世界水の日は、水セクターがネットゼロ排出の実現に向けた前進を促す機会に光を当てる日です。
水システムは世界の温室効果ガス(GHG)排出の大きな発生源ですが、すぐに利用できる技術によって迅速な脱炭素化が可能です。
水セクターは3つのステップを通じて、排出量の大幅かつ迅速な削減を目指す他のセクターに道筋を示しています。
今年、3月22日の世界水の日のテーマは「見えないものを見えるようにする」ことです。そして今、水セクターが世界の持続可能性の向上に取り組む姿は、かつてないほど広く共有され、称えられるべき物語となっています。
水セクターは独自の立場にあります。水道事業者は長年、不可欠な資源の管理者を務めてきました。また、水インフラはあらゆる繁栄する経済の基盤です。同時に、今日の水システムは世界の温室効果ガス(GHG)排出の大きな発生源でもあります。世界の水道事業者が排出するGHGの量は、世界の海運業界と同じです。しかし、水道事業者はコストをほとんど、あるいはまったくかけずに排出量を大幅かつ迅速に削減でき、すでに重要な対策を進めています。
実際、水セクターは最も早く脱炭素化を進めるセクターの一つとなり、他のセクターの手本となる可能性があります。業界がどのように協力してそれを実現しようとしているのか、以下に紹介します。
1. セクター全体で確固たる排出削減を約束する
水セクターを代表する水道事業者や関係者が、レース・トゥ・ゼロに加わっています。これは、2030年までに世界の排出量を半減させるため、各セクターや地域に即時の行動を呼びかける国連の世界的な取り組みです。英国の水道事業者は、2011年以降、事業活動に伴う排出量をほぼ半減させました。その達成には、エネルギー効率化策、再生可能エネルギー、下水処理工程でのバイオメタン製造を組み合わせています。
これは世界的な傾向です。世界各地の上下水道事業者65社以上が、すでにネットゼロ、カーボンニュートラル、気候中立の目標を設定しており、その中には世界最大級の事業者も含まれます。目指す先を定めることで、私たちのセクターは脱炭素化に向けた確かな進路を示しています。
2. 手頃で高効率な技術を導入し、早期に実質的な前進を遂げる
すぐに利用できる技術は、プロセス、政策、実務の変更と組み合わせることで、ネットゼロ達成への道筋における重要かつ手頃な手段となります。ザイレムとパートナーによる評価では、既存の高効率技術を使えば、世界の水道事業者はコストをほとんど、あるいはまったくかけずにGHG排出量を半減できることが示されています。水の処理や輸送に使うエネルギーを大幅に削減する「スマート」ポンプ、漏水検知センサー、その他のデジタル技術を活用したソリューションを考えてみてください。こうした排出削減の機会はすぐに実行でき、何より、新たな技術や炭素価格政策を必要としません。
3. 実際的な対策(プロセス、政策、実務)を定め、ネットゼロを最後まで実現する
技術は解決策の一部です。前進を加速し、説明責任を確立し、ネットゼロへの移行に伴うコストとリスクを抑え、排出削減の取り組みに関連する新たな便益を引き出すには、それを支えるプロセス、政策、実務が必要です。
水業界の経験は、成功の基盤が今すでに整っていることを示しています。手頃な技術、経験、資金、協力体制、そして規制上のインセンティブも、ますます利用できるようになっています。さらに、排出削減を優先すれば、迅速かつ手頃なコストで、リスクを最小限に抑えながら大きな成果を上げられることも、私たちの経験から分かります。
世界のビジネス界がネットゼロに向けて下す決定は、何十年にもわたり影響を及ぼします。今日の世界水の日に、脱炭素化を先導する水セクターの取り組みを称えましょう。そして各セクターが行動を起こし、気候変動の解決策の一端を担い、より持続可能な未来を築きましょう。



