社会不安、経済危機、政治的紛争が続くなか、アフリカの23カ国は債務危機に陥るリスクが高いか、すでに債務危機にある。
IMFが世界全体に配分した6,500億ドルの特別引出権のうち、アフリカに配分されたのはわずか330億ドル、全体の5%にすぎなかった。
アフリカの指導者たちが要求を掲げ、行動を起こすなか、国際社会の関係者も団結して、アフリカ諸国によりよく資するよう国際金融の枠組みを改革するための措置を講じなければならない。
アフリカ諸国は危機の波にさらされ、迅速な対応を迫られている。新型コロナウイルス感染症、気候変動による混乱、紛争、そしてロシアによるウクライナ侵攻が、食料、燃料、債務、流動性に深刻な打撃をもたらしており、状況が落ち着く兆しはない。
世界銀行の2022年6月の「世界経済見通し」(GEP)報告書は、世界経済が低成長と物価上昇の続く数年間に向かっており、低・中所得国に不安定化をもたらす可能性があると予測した。複数の危機が深刻化するなか、IMFのクリスタリナ・ゲオルギエワ専務理事は最近のG20会議で、世界経済の見通しは「大幅に暗くなった」と警告した。世界的なスタグフレーションが長期化する可能性が高く、アフリカ諸国はリスクにさらされている。
金融改革を緊急に求めるアフリカ
懸念すべきことに、50年以上前に設計された国際金融の構造は、もはや目的にかなっていない。とりわけ、アフリカの期待に応えてこなかった。危機が迫るなか、多くのアフリカ諸国は、この新たな脅威から自国を守ろうと手を打っている。
アフリカの指導者たちが自国経済を守ろうと積極的に取り組む一方、世界の有力者や政治家も役割を果たし、国際金融の構造を緊急に改革しなければならない。世界が新型コロナウイルス感染症による経済ショックから立ち直るなか、短期的なニーズによって、機能不全に陥った世界システムを修復する緊急性が覆い隠されてはならない。アフリカを守る行動が取られなければ、不作為の代償と、それがもたらす不正義は世界全体に及ぶ。
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アフリカの指導者たちは、率先して行動を起こし、より迅速で安定した世界経済の回復を実現するために必要な改革を示しながら、国際金融の構造を緊急に再編するよう求めている。
「アフリカにとっても世界にとっても、不作為という選択肢はない。大陸全体に広がる社会不安、債務危機、長引く政治危機は、世界に波及する影響をもたらす」と、アフリカ経済変革センター(ACET)の創設者兼会長、K.Y.アモアコ氏は、最近開催された変革リーダーシップ・パネルの会合で述べた。同パネルは、エレン・ジョンソン・サーリーフ氏が議長を務め、ACETが調整役を担う世界の指導者たちによる組織である。
TLPのメンバーであり、国連アフリカ経済委員会事務局長のベラ・ソンウェ氏は、さらにこう述べた。「これは貧しい人々がさらに貧しくなるだけの危機ではありません。物価上昇はアフリカの中間層を直撃しています。ナイジェリアでは燃料費が非常に高く、人々は車で通勤する余裕がありません。」
TLPのメンバーであり、グローバル開発センターの会長を務めるマスード・アハメド氏も、事態の緊急性に言及し、こう述べた。「債務の過剰負担や、国が債務不履行に陥る現実的な可能性など、現在アフリカ諸国を襲っている複数の危機は、国内および政治に深刻な影響を及ぼすでしょう。アフリカ諸国が直面する現実について、緊急性と認識を高める必要があります。」
破局を避け、アフリカによりよく資する国際金融の構造へ改革するため、私たちは4つの手立てを特定した。
ステップ1:特別引出権を公平に配分する
アフリカ諸国は新たな流動性を緊急に必要としており、IMFの特別引出権(SDR)はそれを迅速に提供できる。SDRは通貨ではない。IMF加盟国が自由に使用できる通貨に対する潜在的な請求権であり、国に流動性をもたらすことができる。この流動性は、食料費と燃料費が急激に上昇するなかで、アフリカ諸国の政府が基本的な社会保障制度を構築し、維持するうえで不可欠である。
しかし、昨年8月に当初配分された6,500億ドル相当のSDRのうち、アフリカに配分されたのはわずか330億ドル、全体の5%にすぎなかった。1年以上前、危機がそれほど深刻でなかった時点で、世界の指導者たちはアフリカ諸国の政府により多くのSDRを振り向ける必要性を認めていた。SDRを公正かつ効率的に配分するプロセスは、かつてないほど緊急に求められている。
アフリカの指導者たちは、まずアフリカ経済のニーズに沿ったSDR再配分の仕組みの導入を加速するようIMFに求めた。また、より適切な配分基準の策定も求めている。これには、新たなSDRの発行と再配分の両方が含まれる。追加の特別引出権の一部は、アフリカ開発銀行などの地域開発銀行を通じて供給されるべきである。
ステップ2:破綻した債務管理の仕組みを立て直す
2022年5月末時点で、アフリカの23カ国は債務危機に陥るリスクが高いか、すでに債務危機にあった。金利上昇とロシアによるウクライナ侵攻を受け、状況は悪化している。債務救済は迅速かつ包括的で、十分な規模でなければならない。
債務再編を促進するため、G20は債権者に共通枠組みのもとで協調するよう求めてきた。進展は痛ましいほど遅かったが、先週、ザンビアがようやくこの枠組みの恩恵を受け、同国でIMFプログラムを開始する道が開かれたとの喜ばしい知らせがあった。アフリカの指導者たちは、債務を経済回復と持続可能な成長の触媒として位置づけ直すため、多国間の債務再編枠組みを改善するよう求めている。競争力のある、懲罰的でない金利で資金を利用できるよう、実効性のある解決策が必要だ。
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ステップ3:アフリカの気候変動対策資金を拡大し、世界的な解決策を促進する
アフリカの世界の排出量への寄与はわずか3.8%だが、気候変動の最も深刻な影響を受けてきた。年間、アフリカは70億~150億ドルを失っている。この額は2040年までに500億ドルに増えると予測されている。気候変動対策資金の不足、約束された資金が届かないことによる損失、そして顧みられてこなかった炭素市場について、今、アフリカで緊急に対応する必要がある。
同時に、アフリカがグリーン転換を主導する機会は数多くある。例えば、炭素隔離に対してアフリカに報いる市場メカニズムを整備すれば、大陸のグリーン転換に必要な資金を確保できる。TLPパネルメンバーでAUDA-NEPADの元CEO、イブラヒム・マヤキ氏は、炭素排出の削減、雇用創出、農業の変革を通じてアフリカの気候変動対策を拡大する重要性を強調するとともに、「地球に切実に必要とされる気候変動対策を提供する」ことにも言及した。
ステップ4:信頼を再構築し、アフリカのための新たな世界的パートナーシップを築く
今年は極めて重要な年だ。主要な世界の意思決定の場で、アフリカの声と共通の立場を明確に示さなければならない。10月のIMF・世界銀行年次総会、11月のCOP27を前に、合意形成と行動を促し、アフリカの統一された立場への支持を結集する連合の形成を後押しすべきだ。こうした行動は、最終的にアフリカによりよく資する国際金融の構造改革を促すだけでなく、国際的な対話と行動への信頼を回復し、再構築する機会にもなる。
国際金融の構造が包摂的で効果的かつ公平な改革に向き合うなか、アフリカ諸国には、ブレトン・ウッズ機関を含む主要な国際機関の統治機関において、より大きな代表権と強い発言力が与えられなければならない。そうすればアフリカは、世界的な解決策の欠如に苦しむのではなく、その設計に積極的に貢献する大陸となる。






