新しい仕事で大切なのは最初の3か月だけではない理由

新しい仕事で大切なのは最初の3か月だけではない理由
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いつの間にか、新しい仕事で順調なスタートを切れるかどうかは、最初の90日間で決まると考えられるようになりました。何しろ、3か月は事業年度の四半期に当たり、私たちの多くは四半期ごとの業績に慣れています。また、つまずく人は最初の3か月につまずくことが多い、とよく言われます。

確かに、新しい会社での最初の90日間は重要ですが、そればかりにとらわれて全体像を見失ってはいけません。実際、成功への土台づくりを最初の90日間まで待っていては、手遅れになるかもしれません。また、初期の日々と少なくとも同じだけの注意を最初の1年の残りの期間にも払わなければ、好調な滑り出しを見せても、後半に大きく失速しかねません。新たに任命されたCEO、Cレベルの幹部、あるいは新しい会社に移るその他の上級幹部であれば、次の3つの明確で重要な期間に分けて考えると、より効果的かもしれません。

1. 入社前の30日間

内定を受諾する前に、会社の財務状況、戦略、事業見通し、企業文化について十分に調査したことでしょう。また採用プロセスを通じて、一緒に働くことになる人々の性格についても、ある程度把握できたはずです。しかし、それだけで終わらせてはいけません。今こそ、会社の評価から一歩進み、会社を本当によく知る段階です。状況が許すなら、適切に主要な利害関係者に接触し始めましょう。上司(新任CEOの場合は取締役会)、チームのメンバー、可能であれば前任者、そして会社とあなたの成功にとって重要となり得る人々です。

この段階での目標は、主要人物との関係を築き始め、会社の気風をつかむことです。実際に、そこで物事はどのように進められているのでしょうか。会社の公式な制度は簡単に学べますが、意思決定、賛同の獲得、影響力の行使といった非公式な慣行を理解するには、事情に通じた内部関係者からの真の洞察が必要です。後になって苦い経験から学ぶより、早いうちに、しかも代償を払わずに知るほうがはるかに得策です。それを知る最良の場は、たとえば夕食やコーヒーを共にするような非公式な機会です。また、対処が必要となる機微についても探っておきましょう。あなたの職を望んでいた競争相手、あなたの任命に反対した人々、足並みをそろえる妨げとなる派閥などです。

対面で会うことが難しい場合は、会社やその人々について追加調査を行い、できる限り多くのことを学ぶべきです。電話を活用し、業界を担当するアナリストと話し、自分の人脈から知見を得ましょう。そして、最初の30日間に行う個別面談を予定表に入れておきます。

2. 着任後の最初の30日間

着任初日は、文字どおり組織の中であなたの姿が見え、声が聞こえるようになる日です。どのような雰囲気を築きたいのか、慎重に検討してください。企業文化や人員について下調べをしていれば、最初からリーダーシップのスタイルを調整できます。適切になじむため、あるいは必要に応じて変革を起こすためです。

今こそ、正式な会議や非公式な交流を通じて、チームメンバーの性格、意欲の源、仕事の進め方を本当に知る時でもあります。CEOやその他の上級幹部も、チームに誰を迎えたいかを具体的に考え始めますが、すぐに変更を加えることには慎重に臨みます。また、上司があなたに何を期待しているのかを詳細に把握し、それを実現する計画づくりに着手すべきです。

最終的に伝えたい重要なメッセージ、その伝え方、伝える相手についても、考え始めましょう。ただし、着任直後に壮大な戦略やビジョンを打ち出すのは避けてください。その時点では、組織全体やチームが、あなたを十分に知識と信頼性のある人物と見なす可能性は低いでしょう。ルー・ガースナーがIBMのトップに就任した際、当時苦境にあった同社について「今のIBMに最も必要ないものは、ビジョンだ」と述べたことは、よく知られています。

3. その後の11か月間

まず、最初の1年の終わりから逆算して考えましょう。その時点までに達成したい主要なことは、2つか3つ挙げるとすれば何でしょうか。優先事項を定めたら、達成に向けて、時期、リソース、指標を含む計画を立てることができます。会社が危機にあるなら、優先事項の設定、伝達、実行にできる限り迅速に取り組む必要があります。しかし、どのような場合でも最大の敵は時間です。優先事項を妥当な早さで定めなければ、細部に追われて焦点を失い、最終的には実質的な成果を上げる時間がなくなるでしょう。

内定を受諾してから最初の1年が終わるまでの鍵は、成果の実現と熟慮のバランスを取ることです。新たな指導的立場への移行には、必然的な緊張が伴います。一方では早期に大きな影響を与えたいと考えます。他方で、成功するには、同僚との関係を育み、企業文化になじむか影響を与え、戦略の評価と省察に時間をかけなければなりません。社内への適応に集中すれば、事業面での信頼を失う恐れがあります。大胆な事業上の施策に集中すれば、孤立して効果を発揮できなくなる恐れがあります。しかし、着任前の30日間に関連情報を集め、主要な関係者とつながり、その情報をその後の日々におけるチームの選定と編成に活用すれば、チームが足並みをそろえて精力的に追求する事業目標を設定できるはずです。

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著者:ボニー・グウィンは、Heidrick & Strugglesの副会長、CEO・取締役会プラクティス責任者です。

画像:セネガルの首都ダカールにあるコールセンターで働く22歳のンデイ・アストゥ・ファル。REUTERS/Finbarr O’Reilly

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