この記事は2020年11月4日に更新されました。
11月2日から6日は国際ストレス認識週間です。
パンデミックにより、多くの人々がかつてないほど強いストレスにさらされています。
世界保健機関は、音声エクササイズを含む、ストレス管理のためのイラスト付きガイドを作成しました。
世界各地で医療制度が前例のない負担に直面しており、メンタルヘルス支援へのアクセスを制限すれば、将来に問題を先送りすることになるとの懸念が広がっています。
欧州での新たな新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のロックダウンから米国大統領選挙まで、今の世界は先行きが見えず、混乱を招きかねない状況に感じられます。
在宅勤務をしている人も、友人や家族と過ごさない休暇シーズンを考えている人も、この不確実さと変化がストレスや不安につながる可能性があります。
今週は国際ストレス認識週間(11月2日~6日)です。主催する国際ストレス管理協会(ISMA)の会長は、その重要性について説明しました。「特に困難な時期に、ストレス、メンタルヘルス、ウェルビーイングを国際的な議題の上位に保つことがISMAの目標です」と、キャロル・スピアーズ氏は述べました。
自分自身のストレスへの対処法を知りたい方に、世界保健機関(WHO)が助言を示しています。
WHOは新刊書を発表しました。それは「ストレスの多い時期に大切なこと:イラスト付きガイド」で、不安やストレスの感情に対処するための方法をいくつか紹介しています。周囲の環境や自分がしていることに意識を向け、否定的な考えにとらわれず、今ここに意識を戻す方法などです。もちろん、ストレスの原因となるのは新型コロナウイルス感染症への懸念だけではありません。
このガイドでは、呼吸やリラクゼーションを中心とした助言とエクササイズを紹介し、意識を切り替えて世界と関わる手助けをします。エクササイズは、イラストと説明を見ながら行えるほか、音声ガイドも利用できます。こうした方法を定期的に実践すれば、ストレスの感情を軽減できるとWHOは述べています。
問題を見極める
このガイドは、対処法や今ここに意識を戻す方法だけでは、ストレスや否定的な考えの根本原因にたどり着けないことも認めています。そのため、背景にある考えや感情を見極める方法も詳しく取り上げています。
自分の価値観に沿って生き、行動することで、身近な世界や直面する状況に、より大きな影響を与えられるようになります。本書では、国が戦争状態にある場合、すべての戦闘を止めることはできなくても、地域の人々との口論をやめ、代わりに自分の価値観に沿って行動することはできる、という例を挙げています。あなたの行動が周囲の人々に影響を与えるかもしれません。また、自分自身を大切にしなければ、他者を思いやり、自分の価値観を行動に移すことは難しくなります。
負担が増すメンタルヘルスサービス
過去の隔離措置から得られた証拠は、ロックダウンが心理面に及ぼす潜在的な影響を示しています。多くの医療制度が前例のない負担に直面するなか、専門家は、メンタルヘルスケアを後回しにするリスクについて警鐘を鳴らしています。支援を受けにくくなり、普段の対処法を利用できなくなる人もいるでしょう。また、危機的な状況に至るまで医療機関を避ける人がいて、未治療の精神疾患の患者が急増するのではないかとの懸念もあります。
メンタルヘルス支援団体Mindは5月、英国で支援を受けようとした人のほぼ4分の1が、助けを得られなかったと報告しました。診療予約は取り消され、医療従事者に相談するのも難しく、危機対応サービスでは受け入れを断られ、デジタルによる代替手段の評価にも問題がありました。
さまざまな地域社会で、メンタルヘルスへの影響に差が生じており、支援へのアクセスにも格差があるなか、各国政府にはメンタルヘルスサービスの後退を防ぐよう求める声が上がっています。


