米国の求人件数は8月に100万件以上減少し、労働市場の減速が進んでいることを示している。
しかし、労働需要は依然として歴史的に高い水準にあり、失業者1人あたり1.5件以上の未充足求人がある。
求人件数の減少は賃金への上昇圧力を和らげ、インフレの緩和に寄与する可能性がある。
米国の求人件数は8月に100万件以上減少し、歴史的に過熱していた労働市場が徐々に落ち着きつつあることを示している。採用件数と離職件数(自己都合退職、解雇、その他の離職)はそれぞれ630万件と600万件とほぼ横ばいで推移した。一部の雇用主が求人を採用に結びつけるのではなく取り下げたとみられることから、労働需要は実際に冷え込みつつある可能性がある。一方で、失業者数は8月に34万4000人増加した。7月には2020年2月(新型コロナウイルス流行前)の水準を下回っていた。
これらの数字は労働市場の冷え込みを示しており、それが賃金への上昇圧力を和らげ、ひいてはインフレの緩和につながる可能性がある。ただし、労働需要は依然として歴史的に高い水準にあることに留意する必要がある。最新のJOLTS報告書によると、求人件数は8月に1,010万件に減少したが、米国では失業者1人あたり依然として1.5件以上の未充足求人がある。労働力不足のさらなる緩和につながりうる要因の一つは、労働市場から離れていた人々が(再)就職することである。8月には75万人以上が労働力に加わり、労働力人口は新型コロナ流行後で最高の1億6,470万人に達した。



