世界のブレイン・トラストの年次報告書が探る複雑な地球規模の課題

世界のブレイン・トラストの年次報告書が探る複雑な地球規模の課題
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オクサナ・ミシュロフスカ(担当アソシエイト・ディレクター、 グローバル・アジェンダ・カウンシルズ、世界経済フォーラム)

グローバル・アジェンダ・サミット

今日の複雑で相互に結びついた世界では、政策立案者は自らの決定が予期せぬ外部性をもたらす可能性を認識しなければならない。

グローバル・アジェンダ・カウンシルズ・ネットワーク世界経済フォーラムが3年前に立ち上げたこのネットワークは、少なくとも年4回集まる1,000人を超える有識者で構成される。会合は3回がオンラインで、1回がアラブ首長国連邦で毎年開催される「グローバル・アジェンダに関するサミット」で行われる。このサミットは、世界最大級の知的ブレインストーミングの場と言ってよい。

ネットワークのメンバーは世界各地域を代表し、企業、政府、市民社会、学界から参加している。各カウンシルは、他のカウンシルと連携しながら専門分野の最重要課題を検討し、世界の人々に向けて最も有力な提言を行う。

この1年間の活動の成果として、課題、地域、産業に焦点を当てたカウンシルが70を超える報告書を作成した。これらは、現在世界の議題となっている課題を扱う。具体的には、ソブリン債務(G20諸国では2012年までにGDP比70%から100%に増加すると予測される)、サイバーセキュリティ、移民、若年層の失業である。

何より重要なのは、ネットワークの相互交流の特性を生かし、将来大きな影響を及ぼすさまざまな課題の相互連関を報告書が探っていることだ。その一つが食料・水・エネルギーの連関である。食料とエネルギーの需要増加は、土地、水、その他の天然資源への圧力を通じて、人々の健康や環境に影響を及ぼす。もう一つは、都市化、気候変動、エネルギー、食料安全保障の相互の結びつきである。

ネットワークが取り上げたその他の課題には、海洋の健全性、人口増加と都市化がもたらす包括的な影響、政府改革、巨大なシャドーエコノミー、新たな疾病が含まれる。実態は衝撃的だ。世界の漁業資源の85%は、生物学的限界に達するか、それを超える水準で漁獲されている。人口は2050年までに30億人増加し、その大半はアジアとアフリカで、都市人口の割合は66%に達する。また、2030年までに、うつ病が健康障害と早期死亡の主な原因となる。

これらの課題に関するカウンシルの具体的な提案には、海洋が人々の幸福に長期的な恩恵をもたらす能力を測る、史上初の世界的指標となる「海洋健全性指数」の創設や、より階層が浅く、俊敏で、簡素化され、テクノロジーを活用する「FAST」政府の導入がある。淡水不足が深刻化するなか、国境を越えた水のより効率的な利用の手段として貿易が挙げられている。対応策では、イノベーションと新技術も中心的な役割を担う。例えば、インターネットの回復力を高めるため、相互扶助の枠組みが提案されている。

この報告書は、政策立案者だけでなく、複雑な地球規模の課題への理解を深め、子どもたちのより良い未来を築くために行動したいと願う、責任ある地球市民にとっても有益な読み物である。

グローバル・アジェンダ・カウンシル年次報告書

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