ワシントンD.C.、ミズーリ州カンザスシティ、ボルティモア、インディアナポリス、ニューオーリンズに共通する点は何でしょうか。最近のレポートによると、テクノロジー分野で働く女性にとって最適な都市です。
同社の年次レポート「テクノロジー分野で働く女性に最適な都市」を作成するにあたり、ニューヨークを拠点とするフィンテック企業Smart Assetは、米国勢調査局のデータを分析しました。信頼できるデータを得られる規模のテクノロジー人材がいる米国の大都市59カ所を対象としています。具体的には、テクノロジー業界の男女賃金格差、住宅費を差し引いた後の所得、女性が就いているテクノロジー職の数、4年間の雇用増加率を調べ、各都市を順位付けしました。

ワシントンD.C.は3年連続で首位となり、国内でも男女賃金格差が特に小さい都市の一つであることが示されました。首都は、テクノロジー分野で働く女性従業員の割合も比較的高く、約41%に上ります。
この調査では、D.C.や他の上位都市が4つの指標で高い評価を得た理由は掘り下げていませんが、「そこでは何かが起きていることがよく分かります」と、Smart Assetのコンテンツ担当副社長AJ Smith氏はFortuneに語っています。
Smart Assetによると、2位のカンザスシティには、テクノロジー業界の男女賃金格差がありません。実際、同市でテクノロジー分野に従事する女性は、男性より多く稼ぐ傾向があります。コンピューター・数学関連の職に就く女性の平均所得は69,770ドルで、同等の職に就く男性をおよそ2,300ドル上回ります。一方、増加するテクノロジー職に女性を採用する点では課題があると、調査は指摘しています。2016年、コンピューター・数学関連職に占める女性の割合は約30%で、2014年の34%から低下しました。
調査によると、ボルティモアは3位です。主な理由は、近年テクノロジー人材が増加したことです。例えば、2012年から2015年に新設されたコンピューター・数学関連職12,400件のうち、女性が占めた割合は32.5%でした。調査によると、2016年の28.5%から上昇しています。
インディアナポリスとニューオーリンズが、それぞれ4位と5位でトップ5を締めくくりました。カンザスシティと同じく、インディアナポリスにはテクノロジー分野の男女賃金格差がありません。一方、ニューオーリンズは雇用の伸びが注目されます。2012年から2015年に、同市のテクノロジー職の数は32パーセントポイント増加し、調査対象の4年間のテクノロジー雇用増加率として最大の変化となりました。
これらの都市はトップ5に入っていますが、住宅費を差し引いた後の所得を、テクノロジー職を探す人が通常まず検討するベイエリアの都市と比べてみることも大切です。例えば、シリコンバレーの北にあるフリーモントなど、カリフォルニア州の一部の都市では、住宅費控除後の所得が68,180ドルに達し、D.C.より約12,000ドル高くなっています。しかし、フリーモントをはじめ北カリフォルニアの多くの都市は、テクノロジー職に占める女性の割合が低く、評価を下げました。首都ではテクノロジー従事者の41%が女性ですが、フリーモントでは26.6%にとどまります。
「女性はシリコンバレーに移住しなくても、全国の多くの地域で待遇の良いテクノロジー職を見つけられます。こうした都市の中には、もっと改善に取り組むべきところもあります。そうしなければ、女性は才能を生かせる場所をほかに求めるでしょう」とSmith氏は述べています。
調査結果はトップ5の都市にとって朗報ですが、STEM分野では依然として女性は少数派で、全国のコンピューター・数学関連職に占める割合はわずか26%です。また、業界全体で女性のテクノロジー従事者は男性より低い賃金を受け取っています。米国のテクノロジー分野における女性の平均所得は男性の84.8%で、前年から約2ポイント低下しました。


