コロナ禍で、パニック発作を起こす人は増えているのでしょうか?

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Covid-19 is pushing psychological distress, anxiety, and depression to epidemic levels.Image: Unsplash/Tonik
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  • COVID-19の流行中、人々の健康への不安が高まるにつれて、パニック発作が増えていると報告されています。

  • コロナウイルスが人々のメンタルヘルスに及ぼしている波及的な影響も、増加の原因として考えられます。

  • 2020年3月以降、米国では「anxiety(不安)」または「panic(パニック)」と「attack(発作)」を組み合わせたインターネット検索が大幅に増加しています。

トムは、パンデミックの初期の時点で、すでに精神的に不安定な状態にありました。スコットランドのグラスゴーに住む29歳の彼は、約4年前に双極性障害と診断されており、3月のロックダウン命令によって愛する人々と会えなくなった頃は、大きなうつ病エピソードから回復しつつある時期でした。「この間、家族や友人が無事でいてくれたのは幸運でした。ただ、私のメンタルヘルスは確実に大きな打撃を受けました」と、本稿のために名前を変えて取材に応じたトムは語ります。このとき初めて、彼はほぼ常に強い不安を感じるようになりました。

そして、パニック発作にも襲われるようになりました。心臓の激しい鼓動、唇や手のしびれ、自分がコントロールを失っていくような感覚です。こうした感覚は波のように押し寄せ、1時間ほどかけて徐々に治まっていきました。トムは以前にもパニック発作を経験したことがありましたが、これほど激しいものは初めてでした。3月と4月には、週に10回から14回も発作が起きていたといいます。「最初は、自分の身に何が起きているのかさえよくわからず、ただ完全に正気を失ってしまうように感じていました」

こうした状況に陥っているのは、決して彼だけではありません。

新型コロナウイルス感染症により、心理的苦痛、不安、うつが流行レベルにまで高まるなか、パニック発作は増加しつつある可能性があります。Redditのメンタルヘルス・コミュニティ(r/mentalhealth、r/PanicAttack)を見ていくと、パニック発作を経験したと思い、答えを求めてインターネットに頼っている人が何百人も見つかります。

発作そのものは精神障害ではなく、パニック障害とは顕著な点で異なるものだと、ワシントンD.C.郊外で自身のクリニックを営む心理学者のメアリー・アルバード氏は述べています。パニック発作は、不安障害や心的外傷後ストレス障害以外の精神医学的な状態のなかでも起こりえます。うつ病や強迫性障害の人にも起きることがあります。

パニック発作は、怖く感じられることもありますが、比較的よく見られるものです。約4分の1の米国人(広場恐怖症のない人)が、人生のいずれかの時点でパニック発作を経験したと推定されています。ただし、アルバード氏は、この割合は50%にもなりうると指摘しています。

もしパニック発作を起こしたことがあり、それが薬の副作用や実際の心臓発作といった別の原因によるものではないのであれば、おそらく大丈夫であり、その感覚はコントロール可能なものであることがほとんどです。(パニック発作を何度も繰り返す場合、または次の発作への恐怖が生活の妨げになる場合は、パニック障害の兆候かもしれないため、メンタルヘルスの専門家に相談することをお勧めします。)

より多くの人がパニック発作を起こしている可能性を示す兆候があります。最近の 2件の研究では、「パニック発作」というGoogle検索が増加していることが判明しており、これは予備的な示唆として、より多くの人がパニック発作を経験している可能性を示しています。

COVID-19が国家的緊急事態として発表されて以来、検索数は劇的に増加しています。Image: Quartz

しかし、臨床データを入手することはより困難です。パニック発作の増加は、仮に追跡されているとしても、入院データや国の公衆衛生情報には、まだ表れていないでしょう(Covid-19感染への恐怖から、パニック発作を経験している人は、そもそも救急外来を訪れる頻度が減っていた可能性があるとアルバード氏は指摘しています)。「残念ながら、パンデミック中のパニック発作の増加に関する最新の臨床データは、私たちにはありません」と、米国不安・うつ病協会の広報担当者は語ります。この非営利の提唱団体は、その情報が明らかになるまでにさらに1年ほどかかると見込んでいます。

民間企業からは、追加的な知見はほとんど得られていません。従業員向けのメンタルヘルスサービスを提供する企業Lyraの広報担当者は、患者がより大きなメンタルヘルスの課題を示している一方で、パニック障害に関して支援を求める患者が大幅に増えたことは確認されていないと述べています。これはパニック発作の増加を示す不完全な指標です。AIチャットボットを開発するWoebot Healthは、パニックについて特に問いかけているわけではないと、最高臨床責任者のアセナ・ロビンソン氏は語ります。「しかし、ユーザーは不安をさまざまな方法で表現し、どの言葉を使うかは自由です」と彼女は言います。「そのため、『パニック』という言葉の言及に大きな変化は見られていませんが、一般的な不安については評価しており、パンデミックの開始とロックダウンの継続に伴って、不安レベルが急上昇したことが確認されています」

具体的なデータが不足しているものの、アルバード氏は、パニック発作が増えている可能性が高いと言ってもよいと考えています。人々はパンデミック中、より多くのメンタルヘルスの課題に直面しています。アルバード氏自身のクリニックに患者が大量に押し寄せていること、特に自身の健康に強い不安を抱く人が多いことが、それを物語っています。メンタルヘルスの問題が増えるほど、パニック発作のような症状が一般的になっている可能性も高くなります。

良いニュースは、パニック発作は自分で、あるいは専門家の助けを借りて、対処可能だということです。実際にパニック発作を起こした場合(そしてそれが他の原因ではないと確信できる場合)、アルバード氏は、1分間息を止めてからゆっくりと吐き出し、やがて治まると自分に言い聞かせることを勧めています。

パニック発作が続く場合は、セラピストや心理学者の助けを求める価値があります。専門家は、パニック発作に対して確立された治療法である「内受容性曝露療法」を通じて患者をガイドできます。内受容性曝露療法は、過呼吸になったり、めまいを起こすために回転したりといった、パニックの症状を意図的に誘発し、患者に何も問題がないことを示すものです。また、役立つ薬物療法もあります。

トムは、新たなパニック発作について精神科医に相談して以来、症状をコントロールできるようになりました。最近はしばらく発作が起きていないと彼は言います。依然として不安を抱えてはいますが、パニック発作を心配しないようにすることは、心身の健康を取り戻すための重要な一歩となっています。

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