ハイブリッド起業――働きながら事業を立ち上げる5つの理由

The images shows a woman working on her laptop in her art studio depicting the possibilities of hybrid entrepreneurship
Hybrid entrepreneurship means not giving up the day job straight away.Image: Photo by bruce mars on Unsplash
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  • 世界で最も成功した起業家の中には、本業を辞めずに事業を立ち上げた人がいる。

  • ハイブリッド起業なら、スタートアップの失敗リスクを抑え、起業家は安定した仕事をいざというときの頼みの綱にできる。

  • 働きながら事業を立ち上げることで得られる5つの自由と、そうすることを検討すべき理由を紹介する。

スティーブ・ウォズニアック、ヘンリー・フォード、サラ・ブレイクリーの共通点は何だろうか。彼らは9時から5時までの仕事を続けながら、アップル、フォード、スパンクスという、史上屈指の成功を収めた企業を築いた。

起業が良いことだと私たちは知っている。起業家は雇用を生み出し、イノベーションを促進し、経済成長を加速させる。起業家はスキル、考え方、人脈を大きく広げ、銀行口座の残高も増やしたいと考えている。

しかし、大半の人はリスクの高い事業に挑むために安定した仕事を辞めようとはしない。無理もない。スタートアップの10社中9社は失敗するうえ、誰にでも支払いはある。とはいえ、リモートワークの普及や柔軟な働き方の拡大により、新世代の起業家も生まれている。私は大企業でフルタイム勤務をしながら、健康とウェルネスに関するスタートアップを立ち上げている。Oviniをだ。つまり私はハイブリッド起業家だ。安定した給与を手放さずに自分の事業を始める従業員は、ますます増えている。私もその一人だ。

ハイブリッド起業家――著名な事例Image: マールブルク大学「ハイブリッド起業」セミナー、2022年

事業を立ち上げるために夜間や週末に働く明白な理由の一つは、ハイブリッド起業ならスタートアップの失敗リスクを抑え、起業家が安定した仕事をいざというときの頼みの綱にできることだ。しかし、ハイブリッド起業の利点はそれだけではないと私は考える。会社勤めを続けながら事業に取り組むことで、驚くほどの自由が得られる。ここでは、働きながら事業を立ち上げることで得られる5つの自由と、同じようにすることを検討すべき理由を紹介する。

1)本業では得られないスキルを伸ばす自由

自分の事業に取り組めば、自分の望む方法でスキルや経験を高め、飛躍的に伸ばすことができる。独自の商品ラインの開発・発売から、人に教えるためのプラットフォームの立ち上げまで、可能性に限りはない。

副業としてのスタートアップは、会社でのキャリアを加速させる優れた方法にもなり得る。友人のブレンダンは、9時から5時まで働きながらロボアドバイザーのアプリを開発している。主な動機の一つは「将来の仕事で必要になるかもしれない新しいスキルを学ぶこと。それは今の本業では身につけられない」と話している。

CEOとしてチームを率いることから、ゼロからの商品開発、オンライン広告の運用、投資家との関係構築や対話、チームとの株式持ち分の交渉まで、その内容は多岐にわたる。

2)情熱を形にし、自分が信じるものを築く自由

本業とは関係のない何かに強い情熱を持つ人は多い。ハイブリッド起業家になれば、その情熱を生かして事業を築くことができる。

別の友人であるジャナは、日中はM&A案件に取り組みながら、夜や週末にはライフコーチとして、減量や目標達成を目指す人を支援している。大学時代の友人ソニアは、プライベートエクイティファンドに勤めながら、オンラインのサプリメント事業を大きく育てている。テック業界で働く別の友人は、創作活動の場として始めたポッドキャストが今や大人気だ。同僚はテニス合宿を企画し、別の友人は犬用アクセサリーのオンラインストアを立ち上げた。いずれも本業を辞めずに取り組んでいる。

こうした事業の内容に制限はなく、日々の仕事では得られない充実感を人々にもたらす。スタートアップが成長したら本業を辞めるつもりの人もいれば、ずっとハイブリッド起業家でいるつもりの人もいる。万人に共通する正解はないが、可能性は無限だ。

3)金銭的なプレッシャーなく探求、調査、試行する自由

すぐに仕事を辞めないことが、事業の成功につながる場合もある。起業家5,000人を対象とした調査によると、ハイブリッド起業家は、仕事を辞めた人に比べて失敗する確率が33.3%低かった。給与など安定した収入源があれば、スタートアップの資金面のプレッシャーが軽減され、よりリスクの高い判断を下せる。たしかに使える時間は限られるが、そのために、すべて自力で賄って取り組む場合より早く、業務を外注し専門家を雇う必要が生じる。

4)経済的な自由を得る

雇用主や時間帯、地理的な場所に左右されない収入源も含め、複数の収入源を持つことを夢見ない人がいるだろうか。景気後退が迫るなか、仕事は絶えず変化し、雇用の安定は過去のものになりつつあるのかもしれない。副業は、経済的な安心を高め、借金を返済し、いざというときの備えをつくり、あるいは単に生活水準を向上させるために必要な追加収入をもたらす。

5)楽しさ、人脈、チャンス

Oviniに取り組む道のりは長いが、何よりも私にとって、とても実り多く楽しいものだった。素晴らしく興味深い人たちと出会い、一緒に働いてきた。その中には親しい友人になった人もいる。早い段階でエンジェル投資家のシンジケートから資金を調達できたのは幸運だった。資金調達の過程で学んだことは、何年も勉強するより多かった。人として大きく成長し、そして最後にもう一つ、新たな仕事の機会も得た。

何かを始めようかと考えている人には、ぜひ実行してほしいと伝えたい。ただし、仕事を辞めるのはまだ早い。

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