありのままの自分を発揮できるからです。人々が職場で安心していられるときに初めて、組織は従業員から最大限の成果を引き出せます。ほとんどの組織は、顧客、提携企業、株主など、多様なステークホルダーと関わっています。組織がすべてのステークホルダーとの関係を最大限に高めるには、自らが活動するエコシステムの多様性を反映する必要があります。

アクセンチュアは、調査を実施し、人々が職場をどう捉え、どのような経験をしているかを測定しました。これにより、平等の文化を育む要因を特定しました。方針、行動、従業員の総意など、個人と職場に関する200を超える要因を検討した結果、昇進に最も影響する40の要因を特定しました。それらが示すのは、企業が実践すべき3つのことです。大胆なリーダーシップ、包括的な取り組み、そして人々の力を引き出す環境です。

この3つすべてを実現すると、好循環が生まれ、それぞれを単独で実施するより大きな効果が得られます。目的意識、説明責任、帰属意識、信頼、柔軟性を育む文化が、相乗的に形成されるためです。この調査を女性とLGBT+コミュニティの視点から分析したところ、どちらの多様性の領域にも共通するものとして、昇進が見つかりました。

これら40の職場要因がそろっている場合、女性が管理職以上に昇進する可能性は42%高く、シニアマネジャーまたはディレクター以上に昇進する可能性は5倍になります。LGBT+の専門職では、管理職以上に昇進する可能性は1.5倍、シニアマネジャー以上に昇進する可能性は3倍になります。

世界経済フォーラムの『世界ジェンダー・ギャップ・レポート』は、各国における女性の待遇改善に向け、さらにどれほどの取り組みが必要かを示しています。同レポートは、経済参加と機会、教育達成度、健康と生存、政治的エンパワーメントの4分野におけるジェンダー平等の進捗について、144カ国を評価しています。4分野全体の平均格差は32%でした。ジェンダー平等を世界全体で実現するには、この格差を解消する必要があります。

多様性の向上を目指す組織は、意欲的な目標を掲げる必要があります。国連の「HeForShe」キャンペーンは、その好例です。国連と同じく、私たちは未来の労働力が平等でなければならないと考えています。そのため、2025年までに男女のバランスが取れた労働力を実現することを約束しています。

フォーラムが『グローバル競争力レポート』に加えた変更は、多様性が競争力にとって重要であることを反映しており、私たちはこれを歓迎します。証拠は明白です。さらなる前進によって、私たち全員が恩恵を受けます。

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