なぜオンラインのプライバシーが重要なのか

なぜオンラインのプライバシーが重要なのか
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私は生涯のなかで、メインフレームからPC、スマートフォンやタブレット、さらにはウェアラブル端末に至るまで、数々の技術の転換を目の当たりにしてきました。転換のたびに、技術は 文字どおり私たちの肌にますます近づいています。私たちは、睡眠パターンや健康データ、運転速度、さらには車がカーブを曲がる際のG値といった、より個人的で価値の高い情報を共有しています。そして多くの人は、それを意識しないままこうした情報を共有しています。

最近、10歳の娘から、ウェブに接続されていないシングルプレイヤーのゲームをダウンロードしてほしいと頼まれました。8歳から12歳の子どもを対象としたこのゲームでは、利用者が同意書に同意することが求められました。同意書はモバイル端末では読みづらいものでしたが、よく見ると次のように書かれていました。「当社および第三者のサービスプロバイダーは、お客様のモバイル端末を通じて、氏名、ユーザー名、プロフィール写真、電話番号、端末識別子、メールアドレス、連絡先、GPS位置情報、閲覧履歴、チャットまたはメッセージのやり取りなど、こうした情報を収集します。」

信頼の欠如

多くの消費者は、オンラインで関わる際に、自らのプライバシーをどの程度手放しているのかを自覚しつつあります。プライバシーは急速に高まっている懸念事項であり、消費者は、それを守らず尊重しない企業に対してますます敏感になっています。 最近の調査 により、回答者のほぼ半数(49%)が、信頼の欠如のためにアプリをダウンロードしなかったり、インストール後に利用しなかったりしたと報告していることが明確に示されています。3分の1以上(34%)は、信頼の欠如のためにモバイルアプリやサービスをまったく購入しなかったと答えています。消費者が、企業による情報の収集と収益化の実態をより深く理解するにつれ、企業に対する深刻な反発は、インターネットを活用して事業を行うあらゆる企業の成長を損なうおそれがあります。

反発の兆しは、すでに表れ始めています。昨年の秋、Googleは ヨーロッパの「忘れられる権利」に関する法制との闘いで劣勢に立たされました。この法制は、欧州市民にインターネット上の自らの履歴を隠す能力を与えるものです。数十万人もの人々が、個人の履歴の一部がオンライン上に表示されることを防ぐことを期待して、Googleに異議申し立てを送っています。現在、一部の市民社会の擁護者は、 米国連邦取引委員会に対し、 米国においてもGoogleに忘れられる権利を適用させるよう強制することを求めています。

プライバシーの侵害

困難に直面している人々を支援するためのTwitterアプリを公開してからわずか1週間後、 英国のGood Samaritansが 、市民のプライバシーへの懸念を理由にアプリを撤回しました。このアプリでは、Twitterユーザーがフォローしている人々の気がかりな投稿について非公開の通知を受け取り、その友人に連絡を取って支えになってもらうことが想定されていました。しかし、反発が起きました。すでに脆弱な人々の脆弱性を高め、メンタルヘルスの問題について語り合う場としてのソーシャルネットワークや同組織への人々の信頼を損なっているとして、複数の人々がGood Samaritansを非難しました。

消費者には、プライバシーを侵害されない不可侵の権利があり、プライバシーを守らない企業からの購入を拒否することで、その権利を行使するでしょう。企業がこの現実を直視しなければ、その結果生じる反発は、世界中の企業の成長を完全に損なうおそれがあります。これを改善するために、私たちが取りうる、そして取るべき措置があります。

消費者に力を与える方法

まず、ツールやテクノロジーをはるかにシンプルにし、人間が使いやすいように設計する必要があります。これにより、消費者はデジタルプライバシーに対してより大きな責任を担えるようになるでしょう。次に、「ワンページ・チャレンジ」を導入する必要があります。これは、すべての企業に対し、プライバシーポリシー全体をモバイル端末で読める1ページにまとめるよう求めるものです。このポリシーは、なぜこのデータを収集するのか、それをどのように利用する予定なのかといった問いに答えるべきです。第三に、インターネット上での関わり方について利用者を教育する必要があります。

単にスマートフォンを作るのではなく、スマートな 「ユーザー」 、すなわち基本的なオンライン上の習慣に精通し、自らの情報を安全に保つ人々を育てましょう。スマートな 「企業」 、すなわち顧客の信頼を守ることで顧客との関係を強化することの長期的なメリットを理解している企業を育てましょう。消費者のデジタルプライバシーの権利を先回りして守ることで、私たちは自らのビジネスの将来的な存続可能性を守るのです。

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執筆者:Gary Kovacs、AVG最高経営責任者(CEO)

写真:2015年7月27日、フランス・パリにあるフランスのハイテク新興企業向けインキュベーターで、ノートパソコンを使って作業する起業家たち。REUTERS/Charles Platiau

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