ハイブリッドワークを成功させるには?注力すべき3つのポイント

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  • オフィス勤務への回帰を望む経営者がいる一方、従業員はより柔軟な働き方を求めています。

  • 以下では、テサル・ニーリーが、リーダーがハイブリッドワークの長期計画を進める方法について、3つの重要な助言を紹介します。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、リモートワークは例外ではなく一般的な働き方となりました。現在、多くの企業が、管理職と従業員の双方が長期的に受け入れられるハイブリッド勤務の計画を立てるのに苦慮しています。

職場復帰の方針が揺れ動く今は「不安定な時期」であり、経営者はオフィス勤務という従来の状態に戻りたいと感じるかもしれません。しかし、パンデミック後の現実にパンデミック前の考え方を押しつけるのは間違いかもしれないと、ハーバード・ビジネス・スクールのテサル・ニーリー教授は述べます。彼女は20年以上にわたり、リモート、バーチャル、グローバルな働き方を研究してきました。

「私たちが知っていた仕事のあり方が、受け入れるかどうかにかかわらず変化した、仕事の歴史における節目にいるのです」と、『Remote Work Revolution: Succeeding from Anywhere』の著者ニーリーは語ります。「全員がオフィスにいるか、全員がリモートで働くかという二者択一なら簡単です。しかし、ハイブリッドワークはオフィス勤務とリモートワークの組み合わせであり、私たちは『恒久的な働き方はどのようなものになるのか』と人々が問いかける曖昧な領域に入りました。リモートワークの環境を一時的なものと考えるのは気楽ですが、長期的にどのような形が望ましく、それをどう実現するかを考えるのはずっと難しいのです。」

一つ確かなことがあります。従業員の大半は、勤務スケジュールの恒久的な変更を望んでいます。最近のHBS Onlineの調査では、従業員の80%超が、週の少なくとも一部は在宅勤務を希望していることが分かりました。また、最近のマッキンゼーの調査では、企業の90%がハイブリッドな職場の計画を通じて、従業員の希望に応じる意向があることが明らかになりました。

「仕事をやり遂げるだけの知性と善意があると、従業員を信頼しなければなりません。」

企業はどれほど柔軟であるべきでしょうか。事業のニーズと従業員の希望とのバランスを取ろうと、多くの経営者が頭を悩ませている問いです。ニーリーによると、何十年にもわたる研究から得られた教訓に加え、ここ数カ月にわたり何百万人もの労働者が共有してきた現実を踏まえ、管理職はハイブリッドワークの長期計画を立てる際に3つの点を心に留めるべきです。

1. 従業員の自律性を信頼する

在宅勤務の間、従業員はかつてないほどの裁量と自律性を享受し、従来の9時から5時までの勤務とは異なることも多いスケジュールを組み立ててきました。一部の予想に反して、しかし長年の研究結果と一致して、その柔軟性は実際に労働生産性の向上を促しました。ニーリーがさまざまな業界の企業で実施した調査では、パンデミック中に労働者の生産性が上がったと回答した企業は70%に上りました。

「どんなことがあっても仕事をやり遂げるだけの知性と善意があると、従業員を信頼しなければなりません」と彼女は言います。

つまり管理職は、いつ、どこで働くかを厳格に指示し、従業員を子どものように扱わないよう注意すべきです。たとえば、週に決まった日数オフィスに来させるために、長く費用のかかる通勤を強いる一方で、個室で一人黙々と働かせるやり方は、もう通用しないとニーリーは述べます。

従業員がハイブリッドワークを好む5つの理由。Image: マイクロソフト


「人の働きぶりを判断するには、実際に姿を見る必要があるという考えがあります。」

「初期のデータはすべて、オフィス勤務を強制されると人々は反感を抱くことを示しています。『パンデミックの間は信頼してくれたのに、なぜ今は信頼してくれないのですか』と言うのです。」

だからといって、従業員が勤務スケジュールを完全に決めるべきだというわけではありません。イノベーションや特定の協業上のニーズ、チームづくりのために同僚が特定の作業に取り組む必要があるときは、対面で集まるほうが望ましい場合もあります。しかし、画一的な方法を押しつけるのではなく、各チームに最適なスケジュールを従業員と管理職が見つけられるよう、経営者は任せるべきだとニーリーは述べます。

「協力して仕事を進めるには、肩を並べる必要があることもあります」とニーリーは言います。「でも、必要なときには人々が出社すると信頼しなければなりません。」

2. 「席に座っている人数」を数えるのをやめる

従業員を信頼することに加えて、管理職は従業員の業績を測る方法も変えなければならないとニーリーは述べます。

「人の働きぶりを判断するには、実際に姿を見る必要があるという考えがあります」と彼女は言います。「姿が見えてさえいれば、仕事への献身を示し、主張しているという、昔ながらの考え方です。」

「席に座っている人数」を重視するのは、もともと誤った考え方ですが、監督者の目が届かないリモートやハイブリッドの環境で従業員が働く今ほど、的外れなときはありません。パソコンのキー入力を測定したり、何もせずにいる時間を監視したりする行動監視ソフトウェアを使って「席に座っている人数」という指標を復活させようとするのは、「大惨事」だとニーリーは言います。

「それは監視です。監視を受けた人たちは、屈辱的だと言っています」と彼女は語ります。

「管理職にとって、『調子はどうですか。元気ですか。何か手伝えることはありますか』と尋ねることが、本当に大切になりました。」

その代わりにニーリーは、ハーバード大学の組織心理学の専門家である故J・リチャード・ハックマンの考えに倣い、管理職が業績の主要な指標を3つに切り替えることを提案します。それは、成果、集団の結束、そして従業員の学習と満足度です。

こうした指標に注目すれば、生産的に見える一日を細かく管理するのではなく、実際に何が達成されたかを管理職が把握できます。同時に従業員も、管理職が状況を把握できるよう、進捗を定期的に伝える訓練を受ける必要があります。

3. 仕事と生活のウェルビーイングを支える

パンデミックがもたらした予想外の結果の一つは、人間らしさへの新たな理解が深まったことです。ニーリーによると、管理職は従業員個人の課題に以前とは違う配慮をするようになりました。

「管理職にとって、『調子はどうですか。元気ですか。何か手伝えることはありますか』と尋ねることが、本当に大切になりました。」生活が平常に戻り始めても、従業員のウェルビーイングを重視し続けるよう、ニーリーは管理職に促します。「在宅勤務をするとき、人々は自宅の実際のスペースを会社に差し出しています」とニーリーは言います。「せめて、その人がどんな状態かを気にかけるべきです。」

パンデミック前は、仕事に全力を注いでいないと思われるのを恐れ、自宅での責任について話すのをためらっていた人もいたかもしれません。しかし今は、直面している仕事上の問題を引き続き気兼ねなく共有できるはずです。管理職は話に耳を傾け、可能な場合には一人ひとりの事情に合わせて対応できるようにすべきです。

研究によれば、こうした節度ある自己開示を促し、従業員の境界を尊重することは、同僚間の信頼を築く助けとなります。また、自分のウェルビーイングが大切にされていると感じる従業員の仕事への意欲を高めることにもつながります。「管理職が今の状況を受け止め、人々に目を向け、支えていることを示します」とニーリーは言います。「従業員の忠誠心が高まると思いますか。もちろんです。」

従業員が必要とするものを提供する

新たなオフィスの現実に関するニーリーの助言の多くは、従業員に必要な余地を与え、そのうえで最善の仕事をする力があると信頼することに帰着します。オフィスでも自宅でも、どこで働くかにかかわらず、こうした教訓は同じように当てはまると彼女は述べます。

世界経済フォーラムは仕事の未来に向けて何をしているのでしょうか。

「従業員には善意があり、必要なツールと裁量、支援を与えられれば、期待に応えるだけでなく、力を存分に発揮すると私は強く信じています」とニーリーは言います。「自分自身と従業員を信頼し、オフィスとバーチャルの両方で人々を率いる力を高めていく必要があります。」

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