国連の推計では、2050年までに世界人口の75%超が干ばつの影響を受ける可能性がある。
記録的な高温により、欧州では過去500年で最悪の干ばつが発生した。一方、作物の不作によって、アフリカの角では3,600万人が食料不安に直面している。
チリ、ニジェール、インドでは、複数のスタートアップが干ばつ対策に取り組んでいる。
干ばつに立ち向かう方法を見つけることは、かつてないほど急務となっている。国連の推計では、2050年までに世界人口の4分の3が干ばつの影響を受ける可能性がある。また、発生頻度と深刻さは増しており、発生件数と継続期間は29%増加している(2000年以降)。
水不足は、作物の不作、山火事、飢餓や大規模な移住の危険をもたらす。エンジニアリング・コンサルティング会社GHDは、同社の報告書『Aquanomics』で、干ばつ、暴風雨、洪水により、2050年までに世界経済が5.6兆ドルの損失を被る可能性があるとしている。
2022年夏、北半球の通常は比較的穏やかな気候の地域で記録的な高温となり、欧州では過去500年で最悪の干ばつが発生した。作物が被害を受け、食料価格が上昇した。
アフリカの角では、40年以上で最悪の干ばつを受け、3,600万人を超える人々が食料不安に直面している。
地域の干ばつ対策に取り組む3つのスタートアップ
北半球と南半球の各国政府が、水不足の影響に対処するため協力するなか、複数のスタートアップが地域でその影響を食い止めようとしている。
そのうち3つを紹介する。
1. チリの貯水池の水を守る
チリは13年間にわたり干ばつに見舞われ、貯水池の水が減っている。
特に農家を支援しようとしているスタートアップの一つが、o2 Companyだ。同社は、ポリマーとアルコールを混ぜた液体を開発した。水面に注ぐと、水の蒸発を防ぐことができる。水面を覆うこの保護膜によって蒸発率を50~80%抑えられ、o2によると、月に数十万ガロンの水を節約できる。
「私には、蒸発を抑えることが取り組みの出発点として明らかに思えました」と、創業者のカルロス・コーナーは今年初め、Timeに語った。元広報担当者のコーナーは2018年、チリの水不足への対策に役立つ製品を開発するため、化学者に協力を求めた。現在、同社は国内に25の顧客を持ち、その大半は農場、ブドウ園、鉱山会社だ。
2. Amman Imman―アザワクに水と命を取り戻す
2005年、Amman Immanの創設者アリアン・カートリーは、フルブライト奨学生としてニジェールの牧畜地域アザワクを訪れた。そこで彼女は、水を探して1日に最長30マイルも移動する子どもたちの姿を目にした。水を見つけられないことも多かった。
同団体の最新プロジェクトは、生態系回復のための景観再生である。この非営利団体は、アザワク地域の流域を回復し、牧草地を再生し、アグロフォレストリーを推進することを目指している。
世界的な水問題に取り組むため、フォーラムは何をしているのか?
こうした生息地を再生することで、土壌を回復させ、雨水を集めて貯留できるようにし、より持続可能な食料生産を可能にすることを目指している。また、気候変動とアフリカのグレート・グリーン・ウォール構想について生徒に教える、国際的な学校プログラムも運営している。
3. インドのカーヴェリ川を再生する
カーヴェリ川(カーヴェリー川とも呼ばれる)はインド南部の生命線であり、ベンガルールやチェンナイなどの都市に水を供給している。インドのほぼすべての河川と同様に、森林に支えられている。かつて、カーヴェリ川流域は樹木に覆われ、土壌は常に養分を補われ、川には水が流れ続けていた。
しかし、森林が失われるにつれて川は干上がり、収穫不良や返済困難な負債に直面する地元農家に大きな打撃を与えている。
イシャ財団の「Cauvery Calling」キャンペーンは、川沿いの幅1キロメートルの地域で、520万人の農家が12年間にわたり24億2,000万本の木を植え、水位と地下水位を回復させることを目指している。
2019年7月に始まった「Cauvery Calling」は、世界最大の農家主導の環境運動である。







