ラテンアメリカ企業、必要な技能を持つ人材を今も確保できず

Paraguayan workers assemble clothes for Brazilian retailer Riachuelo at the factory of Texcin in Limpio, Paraguay December 20, 2016.
50% of Latin American companies cannot find staff with the skills they needImage: REUTERS/Jorge Adorno
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ラテンアメリカは深刻な技能不足に直面している。ラテンアメリカの正規企業の約50%は必要な技能を持つ候補者を見つけられない。人材会社マンパワーによると、OECD諸国の企業では36%である。これは特にペルー、ブラジル、メキシコで喫緊の課題となっている。

あまり知られていない事実として、産業のうち、ラテンアメリカで技能格差が最も大きい産業は、自動車や先端機械のように、開発や産業の高度化により大きく貢献する分野である。

ラテンアメリカの正規経済における技能不足は世界で最も深刻である一方、若者の5人に2人は、就学も就労もしていない。また、この地域の労働者の55%は、インフォーマル経済で働いている。労働者は明らかに企業が必要とする技能を持っておらず、企業も事業の成長に必要な人材の確保に大きな困難を抱えている。

ラテンアメリカとOECD諸国の技能不足(求人充足が困難だとする正規企業の割合、2015年)Image: マンパワーグループ

明るい兆しとして、ほとんどの政府はこの課題の優先度を認識し、技能が21世紀の経済における世界共通の通貨となったことを理解している。熟練労働者を十分に確保できなければ、新たな成長の原動力は生まれない。また、今日のグローバル経済で成功するために求められる技能が複雑化し、必要な技能が急速に変化しているため、正規教育制度が時宜を得た解決策を提供することは難しくなっている。したがって、適切な技能への投資は、生産性を高め、人々が社会に十分に参加できるようにする包摂的な成長アジェンダの重要な要素の一つである。

この技能問題の解決には、大胆な政策改革が必要だ。教育を受けられる人を増やすだけでは十分ではなく、政策立案者は教育の質の向上にも取り組まなければならない。

さらに、あまり重視されていないものの、私たちは同じくらい重要だと考えるのが、カリキュラムの実用性を高め、需要の高い技能に関する情報を共有する必要性である。

加えて、改革の対象は学齢期の人々の技能だけでなく、労働力の技能にも及ぶべきだ。今労働力となっている人々の技能こそが、今後30年間の経済を支える。つまり、より効果的で実用性の高い訓練制度に投資し、働く人々のニーズに合わせて正規教育を適応させる必要がある。例えば、教育をよりモジュール化したり、仕事をしながら資格を取得できるよう、職場での学習機会を広げたりすることが挙げられる。

こうした目標を達成するため、政府は技能ニーズを予測し、技能のミスマッチを把握する能力に投資する必要がある。また、技能開発制度に雇用主を参加させる必要もある。こうした戦略により、教育、とりわけ技術教育や訓練制度を、雇用主の技能ニーズにより即したものにできる。さらに、厳格な評価の仕組みを導入し、特に所得の質と労働市場の安定性の観点から、企業と労働者の双方にとって何がより効果的かを見極めるべきである。

このような大胆な取り組みの例は、すでにこの地域で見られる。チリやブラジルなど複数の国が、技能不足を把握し予測するため、労働市場情報システムへの投資を始めている。一部の産業では、さまざまな職務や複雑さのレベルに応じて労働者に求められる行動特性や能力を特定するため、業種別技能評議会を設置している。例えばチリでは、鉱業技能評議会やワイン産業クラスターでこうした取り組みが行われている。

また、複数の国が見習い制度やデュアル教育モデルの試行を始めている。雇用主の強力な支援のもと、人々に仕事と学習・資格取得への道筋の両方を提供するものだ。例として、メキシコのデュアル教育モデル、バハマで近く始まる見習い制度、そしてグローバル見習いネットワークが進める取り組みがある。

ラテンアメリカ・カリブ海地域は、取り残されるわけにはいかない。今こそ、より優れた、より実用的な技能がこれまで以上に必要だ。その実現には、政府、企業、市民の協力が欠かせない。

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