労働組合の指導者として、テクノロジーが雇用に及ぼす差し迫った壊滅的な影響について、私はよく質問を受ける。より極端な雇用喪失の予測には信憑性があるのだろうか。それとも現実はもっと複雑なのだろうか。私たちはデータのディストピアへ向かっているのか、それともデジタルの約束の地へ続く道を歩んでいるのか。
実のところ、何事も決まっているわけではない。テクノロジーそのものが進むべき道を決めるのではない。すべては、政府、企業、労働者とその労働組合、そして社会全体がどのような選択をするかにかかっている。
デジタル化、ロボット工学、そして数多くの技術革新が加速しながら進展し、生産、サービス、そして生活全般に影響を及ぼすだろう。予測は難しいが、その影響は確実に深遠なものとなる。課題は、人々を中心に据え、テクノロジーを人々のために役立てる正しい決断を下すことだ。
今年は、人間を中心に据えた議題を打ち出す歴史的な機会である。グローバリゼーション4.0と仕事の未来に向けた議題を打ち出す機会だ。国際労働機関(ILO)の創設100周年を迎える今年6月のILO総会では、ILO創設100周年宣言の採択が期待されている。これはILO自体にとって節目となるものであり、世界がグローバリゼーション4.0をどのような原則に基づいて形作るべきか、その大枠を示すものとなる。
労働組合は、政府、企業、労働者の間に新たな社会契約を築くため、その枠組みを創設100周年宣言で定めるよう求めている。生産の未来はテクノロジーが決めるものではなく、政治的、社会的、経済的な選択によって形作られるという認識に基づくものだ。
こうした選択をめぐる状況は、実に憂慮すべきものだ。働いていても貧困から抜け出すだけの収入を得られない「ワーキングプア」は3億人に上る。世界の公式失業者数は約1億9,000万人で、多くの若者が労働市場に参入しても、仕事が見つからない。世界の労働人口の約半数はインフォーマルな仕事にとどめ置かれ、フォーマルな雇用に就いている人々の多くも、不安定な仕事や一時的な仕事しか見つけられない。世界のサプライチェーンには、奴隷労働、インフォーマルな雇用、労働者をしばしば貧困に陥れ、病気や死の危険にさらす仕事が入り込んでいる。さらに、世界の世帯の40%以上はインターネットに接続できず、デジタルの未来から締め出されている。気候変動の影響はすでに地域社会全体を壊滅させ、何百万人もの人々から生計手段を奪っている。地球の気温上昇を1.5%未満に抑えるため、野心的な行動が緊急に必要であることを示している。

未来についての議論は、こうした現実に基づく必要がある。また、今日の状況に至った経緯も振り返るべきだ。1919年、先見の明ある指導者たちがベルサイユ条約を通じてILOを創設したとき、明確な目的を掲げていた。すなわち、社会的・経済的正義を保障することで、第一次世界大戦と同じほど破壊的な新たな紛争を招く状況を防ぐことだった。この条約は社会契約の最初の形だったが、その高邁な理念はほどなく損なわれ、わずか10年後には大恐慌が起き、続いて新たな世界規模の紛争という惨事に至った。その戦争の終わりが近づくと、指導者たちは社会契約の再構築に再び取り組んだ。ILOの1944年フィラデルフィア宣言は、労働の世界に向けて4つの原則を示した。
「労働は商品ではない。表現の自由と結社の自由は持続的な進歩に不可欠である。いずれかの場所における貧困は、あらゆる場所の繁栄を脅かす。そして、欠乏との闘いは各国において揺るぎない力をもって進められるとともに、継続的かつ協調的な国際的努力によって遂行されなければならない。その努力においては、労働者と使用者の代表が政府の代表と平等の立場に立ち、共通の福祉の増進を目指して、自由な討議と民主的な意思決定に参加する。」
これらの原則は当時と同様、今日も有効であり、気候変動という存亡に関わる課題とテクノロジーの指数関数的な拡大に直面する世界で、変化に対処する基盤となる。この2つの要因は、ILO「仕事の未来に関するグローバル委員会」の活動における基本的な検討事項だった。同委員会は1月22日に報告書「より明るい未来のための仕事」を発表した。この報告書は、今日の新たな課題と、ILO基準、そして政府、使用者、労働者とその労働組合が対等に関与するという実証済みの仕組みを雄弁に結び付けている。新たに活性化された社会契約の基盤となるものだ。
同委員会の重要な提言の一つは、普遍的労働保障の確立である。雇用形態や契約の種類にかかわらず、すべての労働者に基本的権利を保障する。労働組合への加入と団体交渉の権利を保障し、差別、奴隷労働、児童労働、危険な労働環境から保護するとともに、労働時間について妥当な範囲で自ら決定できる権利も保障する。
委員会報告書はまた、労働者が未来に備えられるよう、生涯学習を受ける普遍的な権利を求めている。さらに、今日それを享受できている少数の人々だけでなく、すべての人に基本的なセーフティーネットとしての社会保障を拡充するよう提言している。ベルサイユ条約が女性への同一賃金を約束してから100年を経て、ジェンダー平等を実現するための具体策が示されるとともに、ケア、インフラ、グリーン経済への投資も求められている。規制を逃れるために雇用主が「プラットフォーム」型の事業を利用することやデジタル化も検証の対象となり、委員会はこうした新しい事業形態に対する国際的な規制を提言している。
ILO委員会の提言は、デジタルに依存する仕事の未来に向けて公正な枠組みを実現するうえで大きな前進となるが、他の政策分野での行動によって補完し、強化する必要がある。政府は規制する責任を果たさなければならない。そのためには、企業のサプライチェーンでデューデリジェンスを義務付け、基準を引き上げること、企業による租税回避や脱税を阻止すること、そして独占を解消し、フリーランスや自営業の労働者が最低価格や労働条件を団体で設定できるよう、競争法を確実に適用することが含まれる。
世界経済フォーラムも、関係者を結集する力、企業との関わり、生産の未来をはじめとする多くの分野での重要な取り組みを通じて、極めて重要な役割を果たすことができる。
労働組合は、こうした提言を6月のILO総会に持ち込み、各国内や国境を越えたその他の関連フォーラムでも訴えていく。これには世界貿易も含まれる。貿易政策を社会・環境基準から切り離すという、虚構に基づく破壊的な分断は解消されなければならない。そうしなければ、多国間貿易体制の存亡に関わる危機は深まるばかりだ。また、信用を失った経済理論にいまだ固執する世界銀行と国際通貨基金(IMF)というブレトン・ウッズ機関も対象となる。国際機関間の一貫性が必要であり、世界の政策立案の中心にはILOが位置しなければならない。
世界は重大な選択を迫られている。世界経済は、さらなる不平等と、現代的な装いをまとった封建主義への緩やかな回帰を伴う、現在の持続不可能な道を進み続けるのか。それとも世界が力を合わせ、前向きな未来を形作ることができるのか。
テクノロジーを活用して新たな雇用を生み出し、仕事が危ぶまれている人々が新たな仕事へ公正に移行できるようにすることは可能だ。気候変動を克服することもできる。必要なのは政治的意志、つまり大企業や既得権益層の一部にとって不都合な選択をする勇気だ。経済的不安が政府や制度への不信をあおり、民主主義そのものを脅かすなか、集団としての決意と努力をもって進む必要がある。国際労働組合運動は、その実現に向けて取り組む。



