週末に推奨される7時間以上の睡眠をとっていても、午前3時に寝落ちして11時に起きるような生活では、1週間を台無しにしかねない。研究者はこれを「社会的時差ぼけ」と呼ぶ。平日と同じ時間眠っていても、就寝時刻が不規則だと睡眠の質が低下する可能性がある。
その影響は、月曜の朝に眠気を感じるだけにとどまらない。アリゾナ大学のチームが主導した初期研究では、社会的時差ぼけと、心疾患リスクの上昇などの健康問題との関連が示された。
この研究は、6月5日にボストンで開かれた関連専門睡眠学会年次総会で発表され、調査に基づいている。対象は22~60歳の米国人約1,000人で、日々の睡眠、運動、食習慣について尋ねた。14日間にわたり、参加者は週の各時点で普段何時に就寝するかのほか、食事、気分、疲労感などの健康指標を報告した。また、心疾患の既往歴を含む病歴についても回答した。
社会的時差ぼけを測るため、研究チームは平日と週末の就寝時刻と起床時刻を比較した。その結果、週7日間の総睡眠時間が同じだと仮定した場合、週末の就寝が1時間遅くなるごとに、心疾患リスクが約11%上昇することと関連していた。社会的時差ぼけの時間数は、自分自身の健康状態をどう評価するかにも関係していた。参加者は起きている時間が1時間遅くなるごとに、自分の健康状態を「非常に良好」ではなく「良好」または「普通」と答える可能性が22%高かった。
これらの結果は自己申告によるもので、研究者が参加者を直接観察する研究ほど厳密ではないものの、体には規則的な睡眠が望ましいことを示唆している。「規則正しい睡眠スケジュールは、心疾患をはじめとする多くの健康問題に対する、効果的で比較的簡単かつ低コストの予防策となる可能性があります」と、アリゾナ大学で睡眠を研究する学生で、論文の筆頭著者であるシエラ・フォーブッシュは、声明で述べた。
フォーブッシュは、MedPage Todayに語ったところによると、就寝時刻が遅いと、就寝や起床に応じて体内でさまざまなホルモンをつくるリズムである概日リズムが乱れる可能性があると考えている。なぜそうなるのかは明らかでないが、社会的時差ぼけに関連する健康への悪影響が見つかったのは今回が初めてではない。2012年、ミュンヘン大学の研究者らは、週末に夜更かしする人は肥満になりやすいことを発見した。肥満は心疾患や糖尿病の危険因子である。2006年には、同じくミュンヘン大学の別のチームが、社会的時差ぼけが大きい人ほどたばこを吸う傾向があることを発見した(有料記事)。
注目すべきことに、この研究はまだ査読付き学術誌に掲載されておらず、研究者らは回答者に、夜更かしの原因を明確に尋ねていなかった。アルコール自体が睡眠を妨げる要因(有料記事)であり、継続的な飲酒は心疾患や肝疾患のほか、乳がんや大腸がんとの関連も指摘されている。


