なぜ気候変動との闘いに公共部門だけでは不十分なのか

なぜ気候変動との闘いに公共部門だけでは不十分なのか
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ここ リマで開催中のCOP 20 では、気候変動対策資金について、活発に議論し、耳を傾けています。昨年、世界で数千億ドルが、大気の浄化、より多くの人々への効率的なエネルギー供給、農業の生産性向上、異常気象へのレジリエンス構築のために投じられました。

私たちは皆、まだ多くの取り組みが必要だと理解し、認めています。国際エネルギー機関などは、気候変動に対処するには毎年少なくとも1兆ドルの新たな投資が必要だと考えています。

公共資金だけでその目標を達成することはできません。限られた公共資金を呼び水として民間投資を引き出す方法を見つける必要があります。もちろんそのためには、気候変動対策に向けた長期投資を可能にする 適切な政策が整っている と投資家が確信できなければなりません。

国際開発銀行はすでに気候変動関連プロジェクトに深く関与しています。民間部門の顧客と協働する世界銀行グループの機関であるIFCは、2015年の組織目標である長期融資の20%を気候関連の取り組みに充てるという目標を、1年前倒しで達成しました。投資対象は、エネルギー効率化から再生可能エネルギー発電、気候変動への適応まで多岐にわたります。

また、強固で持続可能な事業計画を持つ新興国経済の企業に、より多くの株式資本を提供する革新的な方法も検討しています。民間部門が気候変動対策を進めるうえで、私たちが支援している方法をいくつか紹介します。

  • 中国では、IFCの 中国ユーティリティ主導型エネルギー効率化融資 プログラムが、中国の銀行に独自のリスク分担制度と助言サービスを提供し、気候変動に配慮したエネルギープロジェクトの実施を支援しています。このプログラムは、公益事業会社、エネルギー効率化機器の供給業者、商業銀行を結び付け、エネルギー効率化を促進する新たな融資モデルを構築します。フィリピンやベトナムなど、他国の持続可能なエネルギー融資プログラムにもモデルを提供してきました。

  • IFCは、 タイの太陽光発電の先駆者による産業育成を、 ブレンド型融資で支援しました。同産業は現在、地域を代表する存在です。IFCは、ワンディー・クンチョーンヤーコン氏と同氏のソーラー・パワー・カンパニー・グループに、800万米ドルの融資を行い、さらにクリーン・テクノロジー基金 からの400万ドルの譲許的融資を組み合わせました。同基金は気候投資基金(CIF)の複数ドナー基金で、再生可能エネルギーおよびエネルギー効率化プロジェクトに取り組む中所得国に資金を提供します。公共資金と民間資金の組み合わせは、気候関連分野で影響力の大きいプロジェクトのリスクとコストの低減に役立ちます。このブレンド型融資により、当初は実績のない分野への投資に慎重だった地元銀行3行から、SPCGが資金を調達できました。当初の投資以降、SPCGはASEANを代表する太陽光発電企業の一つへと成長し、発電事業規模の太陽光発電容量は250メガワットを超えています。リマで開催中のCOP20では、ワンディー氏が権威ある「Momentum for Change – Women for Results」賞の受賞者として表彰されています。
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  • ​ネパールでは、CIFの 気候レジリエンス・パイロット・プログラムの支援を受け、国内有数の農業関連企業と連携して、農業と水管理の改善手法を促進する革新的な農業気候適応プログラムに取り組んでいます。さらに、これらの企業は、気候変動の影響を特に受けやすい3作物であるコメ、トウモロコシ、サトウキビを生産する小規模農家に、新たな農法を導入します。このプロジェクトは、農場の生産性を20%高めることを目指しています。

  • 私たちは、100か国以上で グリーンビルディング設計 を支援する世界的なプログラムを開始し、10か国で幅広い取り組みを進めています。たとえばインドネシアでは、ジャカルタで費用が最も低く効果が最も大きいグリーン建築基準の改定案の特定を支援しました。これまでに180万平方メートルのグリーン建築が建設され、年間5万トン超のCO2e排出回避と、年間1,060万米ドルのエネルギー費用削減を実現しています。新しいオンラインツール EDGE(Excellence in Design for Greater Efficiencies)は、さまざまな選択肢や代替材料を用いて建物の効率性をモデル化することで、施工業者や建物所有者を支援しています。

世界銀行グループのジム・ヨン・キム総裁が 月曜日に述べたように、来年パリで合意を目指す包括的な気候協定では、資金調達が不可欠な要素です。 外交問題評議会での演説で同総裁は、各国が規制権限を活用して適切な価格設定を実現し、クリーン投資を促し、利用可能な政策手段を幅広く活用すれば、投資資金の流入が拡大することを示す説得力のある証拠があると述べました。​

この投稿は、世界銀行のブログ「Development in a Changing World」に初掲載されました。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。

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著者:クリスチャン・グロスマンは、世界銀行グループの気候変動担当ディレクターです。

画像:ソウルの南東約220 km(137マイル)に位置するムンギョンで、韓国のSP Energy社の太陽光発電所を望む景色。REUTERS/Lee Jae-Won

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