ディーセント・ワークの実現を訴えよう。経済にはその余力がある

This year marks the 10th World Day for Decent Work on October 7.
This year marks the 10th World Day for Decent Work on October 7.Image: REUTERS/Thomas Mukoya
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  • 今年の「ディーセント・ワーク世界デー」は、不安定さが増し、目を見張るほどの格差が広がる状況の中で迎える。

  • 世界経済のルールは、生計を立てるために働かざるを得ない人々に不利で、多国籍企業や超富裕層に有利になるよう仕組まれている。

  • 各国政府や政府間機関が、自国の内外で法の支配を実現する勇気を持ち始めている兆しがある。

今年10月7日で、「ディーセント・ワーク世界デー」は10回目を迎える。労働者と労働組合が、地域団体、NGO、宗教団体などの支援を受け、ディーセントな仕事の実現を訴える日だ。生活できる賃金と、何億人もの人々を貧困から救い、多くの人々の繁栄の礎となってきた労働者の基本的権利を保障する仕事を求める。

今年の「ディーセント・ワーク世界デー」は、不安定さが増し、目を見張るほどの格差が広がる状況の中で迎える。ITUCの2017年世界意識調査によると、84%の人々が、自国の最低賃金は人間らしい生活を保障するには低すぎると考え、71%が、政府にすべての労働者の賃上げに取り組んでほしいと望んでいる。何らかの雇用契約を結んでいる労働者は60%だが、その大半は不安定な雇用に就いているか、失業が間近に迫っていると懸念するだけの理由がある。

世界経済のルールは、生計を立てるために働かざるを得ない人々に不利で、多国籍企業や超富裕層に有利になるよう仕組まれている。

世界はディーセント・ワークの大きな不足に直面しており、世界経済のルールを変える必要がある。

オックスファムが明らかにしたとおり、最も裕福な上位1%が、人類の残り全員を合わせたよりも多くの富を所有しているのは偶然ではない。これは意図的に生み出された格差だ。世界はディーセント・ワークの大きな不足に直面しており、世界経済のルールを変える必要がある。

ディーセント・ワーク、賃金、暮らし

今日のグローバル・サプライチェーンのモデルは、ディーセントな仕事と繁栄をもたらせていない。世界最大級の多国籍企業50社のサプライチェーンで働く人々を分析したところ、直接雇用されているのはわずか6%だった。残る94%の「見えない労働力」は、数多くの下請け契約のもとで、しばしば不安定かつ低賃金の仕事に就いている。大企業のCEOは、会社の収益を支える人々に対して、ほとんど、あるいはまったく責任を負わないことも多い。

同じ企業の税務状況を見ると、その大半が、インフラ、拡大するケア経済のニーズ、その他政府の中核的な責任分野に不可欠な税収を損なう、オフショアなどの租税回避策に関与している。

また、世界で最もよく知られた企業10社の粗利益と、サプライチェーンで働くすべての人に月額わずか50米ドルの賃上げを実施する場合の費用も調べた。試算によれば、この程度の控えめな賃上げが粗利益に与える影響は、ごくわずかだ。

中米の農園で働く労働者にとって、メロンの価格がほんの数セント上がるだけで、貧困にとどまるか、生活できる最低賃金を得られるかが変わる。

あなたの国では労働者の賃上げが必要ですか?(2017年ディーセント・ワーク世界デー)

各国政府や政府間機関が、自国の内外で法の支配を実現する勇気を持ち始めている兆しがある。フランスは「警戒義務法」を導入し、フランスの多国籍企業に対し、労働基準を含め、サプライチェーンでデューデリジェンスを実施するよう義務づけた。法の執行規定はさらに強化されるべきだが、これは第一歩であり、他国の政府もこれに続き、遵守に向けて次の措置を講じるべきだ。英国政府の現代奴隷法も、企業の責任を、企業自身が自主的に取り組むものの、ほとんど効果がない場合も多い仕組みに委ねなくなった例だ。他国の政府も同様の措置を講じれば、現在、現代奴隷制に囚われている数千万人の人々、その多くがグローバル・サプライチェーンで働いている人々の状況を改善できるだろう。

今年、ドイツが議長国を務める中、労働担当大臣は、G20首脳の支持を得た宣言で重要な一歩を踏み出し、「ディーセント・ワークおよび労働における基本原則と権利の侵害は、競争の一部であってはならない」と強調した。これは、世界のサプライチェーンを健全化し、最低賃金が人間らしい生活に十分な水準となるよう確保する、より広範な取り組みの一環だ。この考えは、国連の持続可能な開発目標におけるディーセント・ワークの基準にも合致し、目標達成に欠かせない。

国際労働機関はこのたび、「仕事の未来に関する世界委員会」を発足させた。世界経済フォーラムが仕事の未来や関連課題について進める取り組みの多くが、この委員会の活動に役立つことは間違いない。労働組合はこの議論に深く関わり、仕事の未来がディーセント・ワークとなり、世界経済が人々に奉仕して開発と繁栄をもたらすよう尽力する。

グローバル・ディール構想は、スウェーデンのステファン・ロベーン首相が立ち上げたもので、基本的権利と社会対話に基づく働く世界のビジョンを掲げている。誰もが共有すべきビジョンであり、各国政府と企業に参加を呼びかけている。緊張と脆弱さを抱える世界秩序のもとで、何もしなければ、その影響は計り知れない。大半の人々に十分な成果をもたらせず、何ももたらしていない状況が続いている。

労働組合は本来、楽観的なものだ。今週土曜日、世界各地で行われる「ディーセント・ワーク世界デー」の催しには、今日の働く世界の状況への不満と怒り、そして世界経済のルールを変えるために組織し、行動を起こす決意が表れるだろう。

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