パンデミックは都心に長期的な影響を及ぼす可能性がある。その理由とは

The pandemic’s arrival in early 2020 upended daily life for millions of American workers and the businesses that employ them.
The pandemic’s arrival in early 2020 upended daily life for millions of American workers and the businesses that employ them.Image: Unsplash/Derrick Treadwell.
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  • パンデミック後の暮らし方や働き方を予測するモデルは、主に3つの結果を予測した。

  • 労働者は郊外へ移り、都心の不動産価格は下落し、交通渋滞はあらゆる場所で緩和する。

  • このモデルが現実になれば、都心に依存してきた企業は、生き残るために郊外や小都市へ移住する住民の大規模な流出に追随する必要があるかもしれない。

大きな着想

企業がより多くの従業員に恒久的な在宅勤務を認めれば、企業は都心に集まり、人々は主に周辺部に住むようになる。その結果、交通渋滞が緩和され、都心の不動産価格が下落する。

これが主な調査結果です。パンデミックによるロサンゼルスの変化を予測するために作成したモデルから得られました。こうした変化の多くは、調査を始めた2020年春にはすでに起こり始めていました。パンデミック後の長期にわたり、在宅勤務の普及がもたらす影響を示せるモデルを構築したいと考えました。

私たちのモデルは仮想世界のようなものです――「シムシティ」を思い浮かべてください――その中では、仮想の人々が住む場所や働く場所を選びます。仮想企業は労働者に仕事を提供し、仮想の不動産開発業者はオフィスや倉庫、住宅を供給し、需要と供給に見合う価格を設定します。

パンデミック前の居住地や勤務地、通勤に関する情報を使い、ロサンゼルス都市圏のモデルを、経済学者のマット・デルベンサル氏とともに構築しました。このモデルでは、パンデミック前の商業用・住宅用不動産価格のデータも使用しています。

米国地域社会調査のデータを用いた私たちの推計によると、2012年から2016年にロサンゼルス都市圏で在宅勤務をしていた労働者は4%未満でした。現在、その割合は約40%に達しています。ロサンゼルスの労働者の約3分の1は、遠隔勤務が可能な仕事に就いているという推計に基づき、在宅勤務がこの水準で恒久化した場合、私たちのモデルは長期的に重要な3つの影響を予測します。

  • 住民は市内の地域から郊外へ移る傾向を強め、企業は都心へ集まる。

  • 都心部では住宅用・商業用不動産の平均価格が下落する一方、郊外の住宅価格は上昇する。

  • あらゆる場所で交通渋滞が緩和し、通勤時間が短縮する。

パンデミック後も重要である理由

2020年初頭にパンデミックが到来し、何百万人もの米国の労働者と、彼らを雇用する企業の日常生活が一変しました。

パンデミック前には一般的でなかった在宅勤務が必要不可欠となり、雇用主と労働者は、在宅勤務は快適で生産性も高いと気づきました。その結果、雇用主との結びつきが薄れた人々の大規模な移住が起こりました。

ロサンゼルスでは、在宅勤務の増加によって労働者が郊外へ移住し、不動産価格を押し上げました。私たちのモデルはさらに一歩進め、こうした変化が定着すると想定しています。

この予測は現実になりつつあるのかもしれません。NPRは最近、2020年以降、都市部から移住した住宅購入者が、郊外から低所得の賃借人を追い出していると報じました。

これは、パンデミックが各都市に及ぼす広範な経済的影響を理解しようとする企業のリーダーや経済学者、政策立案者などが、十分な情報に基づいて意思決定するうえで、私たちのモデルが有用なツールになり得ることを示しています。

まだ分かっていないこと

どのモデルも現実を単純化したものです。私たちのモデルでは、すべての労働者と雇用主を同一として扱っています。しかし、在宅勤務の増加に対する労働者や企業の実際の反応は、それぞれの種類によって異なる可能性があります。

もう一つの重要な未知要因は、在宅勤務が生産性に及ぼす継続的な影響です。パンデミック中、雇用主も労働者も生産性の大幅な低下を報告していません。むしろ労働者からは、自宅のほうが少し生産性が高いとの報告がありました。

一方で、生産性は専門的な人脈を築き、維持する機会から恩恵を受けることがよくあります。在宅勤務に費やす時間が増える人が増えると、こうした人脈が弱まる可能性があります。

今後の見通し

在宅勤務の増加が都心に及ぼす影響を、私たちは引き続き観察・研究しています。たとえば、従来のビジネス街に長く集中してきた理髪店やレストランなどの事業者は、生き残るために、郊外や小都市へ移住する住民の大規模な流出に追随する必要があると気づくかもしれません。

ただし、すべての労働者や企業が移転できるわけではありません。私たちの最新の論文は、米国の4,502か所における雇用と住民の分布をモデル化し、ウェルビーイングと所得の格差が生じている状況を検証しています。対象は、在宅勤務ができる人とできない人です。

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