今日の市場では、イノベーションへの期待が非常に高まっています。企業は常に「次の大きなもの」を生み出すよう求められています。そのため、多くの管理職にとって、創造性を自由に発揮させることは最優先事項です。チームには従来の枠を超え、特別な何かを生み出してほしいと考えています。
同時に、私たちは混乱を警戒しています。自由な発想を促して素晴らしい新しいアイデアを生み出すことと、自由を与えすぎてチームや部門、会社の運営を難しくしてしまうことは別問題です。境界がなければ、混乱が生じかねません。
創造性を自由に発揮させながら、同時に混乱をどう抑えればよいのでしょうか。私からの提案です。
具体的な目標。 ジョン・F・ケネディ大統領がNASAを鼓舞しようとしたとき、彼は「人間を月に着陸させる」という具体的な目標を掲げました。もし「宇宙に関する素晴らしい新しいアイデアを考えてほしい」と言っただけなら、NASAは応えられたでしょうか。具体的な目標は、創造的な取り組みに焦点を定めます。
指標。 楽天では、あらゆることを測定しています。毎日測定します。タスクの完了にかかる時間、各部門の毎日の売上状況、さらには社員が建物のロビーから会議室まで移動するのにかかる時間まで把握しています。常に測定しているため、業績を見失うことはなく、取り組みに混乱の兆しが現れた最初の段階で察知できます。
コミュニケーション。 混乱は小さく始まり、広がっていくものです。会社の一部で始まった問題が、誰にも知られないまま水面下で拡大し、深刻になるまで権限を持つ人が気づかないことがあります。楽天では、私は絶え間ないコミュニケーションを促しています。たとえば社内のソーシャルメディア・プラットフォームでは、誰もが何に取り組んでいるか、進み具合はどうかを投稿するよう勧めています。これは公式な報告ではありませんが、会社の各所で何が起きているかを皆が把握できます。こうして、物事が制御不能にならないようにしながら、イノベーションの追求を後押ししています。
次の大きなアイデアは、すでにどこかにあります。それを最大限に実現するには、創造性と統制が必要です。
本記事は、 LinkedInとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味しません。
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著者:Hiroshi Mikitaniは、楽天株式会社のCEOです。
画像:ブラジリアの空に太陽のハロが見える中、男性が写真撮影に応じる。REUTERS/Ueslei Marcelino
