南極には、地球の海洋メタンの最大4分の1が存在します。
南極で初めて確認されたメタン漏出は、今後さらに発生する懸念すべき兆候かもしれません。
海洋に生息する微生物はメタンを食べ、大気中への放出を防いでいます。
科学者たちは、南極のロス海の海底で憂慮すべき発見をしました。
そこではメタンが現在も漏出しており、南極で初めて確認された事例です。通常このガスを餌にする微生物群集は、十分な速さで増殖していません。
南極には、地球の海洋メタンの最大4分の1が存在すると考えられています。メタンは二酸化炭素よりはるかに強力な温室効果ガスです。
この地域の温暖化が続くにつれ、古くからの氷の下に閉じ込められた休眠状態のメタン鉱床が大気中に放出され、急速で不可逆的な気候変動を引き起こす恐れがあると、一部の科学者は懸念しています。
学術誌Proceedings of the Royal Society Bに掲載されたこの研究は、極域のメタン湧出がもたらす危険性は広く認識されている一方、それらの湧出や、そこでメタンを餌にする微生物群集について分かっていることはあまりにも少ないと指摘しています。
極地の氷に閉じ込められたメタン
北極圏では、NASAが永久凍土の融解に伴うメタンの、将来的な気候温暖化への影響を取り上げました。航空機による赤外線画像撮影を用いて、科学者たちは広大な地域に点在する数百万か所のメタンのホットスポットを地図に示しました。
ロス海の研究では、微生物がメタン漏出に反応して「堆積物フィルター」を形成するまでに、1年から5年かかりました。微生物群集が形成された後も、メタンは海中に漏れ続けました。
研究者たちは、メタン漏出の起源は依然として不明だと述べています。ロス海域は大きく温暖化していないため、気候変動が引き金ではなかった可能性があります。
海氷の減少
数十年にわたる海氷の増加傾向が反転し、近年、南極では前例のない速さで融解が進んでいます。この地域の海氷は200万平方キロメートル以上が消失しました。2014年以降のことです。
白い海氷は太陽光を反射し、暗い海水が熱を吸収するのを防ぐことで、海洋の温暖化を遅らせる助けとなります。また海氷は、栄養豊富なオキアミを食べるアザラシの生息地であり、ペンギンをはじめとする野生生物の繁殖地でもあります。
ロス海の漏出が南極で多数発生するメタン湧出の最初の事例となるかどうかは、まだ分かりません。しかし、この発見によって、南極でメタンがどのように消費され、放出されるのかについて、科学的理解が深まりました。
研究者たちは、メタン湧出に対する微生物群集の反応の遅れについて得られた知見が、今後の全球気候モデルの精度向上に役立つことを期待しています。



