エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の調査回答者の68%によると、世界各地の都市では、今後5年以内に都市インフラとサービスへの大規模な投資が必要であり、さもなければ十分な状態を維持できない。

しかし、水道など多くのサービスは目に見えず、サービスが中断するまで更新の必要性が明らかにならないこともある。「多くの市民は、目に見えるインフラが故障することのほうを懸念しがちです」と、EIUのシニアエディターで同報告書の編集者でもあるブライアン・ガードナー氏は述べた。「水道、下水道、エネルギーのインフラでは、道路の穴や交通渋滞のようなものが見えないため、こうしたシステムは常に完全に機能していると思い込みやすいのです。」
スペインの環境サービス、インフラ、水道事業グループであるFCC(Fomento de Construcciones y Contratas)の委託を受けて実施された調査の結果は、新たな報告書「Urban Infrastructure Insights 2015」として公表された。
必要性が高いとされた主な改修は以下のとおり。

本報告書は、都市の経済成長にとってのインフラの重要性に加え、効果的なインフラ整備とサービス提供を妨げる社会的、政治的、財政的な障壁を調査している。西欧、北米、ラテンアメリカ、中東、アジア太平洋地域の回答者400人超(企業幹部300人、政策立案者100人)を対象とした調査に基づいている。
持続可能性を高めるために都市がすべきことは何かと回答者に尋ねた。最も多かった回答は、企業のエネルギー効率を高めることで、次いで地域社会の取り組みを促進すること、再生可能エネルギーに投資することだった。

回答者は、特にエネルギー関連の持続可能なインフラ事業への関心を示した。例えば、企業にエネルギー効率基準を設けることが挙げられる。一方、水の消費量削減に注力すべきだと答えたのはわずか26%だった。
廃棄物の削減とリサイクルの改善に向けた投資拡大を望んだ回答者は、わずか25%だった。
つまり、都市は市民との関わりを深め、より多くの情報を提供し、リサイクル、水管理、公共交通機関などへの投資がもたらす環境面の利点について、市民の支持を得る必要がある。

すでに持続可能な取り組みへの支持を集めている都市の指導者もいる。アブダビでは、2020年までに市内の電力の7%を再生可能資源から生み出すという公的目標を掲げた。バンクーバーは最近、2020年までに世界で最も優れた都市になるための10段階の行動計画を公表した。
調査回答者の圧倒的多数は、インフラとサービスの質の低さについて都市の指導者に責任があるとした。インフラ整備を妨げる主な要因として、政治的意思の欠如(40%)、職員の技能不足(39%)、政府の実効性の低さ(34%)を挙げた。

こうした取り組みは公共部門が主導すべきだという意見が大半を占める一方、82%は、都市インフラとサービスの改善に向け、政府は民間部門との連携をさらに強化すべきだと答えた。
インフラに関する主な懸念は交通分野、すなわち鉄道と道路への投資に関するものだ。これは、人と物を運ぶ持続可能なシステムの必要性を浮き彫りにしているとEIUは述べる。

このプロセスにおける市民の役割を認識する必要があると、報告書は指摘する。序文でFCCグループの副会長兼CEO、フアン・ベハール氏は、ビッグデータとスマートシティをめぐる議論は、「都市自身の市民の能力や、技術の進歩を利用して地域の意思決定に参加し、都市環境の利害関係者となるうえで彼らが果たす役割を過小評価してきた」と述べている。
「真の課題は、市民の期待や要望と、サービス提供者や都市当局が実現する、実用的で財政的に実行可能な解決策とを一致させることです」と同氏は付け加えた。
その他の主な調査結果は以下のとおり。
西欧の回答者は、他のどの地域の回答者よりも、資金不足を障壁として挙げる傾向が強かった。
回答者は再生可能エネルギーへの支持に積極的だった一方、水や廃棄物関連事業の価値については認識が低かった。
70%超が、サービスの利用状況に関する情報をより得やすくなれば、エネルギー・水の消費や交通機関の利用を変える可能性が高まると答えた。
運用と維持管理に、より重点を置くことを望んでいた。
都市インフラは比較的良好な状態を保っているが、その状態を維持するには大規模な投資が必要である。
成功を確実にするには、市民と都市の指導者の間で、より緊密な協力が必要である。
そのため、企業幹部は教育の改善を最優先課題の一つと考えているが、政策立案者は優先課題の上位3つにも挙げていない。

本報告書の調査結果は、都市が直面する最大の課題の一部が都市廃棄物管理にあり、特にこうしたサービスへの幅広い支持を喚起することが課題だと示している、とFCC Medio Ambiente会長のアグスティン・ガルシア・ヒラ氏は指摘する。
「世界銀行によると、2025年までに都市部の住民は43億人に達し、毎年22億トンの都市廃棄物を生み出すと予想されています。したがって、これまで以上に効果的かつ効率的に廃棄物を管理することが極めて重要です。」
「市民の支持を得たいのであれば、あらゆる年齢層、そして私たちが事業を展開するすべての都市環境で、これを続けていくことが不可欠です」と同氏は結んでいる。
本記事は、 Sustainable Cities Collectiveとの協力により掲載しています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。
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著者:デービッド・ソープは、Sustainable Cities Collectiveの特別コンサルタント。
画像:夕刻、ニューデリーのコンノート・プレイスを走る車両。REUTERS/Anindito Mukherjee。



