規制緩和を受け、研究者らが米国の新型コロナ死者数予測を倍増

U.S. Vice President Mike Pence, Presidential Personnel Office Director John McEntee and Treasury Secretary Steven Mnuchin watch as U.S. President Donald Trump participates in a live Fox News Channel virtual town hall called "America Together: Returning to Work" about the response to the coronavirus disease (COVID-19) pandemic being broadcast from inside the Lincoln Memorial in Washington, U.S. May 3, 2020.
Trump addresses the nation from a virtual town hall called 'America Together: Returning to Work.'Image: REUTERS/Joshua Roberts
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  • 全米でロックダウン措置が緩和されるなか、米国のコロナウイルスによる死者数の予測が倍増した。

  • モデルによると、米国の大半の州で人々の移動が増加し、企業の休業措置や外出自粛命令が緩和されることが、死者数増加の原因となる。

  • 米国では、新型コロナウイルスに約120万人が感染し、うち6万8,762人が死亡している。

研究者らは月曜日、パンデミックを抑えるためのソーシャルディスタンス措置が次第に緩和されるなか、新たに改訂されたコロナウイルス死亡率モデルは、8月初めまでに米国で約13万5,000人が新型コロナウイルスで死亡すると予測していると述べた。これは従来の予測のほぼ2倍に当たる。

人々の接触が増えることで、米国では確認感染者数が急増する可能性が高い。Image: ロイター

ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)が示した新たな厳しい予測には、「米国の大半の州で人々の移動が増加」していることが反映されている。同研究所によると、5月11日までに31州で企業の休業措置や外出自粛命令が緩和される見通しだ。

「多くの州では、感染の流行が今後夏の間も続くと予想しています」と、IHME所長のクリストファー・マレー博士は声明で述べた。

この予測は、荒廃した経済を立て直そうと商業活動や社会活動への規制を解除するよう求める声が高まれば、人命に甚大な犠牲をもたらしかねないという公衆衛生専門家の警告を裏付けた。

ロイター独自の集計によると、新型コロナウイルスはすでに米国で約120万人に感染しており、うち6万8,762人が、ウイルスが引き起こす呼吸器疾患である新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で死亡している。

パンデミックをめぐる状況の変化や科学的知見を反映するため定期的に改訂される同研究所のコロナウイルス予測モデルは、危機の評価に際してホワイトハウスや公衆衛生当局がしばしば引用する、影響力のあるデータとなっている。

IHMEの予測は、結果の統計的な幅として示されている。最新の予測では、8月4日までの米国の新型コロナウイルスによる累計死者数は、少ない場合で9万5,092人、多い場合で24万2,890人となる。最も可能性が高い中間値は、13万4,475人の死者数だ。

これに対し、4月29日に発表された前回の改訂では、中間値は7万2,400人で、死者数の幅は5万9,300人から11万4,200人とされていた。

ソーシャルディスタンスの緩和

感染者数の急増は、より多くの州でソーシャルディスタンスの要件が緩和され始め、人々の接触が増えていることを反映している。ワクチンも治療法もない感染力の高いウイルスの拡大を抑えるために利用できる、主要な公衆衛生上の手段が緩和されつつある。

病院などの医療機関は、新規感染者の急増への対応に苦慮すると予想される。Image: REUTERS/Eduardo Munoz

マレー氏によると、ソーシャルディスタンス規則の緩和による感染伝播の増加は、温暖な天候や、より広範な検査、感染者との接触者を追跡して検査・隔離するなどの強化された封じ込め策によって期待される感染伝播の減少を上回るという。

IHMEの予測改訂は、トランプ政権内部の予測が明らかになったのと時を同じくした。その予測は、5月末までに新型コロナウイルスの感染者数が急増し、米国で1日当たり3,000人が死亡するとしていた。ロイターの集計による現在の1日当たりの死者数は約2,000人だ。

ニューヨーク・タイムズが最初に報じ、ロイターの情報筋が確認したこの予測は、月末までにコロナウイルスの新規感染者が1日約20万人に達するとしていた。現在の24時間当たり約2万5,000人からの増加となる。

トランプ大統領は「」と題するバーチャル・タウンホールで国民に演説した。Image: REUTERS/Joshua Roberts

トランプ氏の予測

この非公開予測について尋ねられたホワイトハウス報道官のジャッド・ディア氏は、「これはホワイトハウスの文書ではなく、新型コロナウイルス対策本部に提出されたことも、関係省庁間の審査を受けたこともありません」と述べた。

ドナルド・トランプ大統領は、米国で新型コロナウイルスにより亡くなる人の数について、さまざまな予測を示してきた。直近では金曜日に、米国の死者数が10万人を下回ることを望むと述べ、先週には6万人から7万人になるとの見通しを語っていた。

しかし日曜日の夜、大統領は死者数がさらに大幅に増える可能性を認めた。

「7万5,000人、8万人から10万人のどこかになるでしょう。ひどいことです」と、同氏はフォックス・ニュースに語った。

米国の感染者全体の約3分の1を占めるニューヨーク州では、アンドリュー・クオモ知事が月曜日、地域ごとに規制を緩和する計画の概要を示した。

具体的な時期は示さず、クオモ知事は日々の記者説明会で、平常への4段階の復帰計画の第1段階として、建設業、製造業、卸売りのサプライチェーンの再開を認めると述べた。

クオモ知事によると、第2段階では保険、小売、事務支援、不動産業の営業再開を認める。第3段階ではレストラン、飲食サービス、ホテル、宿泊施設が続き、最終段階では芸術、娯楽、レクリエーション施設と教育が再開する。

クオモ知事は、ニューヨーク市を含む「リスクの高い地域」に先立ち、ニューヨーク州の農村部で規制を緩和する可能性を示した。

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は月曜日、木曜日までに州の外出自粛命令を緩和し、店頭受け取りサービスを提供できる小売店の数を増やすと述べた。

「少し光が差しているのが見える、希望の持てる日です」と、ニューサム知事は記者会見で語った。

フロリダ州では月曜日、経済活動の段階的な再開が始まった。第1段階では小売店とレストランが営業を再開し、屋内の利用者数は定員の25%までに制限される。飲食店はソーシャルディスタンスを確保した屋外席も営業でき、医療機関は予定手術や処置を再開できる。

オハイオ州では、マイク・デワイン知事が月曜日に建設業と製造業の再開を認め、オフィス勤務者の職場復帰も認めていた。

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