ハイブリッドワーク時代に高い成果を上げるチームのための新たな社会契約が必要な理由

Six high-return practices can change teams when hybrid working.
Six high-return practices can change teams when hybrid working.Image: Unsplash/Parabol
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  • ハイブリッドワークの新時代において、強いチームワークを発揮する能力は、これまで以上に重要です。

  • チームの働き方を変え、新たな社会契約に合意するには、まず現在のチームの働き方を理解することが重要です。

  • 協働による問題解決、堅牢化、率直に話す時間、レッドフラッグ・リプレイ、セーフワード、オープン360など、チームの力学を強化する効果の高い6つの実践があります。

平凡な成果や、単に良いだけの成果から抜け出し、イノベーションを加速させ、今日の変動が激しく変化する世界で成長を解き放つには、チームのための新たな社会契約が必要です。企業は従来、チームの能力よりもリーダーシップ能力を重視してきました。優れたリーダーとは何かに注目するあまり、優れたチームとは何かを見失ってきました。しかし、組織の変革は、チームの変革から始めなければなりません。

『ハーバード・ビジネス・レビュー』の新しい特集記事で、グリーンライト・リサーチ・インスティテュートが20年以上にわたり実施してきた1,000件を超えるチーム診断のデータを紹介しています。ユニリーバ、日立、ベライゾン、BASF、GMなどの老舗企業に加え、急成長中のスタートアップやユニコーン企業が世界水準のハイブリッドチームへと成長する過程も支援してきました。

ハイブリッドワークへの移行

行動面について、調査から次のことが分かりました。

  • チームメンバーの71%は、率直なフィードバックを互いに伝えて、仲間の成長を後押しすることに積極的ではありません。

  • 71%は、自分たちのチームが最も重要な事業課題に協力して取り組んでいるとは考えていません。

  • チームメンバーの74%は、自分たちのチームが共通の目標に責任を負っているとは考えていません。

  • 81%は、自分たちのチームが潜在能力を十分に発揮できていないと答えています。

新型コロナウイルス感染症の流行後も、リモートワークからハイブリッド型の協働へと根本的に行動を変えたチームは少ないことが、データから分かります。世界水準のハイブリッドチームを評価する当研究所の成熟度モデルでは、平均的なチームの評価は1(低い)から5(高い)の尺度でわずか「2」です。世界経済が減速するなか、率直さ、緊密な協働、仲間同士の説明責任といった行動は、大胆なイノベーションの余地を生むために難しい取捨選択を行うチームの力を左右します。

課題を診断する

チームメンバーの交流や働き方を変える前に、まず現時点でチームがどのように機能しているかを明確に把握する必要があります。メンバーの間では、対立を避け、各自の責任範囲に徹し、上司の前で批判を控えるという暗黙の了解ができていることが少なくありません。個々の従業員のエンゲージメントを追跡するのと同様に、すべてのチームが行動面での進捗を追う必要があります。スコアと推奨アクションを含むデジタル評価については、ReContractYourTeam.comをご覧ください。

ハイブリッドワークに効果の高い実践

チームが新たな社会契約に合意したら、次は合意した行動を実践に移します。チームが大きな成果を生み出すチームへと変わるのに役立つ、効果の高い一連の実践について、その有効性を調査し測定してきました。

実践1:協働による問題解決

協働による問題解決とは、事業にとって極めて重要な一つの問いを中心に、60~90分の会議で話し合う体系的なプロセスです。たとえば、次のような問いです。

「景気が減速するなか、来年に向けて何を優先し直す必要があるでしょうか?」

「会社の成長戦略に向けて、どのような大胆なイノベーションを検討できるでしょうか?」

「今後6か月間に、事業を頓挫させかねないリスクは何でしょうか?」

最終決定を誰が下すのか、最初にはっきりさせておきましょう。会議の前半では、チームを3人ずつのグループに分けてアイデアを出し合います。少人数のほうが発言しやすく、アイデアへの批評もためらわずに行えます。

決定権を持つメンバーは、全員が再び集まったらすぐにフィードバックを伝えます。「はい、実行しましょう」「いいえ、その理由は……です」、あるいは「さらに調査してから、もう一度検討しましょう」と明確に伝えます。フィードバックは欠かせません。協働は実際の行動につながらなければなりません。

実践2:ハイブリッドワークを改善する「堅牢化」

縄張り意識が強く、最高の成果を上げるチームに見られる、組織全体を俯瞰するという希少な資質を欠く上級幹部を、私たちはしばしば見かけます。「堅牢化」を定期的に行えば、縦割りを越えた協働を確かなものにできます。次のように進めます。チームメンバーが優先度の高いプロジェクトを提示します。できれば、3列に分けた共有文書を使います。

これまでに達成したことは何か?

プロジェクトが難航しているのはどこか?

次の作業スプリントで何を計画しているか?

次に、遠慮のないフィードバックを求めます。オンラインで作業する場合、チームを3人ずつに分け、課題の複雑さに応じて10~30分間、ブレークアウトルームで話し合うことができます。各グループは許容できないレベルのリスクを指摘し、その軽減策を出し合います。

課題、イノベーション、支援の申し出を列に分けた共有ファイルにフィードバックを記録します。こうすることで、プロジェクトリーダーはチームの知見を余すところなく活用できます。

実践3、4、5:率直に話す時間、レッドフラッグ・リプレイ、セーフワード

率直さの重要性はいくら強調してもし過ぎることはありません。対立の回避は、組織を蝕みかねません。どれほど繊細な問題であっても、批判がどれほど厳しくても、メンバーは考えを率直に伝えられると感じる必要があります。ただし、常に建設的な姿勢を保ち、それがより良い解決策に向けた重要な一歩だと認識することが大切です。しかし私たちの経験では、そうした考え方を従業員が身につけられるよう支援することに、多くの企業が非常に苦労しています。率直に話す時間が役立ちます。

会議中に「率直に話す時間」を設け、「話題に上がっていないことは何ですか?」とチームに問いかけます。3人ずつのグループに分けて問いを掘り下げ、結果を記録して共有してもらいます。

ハイブリッドワークを円滑にするため、私たちが「レッドフラッグ・リプレイ」と呼ぶ方法も使えます。アメリカンフットボールのコーチが反則判定の再確認を求めて旗を投げるように、チームメンバーは誰でも「この話し合いをレッドフラッグ・リプレイで振り返りましょう」と言って、最近のやりとりを見直すよう求められます。合意した社会契約が破られたように見える場合、たとえば裏で別の話し合いが行われた場合にも、振り返りを求めることができます。

その場で何を変えられたでしょうか?チームを軌道に戻すには何が必要でしょうか?

実践6:仲間同士の成長支援――オープン360

成果を上げているハイブリッドチームのメンバーは、互いの実績や能力についてフィードバックを伝え合います。しかしデータによると、チームメンバーの61%は、仲間が成長の機会を求めているとは考えていません。仕事量の多さに圧倒されていることが原因とみられ、これは悪循環を生みます。チームに合わせたコーチングや成長支援がなければ協働の効果が下がり、その結果、仕事量がさらに重く感じられます。

また、幹部になればキャリア初期ほど成長支援は必要ないと考える人も多くいます。変動の激しい今日のビジネス環境では、あらゆる階層の人が継続的に能力を高め、成長する必要があります。そのために役立つのがオープン360です。

従来型の360度評価はよく知られています。通常は匿名の書面で、あらゆる方向から意見を集める人事評価です。オープン360では、透明性のあるチームの場で、すべてのメンバーが仲間から口頭でフィードバックを受けます。まずリーダーから始め、チームメンバーが2巡に分けて順番にフィードバックを伝える方法をお勧めします。

1巡目では、仲間の仕事ぶりの良い点を称えます。たとえば、「あなたの最も尊敬するところは……です」。2巡目では、建設的で前向きな批評を伝えます。たとえば、改善の提案を「あなたの成功は私たちの成功にとってとても重要なので、……を提案します」と始めることができます。

あらゆるチームで活用できる実践

HBRで紹介した実践は、リーダーシップチームに限らず、あらゆる階層で活用できます。どのような職場環境でも導入できますが、ハイブリッドワークを含むオンライン環境で特に効果的だと分かっています。バーチャルツールを使えば、完全な対面形式よりも幅広い協働の方法を取り入れられるためです。

これらの効果の高い実践について詳しくは、HBR掲載のチームのための新たな社会契約をご覧ください。

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