日銀が先行したグリーンオペ、成長力強化へ期待と課題併存
日本銀行は6月の金融政策決定会合で、金融機関による気候変動対応の投融資を支援するための新たな資金供給オペ(以下「グリーン・オペ」)導入を決定し、次回(7月)の会合で骨子を公表すると表明した。
日本銀行は6月の金融政策決定会合で、金融機関による気候変動対応の投融資を支援するための新たな資金供給オペ(以下「グリーン・オペ」)導入を決定し、次回(7月)の会合で骨子を公表すると表明した。
国内銀行による貸出残高は今年の春以降に急速に増加し、一時は前年比で6%を超えてバブル期以来となる伸びを記録した。これは新型コロナウイルス問題に対応するため企業の資金需要が急増したためであるが、内容をみると興味深い特徴もうかがわれる。
筆者が2018年初めに中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する調査を本格的に始めた際、主要国ではスウェーデンが先行して導入するというのが海外の専門家の共通認識であったように思う。実際、同国の銀行券使用が顕著に低下する中で、中央銀行であるリクスバンクは公式のプロジェクト・レポートを含む多くの資料を公表し、具体的なイメージを示していた。