• カリフォルニア州で法的に認められるなど、時給制労働者の権利への認識が高まっている。
• 新たな調査によると、時給制労働者は柔軟性が高まれば恩恵を受ける。
• こうした働き方を提供すれば、採用段階で雇用主にも利点がある。
COVID-19以前、時給制労働者は、不可欠な存在と見なされることはほとんどなく、二級市民のように扱われていた。今では、こうした従業員の多くが、社会を機能させるために必要な存在と見なされている。ほぼすべての州知事が、パンデミック下で「不可欠」とされる産業(医療、飲食サービス、公共交通機関など)を定めた行政命令を発令しており、2020年4月時点で、不可欠な職種に従事する労働者は約4,800万人、米国の労働人口の約42%と推定されていた。その多くは時給制またはパートタイムで働き、その大半(57%)の賃金は時給20ドル未満だ。実際、不可欠な職種の従業員の賃金は、他の産業の従業員より平均で18.2%低い。、
パンデミックによる大規模な解雇で、不本意ながらパートタイムの仕事に就く人が増えるなか、時給制労働者やギグワーカーの将来は、ジョー・バイデン政権が直面する最大の労働問題の一つとなっている。カリフォルニア州が最近、ギグワーカーを個人請負業者ではなく従業員に再分類したことで、時給制労働者も福利厚生や組織への貢献価値の評価において、近く月給制労働者と同様に扱われるようになることは間違いない。ギャラップの調査によると、時給制労働者は現在、休暇、退職給付、賃金、安全衛生、雇用の安定、昇進の機会、健康保険、業績への評価、勤務時間の柔軟性について、月給制の従業員より満足度が大幅に低いと回答している。
時給制労働者の福利厚生に対する認識をより深く理解するため、私の調査会社 Workplace Intelligence は MyWorkChoice と協力し、米国の人事責任者と時給制労働者2,000人を対象に調査を行った。この調査から、重要な転換点に達したことが明らかになった。人事責任者のほぼ全員(94%)と時給制労働者(87%)が、時給制労働者にも月給制の従業員と同じ、または一部同じ福利厚生を提供すべきだと考えていた。今日の市場で競争力を保とうとする雇用主は、時給制労働者向けの福利厚生、とりわけ柔軟性について見直しを検討すべきだという根拠が増えている。
職場の柔軟性は何十年も研究されてきたが、その定義にはほとんど一貫性がない。ある研究者グループは、ワーク・ライフの柔軟性を扱う186件の研究の傾向を分析し、次のように定義した。従業員が、いつ、どこで、どれだけの時間、どの程度継続して働くかを、より細かく決められるように設計された勤務スケジュールの仕組みである。柔軟な勤務時間、リモートワーク、業務量の削減、有給の病気休暇や育児休暇など、多くの制度がこの定義に当てはまる。しかし、
公正労働基準法(FLSA)は柔軟な働き方について定めておらず、雇用主と従業員の間で取り決められる。一部の州では、雇用主にパートタイム従業員への一定の福利厚生を義務付ける法律があるものの、柔軟性が含まれることはまれだ。皮肉なことに、月給制労働者は時給制労働者より経済的、身体的、心理的なストレスがはるかに少ないことが多いにもかかわらず、一般に、より大きな柔軟性を与えられている。この皮肉に加え、調査によると、勤務スケジュールの柔軟性と従業員の幸福度との関連は、月給制労働者より時給制労働者の間で強い。時給制労働者と月給制労働者の間には、仕事の満足度に依然として大きな隔たりがある。 画像:ギャラップ
さらに、柔軟な働き方を提供する雇用主は、採用活動で明確な競争優位性を得られる。人事責任者のほぼ全員(97%)が、柔軟性は人事戦略全体にとって重要だと回答し、時給制労働者の78%も雇用主を選ぶ際の重要な要素だと答えた。当然ながら、若い世代は柔軟性を重要だと考える傾向がさらに強く、次世代の人材を採用しようとする企業にとって考慮すべき点だ。雇用主は、採用だけでなく人材の定着においても、この重要な福利厚生がもたらす影響に目を向けるべきだ。時給制労働者の約5人に1人(18%)は、柔軟性の不足が仕事を辞める最大の理由だと答えた。
時給制労働者に柔軟性を提供する利点があるにもかかわらず、現在そうしているのは最も
先進的な雇用主に限られる。しかし調査では、雇用主の88%と時給制労働者の86%が、時給制労働者にも月給制労働者と同じ(または一部同じ)水準の柔軟性を与えるべきだと考えていた。もちろん、すべての従業員が同じ種類の柔軟な働き方を利用できるわけではない。それでも、雇用主(90%)と時給制労働者(84%)の双方が、仕事のために現場に出向く必要があっても、時給制労働者に柔軟性を持たせることは可能だと考えている。時給制労働者を取り巻く現状と、調査で明らかになった認識との間には、明確な隔たりがある。多くの企業が時給制労働者も同じように扱うべきだと考えているのに、なぜ柔軟性のような福利厚生を提供する企業はこれほど少ないのか。その隔たりを埋めるため、企業は何をしているのか。雇用主の約4分の3は、すでに時給制労働者が自分でシフトを選べるようにしている。87%は時給制労働者向けの柔軟な勤務制度を検討中で、80%は導入に前向きだ。しかし、そうした制度の利点を認識していると回答した雇用主はわずか27%であり、ワーク・ライフの柔軟性という概念が依然として十分に理解されていないことを示している。
世界経済フォーラムは、仕事の未来に向けてどのような取り組みをしているのでしょうか?
認識に隔たりがある一方で、調査によると、多くの雇用主は時給制従業員の仕事と生活のニーズを満たす職場づくりにおいて、自らが重要な役割を担うことを認識している。COVID-19がこうした労働者とその家族にさらなる負担をかけ続けるなか、先を見据える企業は、柔軟な働き方を含む福利厚生の提供方法を見直すべきだ。そうする企業は、満足度と生産性の高い従業員を得るとともに、優秀な人材を引き付け、定着させる力を高められる。
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