世界では1億3,200万人が人道支援を必要としています。世界経済フォーラムは、危機の影響を受けた人々への安全で効率的な現金給付に関する6つの原則の策定を促進しました。
もたらした影響
国連事務総長が、現金給付型人道支援を改善する革新的な方法を求めたことを受け、世界経済フォーラムは18の組織を結集し、人道支援における現金給付について官民が連携するための指針を作成しました。
この指針は、人道支援における決済の官民連携原則にまとめられており、危機の影響を受けた人々にデジタル現金給付を迅速かつ安全に届けるため、官民両セクターがどのように協力できるかを示しています。2016年の発表以来、この報告書は、人道支援の効果を高め、金融包摂を推進しようとする組織、人道支援機関、政府のリーダーたちにとって貴重な資料となっています。
「この原則は、民間セクターと公共セクターが互いを補完し、最大限の効率性と有効性をもって、大規模な人道支援の現金給付を実現するための確固たる基盤となります。原則を実践に移すことで、最も支援を必要とする人々に、実質的で前向きな影響をもたらせるでしょう。」
スティーブン・オブライエン、国連人道問題担当事務次長兼緊急援助調整官
(2015~2017年)
課題は何か
世界では1億3,200万人を超える人々が人道支援を必要としており、支援の必要性と利用可能な資金との隔たりは広がっています。この隔たりに対処するには、支援を最も必要とする人々に届ける人道対応の効率性と有効性を高めなければなりません。
現金給付は、食料、衣類、教育などの現物支援と比べ、より迅速で効果的な人道支援の形態として認識されています。現金給付を受ける人々は、より大きな裁量を持ち、自らのニーズに優先順位をつけられます。また、起業家精神を育み、地域経済を活性化させてきた実績もあります。
しかし、困難な環境下で現金給付を迅速かつ効果的に行うには、人道支援の担い手が民間セクターのパートナーの技術や専門知識を活用する必要があります。官民パートナーシップにより、貧困層や遠隔地に暮らす人々を、継続的な支援を提供できる金融システムにつなぐことができます。
人道支援へのアプローチ
官民連携のための国際機関として、世界経済フォーラムは、こうした官民パートナーシップの形成を導く理想的な立場にありました。2016年5月に始まる6か月間にわたり、フォーラムの金融・通貨システムの未来を形づくるプラットフォームは、人道支援の担い手と民間セクターの代表者からなる作業部会を招集し、現金給付型人道支援における官民連携の原則を策定しました。
2017年にダボス・クロスタースで開催された年次総会では、世界最大級の金融サービス事業者、IT・通信企業、国際機関の多くが、これらの原則への支持を表明しました。署名した18の組織は次のとおりです。
通信・IT企業:エリクソン、GSMA、SAP、タタ・コンサルタンシー・サービシズ
金融サービス事業者:マスターカード、ペイパル、セゴビア、ビザ、ウエスタンユニオン
国際機関:欧州委員会、国連開発計画、国連難民高等弁務官事務所、国連人道問題調整事務所、世界食糧計画
キャッシュ・ラーニング・パートナーシップ
貧困層支援協議グループ
電子現金給付ラーニング・アクション・ネットワーク
マーシー・コー
これらの原則は、人道危機の際に、現金給付を容易かつ迅速、安全に受けられるようにするための枠組みとして活用されてきました。
「受給者のニーズこそが、これらの原則の中心にあります。」
ヒクメト・エルセク、ウエスタンユニオン・カンパニー社長兼最高経営責任者




