新たな研究によると、家事をすると認知症の発症リスクが下がる可能性がある

There are many ways to cut your risk of developing dementia.
There are many ways to cut your risk of developing dementia.Image: Steven HWG/Unsplash
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  • 新たな研究によると、家事を含む頻繁な運動は認知症のリスクを下げる。

  • 研究によると、家族や友人との交流など、精神を刺激する活動も認知機能の低下を防ぐ可能性がある。

  • 世界保健機関によると、世界で5,500万人が認知症を患っており、認知症は死因の第7位となっている。

新たな研究によると、家事を含む頻繁な運動は認知症のリスクを下げる可能性がある。

認知症は世界の死因第7位で、推定5,500万人が影響を受けていると世界保健機関(WHO)は述べている。WHOによると、毎年約1,000万件の新規症例がある。認知症のうち最も一般的なのはアルツハイマー病で、症例の約3分の2を占める。

認知症の症例は今後も増加すると予測されるが、家事のような簡単なことが予防に役立つ可能性がある。Image: Statista

認知症予防と関連する活動

中年期から身体を活発に動かし続けることは、認知能力の維持や認知症予防に役立つ可能性があるとの証拠が増えている。どのような活動をどの程度の強度で行えば最も効果的に認知症を予防できるかは、まだ分かっていない。しかし、学術誌『Neurology』に掲載された新たな研究では、家事を含む頻繁な運動によって、認知症のリスクが低下したことが分かった。家族や友人を毎日訪問したり、訪問を受けたりすることも影響していた。

この研究では、50万人をわずかに超える参加者の医療データを分析した。参加者の平均年齢は56歳で、平均10年間追跡された。参加者は男性より女性がやや多かった。認知症発症の遺伝的リスク要因と、認知症の家族歴も考慮された。

研究期間中、5,185人が認知症を発症した。そうした人は、高齢の男性で、高血圧や高脂血症(血中の特定の脂肪の値が高い状態)の病歴がある傾向にあった。また、社会経済的地位が低く、体格指数(BMI)が高い傾向もみられた。最も頻繁に運動していた人は、認知症のリスクが35%低かったとMedical News Todayは報じている。定期的に家事をしていた人はリスクが21%低く、家族や友人と毎日交流する人では15%低かった。

研究者らは、身体活動と精神活動のいずれも、遺伝的リスクや認知症の家族歴にかかわらず、認知症を予防すると結論づけた。一方、パブや社交クラブに通うこと、テレビを見ることは、認知症の発症リスク上昇と関連しているようだとも述べたが、その理由については詳しく説明していない。

認知症は、さまざまな進行性の症状を引き起こすことがある。Image: GlasgowMemoryClinic

身体活動はどのように認知症の予防に役立つのか?

身体活動が認知症のリスクを下げる理由として、いくつかの可能性が考えられると研究は述べている。定期的な有酸素運動は脳への血流を改善し、加齢に伴う認知機能の低下を抑える可能性がある。また、運動には抗酸化作用があり、脳の損傷を遅らせる可能性もある。研究者らはさらに、身体活動が、肥満、高血圧、インスリン抵抗性、うつ病、心肺機能など、認知機能に関わる他の修正可能な要因にも間接的に影響しうると指摘した。

社会的孤立の危険性

研究者らによると、参加者の精神活動のパターンに関する結果は、家族や友人との社会的交流の利点を裏づけている。社会活動の不足は、認知活動の低下や認知機能の急速な低下に直接つながる可能性があるという。また、心血管疾患やうつ病のリスクを高めることで、脳の機能にも間接的に影響を及ぼす可能性があると述べている。

サセックス大学で認知疫学と認知症を専門とする上級講師のドリナ・カダル博士は、Medical News Todayに対し、社会的交流は心理的な幸福と精神的な回復力の鍵だと語った。「社会的なつながりがないことは、1日に15本たばこを吸うのと同じほど健康を損なう可能性があることを示す証拠があります。社会的孤立と孤独は、21世紀における医療・社会福祉上の最も重大な課題の一つであり、死亡リスクを約30%高めます。英国では、週に6日を超えて誰にも会わず、誰とも話さない高齢者が50万人います。これは個人の精神的健康や、その後の認知症リスクに甚大な影響を及ぼします」と説明した。

脳への刺激が記憶力を高める

別の研究では、米国の科学者らが、弱い電流で脳の一部を刺激し、人々の記憶力を高めることに成功したと述べている。ボストン大学の研究チームが発表した知見は、この手法がアルツハイマー病などの疾患を持つ人々に役立つ可能性を示唆している。経頭蓋交流電流刺激(tACS)として知られるこの非侵襲的な方法では、頭皮に置いた電極を通じて電流を流す。

65歳を超える150人を対象とした実験では、単語を記憶する課題を用い、長期記憶と短期記憶の両方に改善がみられた。改善は場合によっては1か月続いた。「研究前の全般的な認知機能が最も低かった人々で、記憶力の改善が最も大きかった」とNatureは報じている。

この手法を他の記憶課題にも使えるのか、また改善が1か月を超えて続くのかは、まだ明らかでない。研究チームは今後の研究で検討する予定だとしている。

認知症がもたらす世界的な費用

認知症は、医療や社会福祉にかかる費用に大きな影響を及ぼす。WHOの推計によると、2019年の認知症による世界全体の費用は1兆3,000億ドルだった。認知症を患う人の数と関連費用の増加に伴い、2030年までに費用は2兆8,000億ドルを超えると予想される。

ダボス・アルツハイマー共同イニシアチブは、世界経済フォーラムとアルツハイマー病に関するグローバルCEOイニシアチブが主導している。同イニシアチブは、医薬品開発と医療診断に6年間で7億ドルを投資している。また、アルツハイマー病とともに生きる100万人のコホートを構築し、世界中の研究者が実社会のデータを利用できるようにしている。

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