イプソスの「グローバル保健医療サービス・モニター2020」によると、マレーシア、オーストラリア、中国は自国の医療制度を最も信頼している。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、がん、メンタルヘルス、ストレス、肥満は、最も深刻な健康問題と認識されている。
自国の医療が改善すると楽観的な人は3分の1いる一方、16%は否定的で、医療制度が確立している国の人々が最も悲観的である。
世界各地の保健医療サービスがCOVID-19と闘う中、それらに対する国民の信頼は高まっている。
27か国、2万人以上の成人を対象とした調査で、イプソスは、保健医療サービスに対する満足度と信頼が上昇していることを明らかにした。
「世界各国の医療制度に新型コロナウイルスのパンデミックが大きな負担をかけているにもかかわらず、2年前と比べて、利用できる保健医療サービスを前向きに評価する人が世界的に増えていることがわかった」とイプソスは述べ、「グローバル保健医療サービス・モニター2020」について言及している。
回答者の半数は、自国の医療サービスから最善の治療を受けられると考えている。これは、2018年に行われた前回調査の41%から上昇している。
医療に対する認識
信頼度はマレーシア(75%)、オーストラリア(74%)、中国(74%)で最も高く、ハンガリー(16%)、ロシア(16%)、ポーランド(18%)で最も低い。
前回調査と比べて、医療への信頼が最も大きく上昇したのは中国(2018年調査から28ポイント上昇)、サウジアラビア(+21)、韓国(+18)である。
医療サービスの質について国民から最も高く評価されているのは、オーストラリア(81%)、オランダ(76%)、英国(74%)である。
「医療を『悪い』と評価する人が最も多い国は、ポーランド(53%)、ハンガリー(42%)、ペルー(40%)である」とイプソスは述べている。「医療の質に対する評価が最も大きく上昇しているのは、サウジアラビア(+19)、中国(+14)、ブラジルとスウェーデン(いずれも+13)である」。
制度上の課題
医療制度において国民が最も深刻な課題と感じているのは、治療へのアクセス、長い待ち時間、そして制度が逼迫・人員不足であることである。多くの国では費用も懸念事項となっている。
「全対象国のうち55%が、自国の医療制度は逼迫していると回答している」とイプソスは述べている。「これは、各国の医療制度の評価が高いか低いかに関係なく、共通の問題である」。
英国、ハンガリー、スウェーデン、スペイン、ペルーでは、自国の医療制度が逼迫していることに最も強く同意する人が多く、また回答者の62%が、医師の診察を受けるまでの待ち時間が長すぎることに同意している。
健康格差について、世界全体では59%が、自国では多くの人が良質な医療を受ける余裕がないと回答している。この割合は、南アフリカ、ペルー、チリ、ハンガリー、ブラジル、ポーランド、アルゼンチンでは10人中8人以上にのぼる。
主要な健康問題
当然ながら、新型コロナウイルスは、回答者の大多数にとって最大の健康上の懸念であり、72%に上る。これは、がんを最も主要な健康問題として選んだ37%のほぼ2倍である。
「次に多く挙げられた主要な健康問題はメンタルヘルスとストレスであり、スウェーデン、チリ、オーストラリアで特にメンタルヘルスへの懸念が強い」とイプソスは述べている。
35歳未満の人々と女性は、メンタルヘルスを重要な問題として挙げる傾向が最も高い。
「今年は新型コロナウイルスの影響で多くの疾患の割合が低下したが、メンタルヘルスは2018年の27%と同水準である」とイプソスは付け加えている。
ストレスは、最大の健康上の懸念として4位となっており、韓国、日本、スウェーデンの人々が特にストレスを挙げる傾向が強い。
肥満は、2018年の健康問題のランキングでは2位だったが、2020年調査では5位に後退した。
見通しは分かれる
感染症に対するワクチン接種について、27か国全体の3分の2近く(64%)が義務化すべきだと考えており、15%は反対している。
「マレーシア、アルゼンチン、サウジアラビアで賛同率が最も高い一方、ロシア、米国、フランス、ポーランドの人々は納得していない傾向がある」とイプソスは述べている。
ワクチンが利用可能になった場合にCOVID-19のワクチン接種を受けたいと考える人は、15か国で73%に上る。
今後を見ると、3人に1人が自国の医療は改善すると予想している。その半数ほどの16%は、悪化すると考えている。
「医療制度が確立している国ほど、悲観的な傾向が見られる」とイプソスは述べている。


